4 月末に始めた「Jodhaa Akbar」(ジョーダ アクバル)の字幕翻訳がようやく完成した。
1 カ月強。 さすがに、上映時間 3 時間 20 分の大作、翻訳にも時間がかかる。
英語字幕で見たときと、今とでは、この映画の印象が大きく変わった。
この映画、音楽が素晴らしい!
インド映画では、映画音楽からミュージック CD が作られ、それがインドの音楽市場を作っている。つまり、映画と切り離しても聞ける音楽が要求されている。その意味では、この映画の音楽は物足りないと感じるかもしれない。
しかし、映画の中では、どの音楽も生き生きしている。音楽のお蔭で、この映画は何倍も素晴らしいものとなっている。
ジャラールディンが成長し、バイラム将軍を失脚させるのが 19 歳のときだ。映画どおりだとすると、19 歳かその少し後でアメールの王女、ジョーダ バイと結婚したことになる。
ジャラールディン役のリティク ローシャンは 1974 年 1 月 10 日生まれだから、この映画が公開された 2008 年 2 月 15 日時点で 34 歳。年齢的に離れてはいるが、リティク ローシャンの演技は秀逸だ。
ジョーダ役のアイシュワリヤー ラーイは、1973 年 11 月 1 日生まれ。リティク ローシャンより 2 カ月お姉さんだ。相変わらずの超美人だ。白人は青みがかった光に合うが、彼女は赤みを帯びた光に映える。青みがかったコダックより、赤みがかったフジフイルムで撮ると、美しさが際立つのではないだろうか。
ジャラールディン アクバルと、アメールの王女が結婚したのは史実だが、それ以外のことは何も伝わっていない。つまり、この映画で描かれているアクバルとジョーダの愛の物語は、すべて想像の世界なのだが、テーマも明確でよくできたストーリーだと思う。
ジョーダの心を射止めることが、インドの民衆の心を射止めること。イスラムとヒンズーの融合がインドに発展と栄光をもたらす。単純で、分かりやすいテーマだ。
翻訳作業で、繰り返し何度も見たが、次はゆっくりと日本語字幕付き DVD で鑑賞だ。
見るのが、今から楽しみだ。
世界最大の映画大国インド。インド映画は、人を幸せにしてくれる。しかし、日本にインド映画はほとんど入ってこない。面白い映画も多いだけに、見る機会に恵まれない日本人は不幸だ。もっと安く手軽にインド映画が見られたら、、、と思う。もちろん、日本語字幕付きで。
2012年6月5日火曜日
2012年5月10日木曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その8
巡礼税を廃止することで、ヒンズーの人々の支持も得たジャラルディンは、イスラムとヒンズーを統合した真のインド皇帝として「アクバル」(大帝)の称号を贈られる。
歓喜の中で、皇帝のパレードがアグラ城下のバザールへと差し掛かった時、刺客の放った矢がジャラルディンに突き刺さる。
一命を取り留めたものの、矢の毒が広がって危篤状態のジャラルディン。
シーン変わって、悪党のシャリフディンに、次のような手紙が届く。
「私は、大変うれしい。
あなたの行動は、いくら賞賛してもしたりない。
デリーは目前だ。
サーディル アダッシ」
サーディル アダッシだって?
こいつ、イスラム法学者じゃないか。シャリフディンとグルだったのか!
