2014年7月4日金曜日

「Ram-Leela」(ラームリーラ) -- その 6

最後まで訳したが、結末を見ても納得できず。
現時点の評価は「C」だ。

前回の続きを紹介すると、ダンコールが撃たれたために、サネラとラジャーリが一触即発の危機を迎える。その危機を避けるために、ラジャーリとサネラが直接話し合うことに。

立会人は、ランジャールの村長。
ラジャーリの代表はラーム、そしてサネラの代表はダンコールに代わってリーラ。

500 年以上も敵同士だったラジャーリとサネラ。
両家の間には長年の憎しみが横たわっていて、2 人は自分たちの愛を成就できないと悟る。

2 人は争いを避けるために、互いの一族の仕事の領域を決め、それに合意する。
ババニは、平和を求めるリーラに詰め寄る。
「報復するのが怖いのか」
ラームが言う。
「彼女が臆病者だったら陰から攻撃しただろう。公然と愛したりしない」
そしてリーラに向かって、
「これからは敵になろう。愛し合いながら」

そして、リーラと最後の写真を撮る。それは 2 人の別れでもあり、ラジャーリとサネラの和解の象徴でもあった。この映画の中では印象に残るシーンで、思わず胸が熱くなる。


その翌日、リーラがダンコールと話していると、ババニが書類を持ってくる。
昨日の合意文書に署名が欲しいというのだ。
リーラは文書の中身を確認せずに署名する。
ところが、リーラが署名した文書は、ラジャーリを 1 人残らず殺せという命令だった。
サネラによるラジャーリの虐殺が始まる。
ラームとリーラの和解の試みは、こうして打ち砕かれてしまう。

和解の合意を裏切って悲惨な結果を招いたことにダンコールも後悔し、リーラとラームの結婚を本心から認める。

ラームはリーラの部屋に現れる。ダンコールが自分たちの結婚を許したことを知らない 2 人は、自分たちが愛し合ったことで憎しみの火に油を注いだと思い込み、自らの命を絶つ。
その後、ラジャーリとサネラが争うことは二度となかったとさ。終わり。

この作品については、バンサーリ監督が芸術性に懲りすぎたという評価もあるが、私に言わせれば芸術性以前の問題だ。はっきり言って、シナリオに問題があり過ぎる。

描かれていない部分が多過ぎる。たとえば、ラームとリーラの互いの一族の仕事に対する気持ちが少しも具体的に描かれていない。互いに一族の長になった後は、一族に和平を説いたり、和平に向けて行動を起こす場面が欲しいが、2 人ともその努力をしたようには見えない。2 人の結婚に反対するラジャーリおよびサネラ一族の具体的な描写も、ほとんど見られない。ババニやその仲間が最後にどうなったかも描かれていない。

この作品、私には合わない。細部を省略し過ぎており、まったく面白いと思えない。
その割に、前半部の愛が盛り上がるまでが長過ぎる。
バンサーリ監督が見て欲しいと思う部分と、私が見たいと思う部分が合わないのだろう。
もう一度見直してみて、改めて感想を述べたい。

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