実を言うと、サーディル アダッシが誰だったか、すっかり忘れていた。英語字幕で見たときだけでなく、翻訳中でさえも、イスラム法学者とシャリフディンが、この時点でグルだとは気が付かなかった。
インド人の名前、聞きなれない名前が多いので、すぐに忘れてしまう。特に、歴史物は登場人物が多いので、なおさらだ。
一方、スージャマルが身を寄せているアジャブガーでは、ラーナ王がスージャマルに、支援の打ち切りを表明する。
「我々は、あなたを助けた。
しかし、状況が変わった。
あなたの闘いは、今や、政治的な問題ではなくなり、家族内の確執になった。
アメールの王座を取り戻すなら、1 人でやってくれ」
もはや、ラーナ王もムガルに反旗を翻せる状況では、なくなっている。
アーグラ城では、懸命の治療が続く。ジョーダは、不眠不休でクリシュナ神に祈る。
ここでジャラルディンが死んでしまったのでは映画にならない。
「皇帝の意識が回復した!」
「神が命を与えてくださいました」
「皇帝は、もう大丈夫です」
ジョーダの献身的な看病のお蔭で、徐々に回復するジャラルディン。
それから何日か後、ジョーダがカリグラフィーを習っている。カリグラフィーとは、日本の書道のようなものだ。日本語字幕では、「書道」と訳したが、適切だったか。
そこへジャラルディンが登場。
「実に美しい。声に出して読んでくれないか」とジャラルディン。
「ご自分で、お読みください」とジョーダ。
ジャラルディンは、言いにくそうに、
「実を言うと、私は読み書きができない。
戦場では、読み書きを習うことができなかった。
だから、それを読んでくれ」
衝撃の告白に驚くジョーダ。
「妻は夫の名を、軽々に口にはできません」
自分の名前が書いてあると知ったジャラルディン。
「私の目を見ながら 言ってくれ」
まったく、よく言うぜ! 俺も、こんな台詞、言ってみたい。おっと、言う相手がいないか。
このあたり、2 人とも絶妙の演技! 映画を見るべし!
しかし、読み書きができないと聞いて、ジョーダだけでなく、俺も驚いた。
歌にもなっている将棋の坂田三吉ですら、将棋の駒に書いてある字と、自分の名前は読み書きできたぞ!
「あなたに尋ねたいことがある」とジャラルディン。ジョーダを別の部屋に連れて行く。
ジョーダを部屋の奥に立たせて、自分は窓の側へ。
「尋ねたいことって、何ですの?」とジョーダ。
「もう少し待ってくれ」と、窓の外を見ながらジャラルディンは答える。
やがて、太陽の光が窓から差し込み、部屋中が輝き始める。
「私を愛しているか」とジャラルディン。
「はい」
「あなたは?」
「心から愛している」
「In Lamhon Ke Daaman Mein」(時間の流れの中で)に乗せて、2 人の愛の高まりが表現される。これぞインド映画だ! 歌に興味のない奴は、インド映画を見るな。
この映画の字幕の翻訳では、この曲の歌詞が最も難しかった。曲のタイトルを「時間の流れの中で」としてみたが、適切だったかどうか。ジャラルディンとジョーダが身も心も結ばれるシーンなので、それなりの訳が必要なのだが、宝塚歌劇のような愛に満ち満ちた翻訳には程遠いかもしれない。
さて、曲が終了すると、シャリフディンの居城。
アジメールでラタン シン王子とラーナ王の 2 人に見放されたスージャマルが、いつの間にかシャリフディンの横にいる。
案の定、ジャラルディンに刺客を送ったのはシャリフディン。暗殺に失敗したからには、アメールを攻撃すると言い出す。そして、スージャマルに
「一緒にやってくれるか?」。
スージャマルは、首を縦に振る。
なんと、シャリフディンのもとには、イスラム法学者のサーディル アダッシもいる。
サーディル アダッシは、頭が古いだけで本当は善良な人間と思っていたが、この辺りでは、すっかり悪の一味になっている。
アメールに向かうシャリフディンの反乱軍と、それを阻止しようとするジャラルディンの皇帝軍は、メルタ近郊の砂漠で対峙する。この戦いでは、象ではなくラクダが登場。インドは広いから、連れて行く動物も、場所によって変えなければならない。インドの戦争は、大変だ。
アーグラ城では、シャリフディンの妻、つまりジャラルディンの妹のバヌーがジョーダに、この戦争を止めてくれるように依頼。
「夫はスージャマルを殺すつもりです。ジョーダ、この戦を止めて!」
大利根河原に出向く平手造酒(ひらてみき)のようなことを言って、ジョーダとバヌーも戦場に出発。ジョーダ役のアイシュワーリヤって、馬にも乗れるんだ。インドの女優って、すごい!
戦場では、両軍が停戦に合意したまま睨み合う展開になっている。
シャリフディン軍のテントの横を通りかかったスージャマルは、偶然耳にする。
「お前は皇帝軍に潜入し、皇帝を殺害するのだ。
皇帝を始末したら、次はスージャマルだ」
スージャマルは、暗殺計画をジャラルディンに知らせ、自らはシャリフディンのもとを離れようとするが、シャリフディンに見破られてしまう。
何とかシャリフディン陣営から逃げ出したスージャマルは、ジャラルディン陣営に馬で逃げ込もうとするが、追手が背後から迫り、矢を放つ。何本もの矢が、スージャマルの背に刺さる。
ジャラルディンの陣営に辿り着いたものの、瀕死のスージャマル。
「シャリフディンが刺客を送り込みました」と警告した直後、刺客がジャラルディンに襲い掛かる。幸いにも、刺客は簡単に取り押さえられる。
「ジョーダが悲しむ」とジャラルディン。
「彼女は、私を裏切った」とスージャマル。
「違う、スージャマル。あなたは誤解している」と、ジャラルディンはスージャマルに真実を語る。
「何だって!」とスージャマル。
そこへ、ジョーダが現れる。(タイミング良過ぎ。そこが映画の良いところ!)
「ジョーダ 私はあなたを誤解し、あなたの誠実さを疑った。
どうか私を許してくれ」
そう言って、スージャマルは息を引き取る。
そして、いよいよジャラルディンとシャリフディンの話し合いが始まる。
シャリフディンは言う。
「俺と戦え。
1 対 1 の勝負だ。
俺が勝ったら、インドは俺のものだ。
俺が負けたら、この国から永久に出て行く」
シャリフディンの決闘案をジャラルディンは受諾。
決闘の結果、シャリフディンの勝利・・・は絶対にない。
これにて、すべてが解決。
シャリフディンに付いたイスラム法学者のサーディル アダッシー サハーブは、メッカへの巡礼を命じられて失脚。これにより、ジャラルディンはムガルの全権力を完全に掌握。
ジャラルディンは、「この国では どの宗教を信じ、何を礼拝しようが自由だ」と宣言し、次のように謳い上げる。
「あらゆる宗教に敬意を払い、寛容であることは、インドの未来を輝けるものにするだろう!」
最後に、再びアミタブ バッチャンのナレーション。
「これが、ジョーダ アクバルの物語である。
2 人の愛の物語は、言い伝えには含まれていない。
2 人の愛が語られたこともない。
恐らく、その理由は
歴史が 2人の愛を重要視しなかったからだ。
しかし本当は、
ジョーダとアクバルは一緒に、
黙って、歴史を作ったのだ」
以上、約 3 時間 30 分の歴史大作、いかがだっただろうか。
興味ある人は、ぜひ映画を見て欲しい。
4月26日から始めて、今日が5月10日。約半月。速く進んだ方だ。
翻訳作業は、これで完了したわけではない。今の段階は、単に字幕ファイルを訳しただけ。次は、映像と合わせながら、状況や声の強弱に応じて、訳を修正していく。同時に、英語字幕の台詞の切り方を、日本語字幕の切り方に修正しなければならない。
しかし、ここまで来れば、もう一息。
あと数日で、この歴史大作を日本語字幕で見られる。
歓喜の中で、皇帝のパレードがアグラ城下のバザールへと差し掛かった時、刺客の放った矢がジャラルディンに突き刺さる。
一命を取り留めたものの、矢の毒が広がって危篤状態のジャラルディン。
シーン変わって、悪党のシャリフディンに、次のような手紙が届く。
「私は、大変うれしい。
あなたの行動は、いくら賞賛してもしたりない。
デリーは目前だ。
サーディル アダッシ」
サーディル アダッシだって?
こいつ、イスラム法学者じゃないか。シャリフディンとグルだったのか!
実を言うと、サーディル アダッシが誰だったか、すっかり忘れていた。英語字幕で見たときだけでなく、翻訳中でさえも、イスラム法学者とシャリフディンが、この時点でグルだとは気が付かなかった。
インド人の名前、聞きなれない名前が多いので、すぐに忘れてしまう。特に、歴史物は登場人物が多いので、なおさらだ。
一方、スージャマルが身を寄せているアジャブガーでは、ラーナ王がスージャマルに、支援の打ち切りを表明する。
「我々は、あなたを助けた。
しかし、状況が変わった。
あなたの闘いは、今や、政治的な問題ではなくなり、家族内の確執になった。
アメールの王座を取り戻すなら、1 人でやってくれ」
もはや、ラーナ王もムガルに反旗を翻せる状況では、なくなっている。
アーグラ城では、懸命の治療が続く。ジョーダは、不眠不休でクリシュナ神に祈る。
ここでジャラルディンが死んでしまったのでは映画にならない。
「皇帝の意識が回復した!」
「神が命を与えてくださいました」
「皇帝は、もう大丈夫です」
ジョーダの献身的な看病のお蔭で、徐々に回復するジャラルディン。
それから何日か後、ジョーダがカリグラフィーを習っている。カリグラフィーとは、日本の書道のようなものだ。日本語字幕では、「書道」と訳したが、適切だったか。
そこへジャラルディンが登場。
「実に美しい。声に出して読んでくれないか」とジャラルディン。
「ご自分で、お読みください」とジョーダ。
ジャラルディンは、言いにくそうに、
「実を言うと、私は読み書きができない。
戦場では、読み書きを習うことができなかった。
だから、それを読んでくれ」
衝撃の告白に驚くジョーダ。
「妻は夫の名を、軽々に口にはできません」
自分の名前が書いてあると知ったジャラルディン。
「私の目を見ながら 言ってくれ」
まったく、よく言うぜ! 俺も、こんな台詞、言ってみたい。おっと、言う相手がいないか。
このあたり、2 人とも絶妙の演技! 映画を見るべし!
しかし、読み書きができないと聞いて、ジョーダだけでなく、俺も驚いた。
歌にもなっている将棋の坂田三吉ですら、将棋の駒に書いてある字と、自分の名前は読み書きできたぞ!
「あなたに尋ねたいことがある」とジャラルディン。ジョーダを別の部屋に連れて行く。
ジョーダを部屋の奥に立たせて、自分は窓の側へ。
「尋ねたいことって、何ですの?」とジョーダ。
「もう少し待ってくれ」と、窓の外を見ながらジャラルディンは答える。
やがて、太陽の光が窓から差し込み、部屋中が輝き始める。
「私を愛しているか」とジャラルディン。
「はい」
「あなたは?」
「心から愛している」
「In Lamhon Ke Daaman Mein」(時間の流れの中で)に乗せて、2 人の愛の高まりが表現される。これぞインド映画だ! 歌に興味のない奴は、インド映画を見るな。
この映画の字幕の翻訳では、この曲の歌詞が最も難しかった。曲のタイトルを「時間の流れの中で」としてみたが、適切だったかどうか。ジャラルディンとジョーダが身も心も結ばれるシーンなので、それなりの訳が必要なのだが、宝塚歌劇のような愛に満ち満ちた翻訳には程遠いかもしれない。
さて、曲が終了すると、シャリフディンの居城。
アジメールでラタン シン王子とラーナ王の 2 人に見放されたスージャマルが、いつの間にかシャリフディンの横にいる。
案の定、ジャラルディンに刺客を送ったのはシャリフディン。暗殺に失敗したからには、アメールを攻撃すると言い出す。そして、スージャマルに
「一緒にやってくれるか?」。
スージャマルは、首を縦に振る。
なんと、シャリフディンのもとには、イスラム法学者のサーディル アダッシもいる。
サーディル アダッシは、頭が古いだけで本当は善良な人間と思っていたが、この辺りでは、すっかり悪の一味になっている。
アメールに向かうシャリフディンの反乱軍と、それを阻止しようとするジャラルディンの皇帝軍は、メルタ近郊の砂漠で対峙する。この戦いでは、象ではなくラクダが登場。インドは広いから、連れて行く動物も、場所によって変えなければならない。インドの戦争は、大変だ。
アーグラ城では、シャリフディンの妻、つまりジャラルディンの妹のバヌーがジョーダに、この戦争を止めてくれるように依頼。
「夫はスージャマルを殺すつもりです。ジョーダ、この戦を止めて!」
大利根河原に出向く平手造酒(ひらてみき)のようなことを言って、ジョーダとバヌーも戦場に出発。ジョーダ役のアイシュワーリヤって、馬にも乗れるんだ。インドの女優って、すごい!
戦場では、両軍が停戦に合意したまま睨み合う展開になっている。
シャリフディン軍のテントの横を通りかかったスージャマルは、偶然耳にする。
「お前は皇帝軍に潜入し、皇帝を殺害するのだ。
皇帝を始末したら、次はスージャマルだ」
スージャマルは、暗殺計画をジャラルディンに知らせ、自らはシャリフディンのもとを離れようとするが、シャリフディンに見破られてしまう。
何とかシャリフディン陣営から逃げ出したスージャマルは、ジャラルディン陣営に馬で逃げ込もうとするが、追手が背後から迫り、矢を放つ。何本もの矢が、スージャマルの背に刺さる。
ジャラルディンの陣営に辿り着いたものの、瀕死のスージャマル。
「シャリフディンが刺客を送り込みました」と警告した直後、刺客がジャラルディンに襲い掛かる。幸いにも、刺客は簡単に取り押さえられる。
「ジョーダが悲しむ」とジャラルディン。
「彼女は、私を裏切った」とスージャマル。
「違う、スージャマル。あなたは誤解している」と、ジャラルディンはスージャマルに真実を語る。
「何だって!」とスージャマル。
そこへ、ジョーダが現れる。(タイミング良過ぎ。そこが映画の良いところ!)
どうか私を許してくれ」
そう言って、スージャマルは息を引き取る。
そして、いよいよジャラルディンとシャリフディンの話し合いが始まる。
シャリフディンは言う。
「俺と戦え。
1 対 1 の勝負だ。
俺が勝ったら、インドは俺のものだ。
俺が負けたら、この国から永久に出て行く」
シャリフディンの決闘案をジャラルディンは受諾。
決闘の結果、シャリフディンの勝利・・・は絶対にない。
これにて、すべてが解決。
シャリフディンに付いたイスラム法学者のサーディル アダッシー サハーブは、メッカへの巡礼を命じられて失脚。これにより、ジャラルディンはムガルの全権力を完全に掌握。
ジャラルディンは、「この国では どの宗教を信じ、何を礼拝しようが自由だ」と宣言し、次のように謳い上げる。
「あらゆる宗教に敬意を払い、寛容であることは、インドの未来を輝けるものにするだろう!」
最後に、再びアミタブ バッチャンのナレーション。
「これが、ジョーダ アクバルの物語である。
2 人の愛の物語は、言い伝えには含まれていない。
2 人の愛が語られたこともない。
恐らく、その理由は
歴史が 2人の愛を重要視しなかったからだ。
しかし本当は、
ジョーダとアクバルは一緒に、
黙って、歴史を作ったのだ」
以上、約 3 時間 30 分の歴史大作、いかがだっただろうか。
興味ある人は、ぜひ映画を見て欲しい。
4月26日から始めて、今日が5月10日。約半月。速く進んだ方だ。
翻訳作業は、これで完了したわけではない。今の段階は、単に字幕ファイルを訳しただけ。次は、映像と合わせながら、状況や声の強弱に応じて、訳を修正していく。同時に、英語字幕の台詞の切り方を、日本語字幕の切り方に修正しなければならない。
しかし、ここまで来れば、もう一息。
あと数日で、この歴史大作を日本語字幕で見られる。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年5月8日火曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その7
イスラム帝国ムガルとヒンズー王国アメールの同盟のために政略結婚したムガル皇帝ジャラルディンとアメールの王女ジョーダ。初めは頑なに拒否していたジョーダも、ジャラルディンの誠実な態度を前に、少しずつ心がほぐれてくる。しかし、ジャラルディンの乳母マーハム アンガーが仕掛けた罠に落ち、ジャラルディンはジョーダを実家に帰してしまう。
ここまでが第一部。今回から第二部だ。
ジョーダはアメールに帰り、広大なアーグラ城に 1 人取り残されたジャラルディン。互いに寂しい思いをしている。このあたりも、インド映画らしく歌で表現し、成功している。
夜の宮殿。ジャラルディンの実母ハミーダが、マーハム アンガーの罠を見破った。
「あの男性は アジャブガーの王子ではなく、ジョーダの兄スージャマルです」とハミーダ。
「何だって! では、あの手紙は?」とジャラルディン。
「ジョーダは それを結婚前に書いた。でも送らなかった。マーハム アンガーは あの手紙を使って、あなたの心に毒を流し込んだのです」
「真っ赤な嘘です。私は何もしていない! 私は無実よ!」と声を荒げるマーハム アンガー。
「黙れ マーハム アンガー!」と、ジャラルディン。
「私の母に向って、大声を出すな!」
これで勝負ありだ。女官サリマの証言もあって、マーハム アンガーの悪事が暴かれる。
ムガルの実権を握ってきたマーハム アンガーは、この件で失脚。
「彼女を迎えに行きなさい」とハミーダ。
「しかし、彼女に会わせる顔がない」
「間違いを認めれば、愛は深まります。ジョーダは、きっと許してくれます」
そうなんだよ。インド映画では、正義は必ず勝つし、誠意と熱意は必ず通じるのだ。
ジャラルディンは、ジョーダを連れ戻すためにアメールを訪れる。
「私と一緒に戻ってくれないか」とジャラルディンはジョーダに言うが、
「私は、どこへも行きません」と拒否するジョーダ。
「あなたは国を征服する方法は知っている。でも国を治める方法を知らない」とジョーダはジャラルディンに言う。
「何を言いたい」
「あなたは 私を征服しただけで、心を射止めてはいないということ」
ジョーダは続けて、
「あなたは、人の心をつかむ方法を知らない。
人の心をつかむには、人の心を調べ、人のささやかな楽しみや悲しみを知り、人の信頼を得ることです。人の鼓動を感じてください! それができた日には、私の心も射止められるでしょう!」
ベッドの中央には、薄幕が引かれている。ジョーダが引いたもの。ジャラルディンは謝るが、簡単には許してもらえない。幕を隔てて別々に眠るジャラルディンとジョーダなのであった。
翌朝、ジャラルディンが目を覚ますと、ジョーダは既にいない。庭から剣を打ち合う音が聞こえてくる。ジョーダが剣の練習をしているのだ。
ジャラルディンはジョーダに向かって言う。
「私に勝ったら、アメールに残ってよい。しかし、私が勝ったら、私と一緒に帰るのだ」
そして、2 人は剣を交える。この映画の名シーンの 1 つだ。
翻訳途中の日本語字幕付きだと、下のようになる。
この勝負、途中で女官が声を掛けたために、ジョーダが破れてしまう。
「私の勝ちだ」
「不公平だわ。ギーラが突然声を掛けたから...」
「関係ない! 私が勝って あなたが負けた」
「さあ 出発の準備だ」
「私は行きません」
「そうか、強制はしない。
しかし、あなたはきっと戻ってくる。
必ず、あなたの心を射止めてみせる!」
ジャラルディンは、時としてこういう格好の良いことを言っては、ジョーダの心を引き付けるのだ。
ジョーダを残してアーグラ城に戻ったジャラルディン。お忍びで、城下のバザールに出かける。
付き人が「警護なしに、市場を歩くのは危険です」と言うが、
「人々の心をつかむには、人々の心を知らねばならない」とジャラルディン。
むむ、どこかで聞いた台詞。そうか、ジャラルディン、ジョーダの言葉が余程効いたか。
ジャラルディンは、バザールでムガルに対する不満の声を耳にする。
「俺たちは皇帝をインド人だとは思っていない」
「ムガルも他の奴らも、皆よそ者だ!」
ジャラルディンの付き人が言う。
「皇帝がインド ラジプートのアマルコートで生まれたのは知っているか?
その皇帝が、なぜよそ者なんだ?
お前たちと同じインド人じゃないのか?」
「皇帝がインド人なら、庶民に何をした?
庶民を思っているなら、なぜ巡礼税を廃止しない?」
ジャラルディンをよそ者扱いするヒンズー教徒たち。彼らの不満は巡礼税だった。
巡礼税とは、ヒンズー教徒が巡礼時に支払わなければならない税金のこと。
「これは許せない。神に祈る者から税を取るとは!」と、ジャラルディンは巡礼税の廃止を決意する。
宮廷の議場で、ジャラルディンは宣言する。
「今後、巡礼税は永久に廃止する」
しかし、イスラム法学者がこれに異議を唱える。
「決定の前に、なぜ私どもに相談していただけなかったのでしょう」
「これは政治上の問題だ。宗教上の問題ではない」とジャラルディン。
イスラム法学者の求めに応じて、大蔵大臣が発言する。
「皇帝、この決定は帝国の金庫に確実に影響を及ぼします」
ジャラルディンは言う。
「帝国の金庫とは何だ。
我々ムガルは他の侵略者とは違う。
インドの富を略奪して、金庫を満たしたりはしない。
ここは私の国だ。
誰にも略奪は許さない!
人々に 知ってほしい。
宗教に関係なく、私は人々を大切にする」
これこそ、ジャラルディンの真骨頂、イスラムとヒンズーの融和政策だ。
「情に流されることなく、賢明な判断をお願いしたい」とジャラルディンの前に手をかざすイスラム法学者。しかし、それが無礼な行為であることに気が付いて手を引っ込める。ジャラルディンが、イスラム法学者より上に立ち、ムガルの全権力を掌握した瞬間だった。
ジャラルディンの声が響く。
「本日より、巡礼税は永久に廃止する!
この命令を直ちに実行せよ!」
巡礼税の廃止により、ヒンズーの諸侯たちもムガルを信頼するようになり、各地の王が続々と挨拶に訪れる。この様子は、この映画のタイトル ソングでもある「Azeem O Shaan Shahenshah」(偉大なる皇帝陛下)で表現されている。
「インド皇帝妃ジョーダバイが、公謁殿にご到着」と声が響き、象に揺られてジョーダが現れる。
「帰ってまいりました。
皇帝はついに、私の心を射止めたのです!」
インドの諸侯たち、
「人々は、あなたを心から受け入れました。
よって、我々臣下より、お恐れながらお贈りいたします。
"アクバル"(大帝)の称号を。
ジャラルディン ムハンマド アクバル!」
歌は続く。
「あなたの宗教、それは愛。
あなたは、多くの人の心を射止めた。
賞賛の言葉では、語り尽くせない。
あなたは、すべての伝統の融合者。
我々は、あなたを心から歓迎する。
偉大なる皇帝陛下!」
ジャラルディンの理想が現実となり、イスラムとヒンズーの融合が図られたかに見えた。
ジャラルディンの行列がアグラ城下のバザールに差し掛かった時、、、
ここまでの上映時間、休憩を挟んで約 2 時間 40 分。
物語は、この後、さらに面白くなる。
ここまでが第一部。今回から第二部だ。
ジョーダはアメールに帰り、広大なアーグラ城に 1 人取り残されたジャラルディン。互いに寂しい思いをしている。このあたりも、インド映画らしく歌で表現し、成功している。
夜の宮殿。ジャラルディンの実母ハミーダが、マーハム アンガーの罠を見破った。
「あの男性は アジャブガーの王子ではなく、ジョーダの兄スージャマルです」とハミーダ。
「何だって! では、あの手紙は?」とジャラルディン。
「ジョーダは それを結婚前に書いた。でも送らなかった。マーハム アンガーは あの手紙を使って、あなたの心に毒を流し込んだのです」
「真っ赤な嘘です。私は何もしていない! 私は無実よ!」と声を荒げるマーハム アンガー。
「黙れ マーハム アンガー!」と、ジャラルディン。
「私の母に向って、大声を出すな!」
これで勝負ありだ。女官サリマの証言もあって、マーハム アンガーの悪事が暴かれる。
ムガルの実権を握ってきたマーハム アンガーは、この件で失脚。
「彼女を迎えに行きなさい」とハミーダ。
「しかし、彼女に会わせる顔がない」
「間違いを認めれば、愛は深まります。ジョーダは、きっと許してくれます」
そうなんだよ。インド映画では、正義は必ず勝つし、誠意と熱意は必ず通じるのだ。
ジャラルディンは、ジョーダを連れ戻すためにアメールを訪れる。
「私と一緒に戻ってくれないか」とジャラルディンはジョーダに言うが、
「私は、どこへも行きません」と拒否するジョーダ。
「あなたは国を征服する方法は知っている。でも国を治める方法を知らない」とジョーダはジャラルディンに言う。
「何を言いたい」
「あなたは 私を征服しただけで、心を射止めてはいないということ」
ジョーダは続けて、
「あなたは、人の心をつかむ方法を知らない。
人の心をつかむには、人の心を調べ、人のささやかな楽しみや悲しみを知り、人の信頼を得ることです。人の鼓動を感じてください! それができた日には、私の心も射止められるでしょう!」
ベッドの中央には、薄幕が引かれている。ジョーダが引いたもの。ジャラルディンは謝るが、簡単には許してもらえない。幕を隔てて別々に眠るジャラルディンとジョーダなのであった。
翌朝、ジャラルディンが目を覚ますと、ジョーダは既にいない。庭から剣を打ち合う音が聞こえてくる。ジョーダが剣の練習をしているのだ。
ジャラルディンはジョーダに向かって言う。
「私に勝ったら、アメールに残ってよい。しかし、私が勝ったら、私と一緒に帰るのだ」
そして、2 人は剣を交える。この映画の名シーンの 1 つだ。
翻訳途中の日本語字幕付きだと、下のようになる。
この勝負、途中で女官が声を掛けたために、ジョーダが破れてしまう。
「私の勝ちだ」
「不公平だわ。ギーラが突然声を掛けたから...」
「関係ない! 私が勝って あなたが負けた」
「さあ 出発の準備だ」
「私は行きません」
「そうか、強制はしない。
しかし、あなたはきっと戻ってくる。
必ず、あなたの心を射止めてみせる!」
ジャラルディンは、時としてこういう格好の良いことを言っては、ジョーダの心を引き付けるのだ。
ジョーダを残してアーグラ城に戻ったジャラルディン。お忍びで、城下のバザールに出かける。
付き人が「警護なしに、市場を歩くのは危険です」と言うが、
「人々の心をつかむには、人々の心を知らねばならない」とジャラルディン。
むむ、どこかで聞いた台詞。そうか、ジャラルディン、ジョーダの言葉が余程効いたか。
ジャラルディンは、バザールでムガルに対する不満の声を耳にする。
「俺たちは皇帝をインド人だとは思っていない」
「ムガルも他の奴らも、皆よそ者だ!」
ジャラルディンの付き人が言う。
「皇帝がインド ラジプートのアマルコートで生まれたのは知っているか?
その皇帝が、なぜよそ者なんだ?
お前たちと同じインド人じゃないのか?」
「皇帝がインド人なら、庶民に何をした?
庶民を思っているなら、なぜ巡礼税を廃止しない?」
ジャラルディンをよそ者扱いするヒンズー教徒たち。彼らの不満は巡礼税だった。
巡礼税とは、ヒンズー教徒が巡礼時に支払わなければならない税金のこと。
「これは許せない。神に祈る者から税を取るとは!」と、ジャラルディンは巡礼税の廃止を決意する。
宮廷の議場で、ジャラルディンは宣言する。
「今後、巡礼税は永久に廃止する」
しかし、イスラム法学者がこれに異議を唱える。
「決定の前に、なぜ私どもに相談していただけなかったのでしょう」
「これは政治上の問題だ。宗教上の問題ではない」とジャラルディン。
イスラム法学者の求めに応じて、大蔵大臣が発言する。
「皇帝、この決定は帝国の金庫に確実に影響を及ぼします」
ジャラルディンは言う。
「帝国の金庫とは何だ。
我々ムガルは他の侵略者とは違う。
インドの富を略奪して、金庫を満たしたりはしない。
ここは私の国だ。
誰にも略奪は許さない!
人々に 知ってほしい。
宗教に関係なく、私は人々を大切にする」
これこそ、ジャラルディンの真骨頂、イスラムとヒンズーの融和政策だ。
「情に流されることなく、賢明な判断をお願いしたい」とジャラルディンの前に手をかざすイスラム法学者。しかし、それが無礼な行為であることに気が付いて手を引っ込める。ジャラルディンが、イスラム法学者より上に立ち、ムガルの全権力を掌握した瞬間だった。
ジャラルディンの声が響く。
「本日より、巡礼税は永久に廃止する!
この命令を直ちに実行せよ!」
巡礼税の廃止により、ヒンズーの諸侯たちもムガルを信頼するようになり、各地の王が続々と挨拶に訪れる。この様子は、この映画のタイトル ソングでもある「Azeem O Shaan Shahenshah」(偉大なる皇帝陛下)で表現されている。
「インド皇帝妃ジョーダバイが、公謁殿にご到着」と声が響き、象に揺られてジョーダが現れる。
「帰ってまいりました。
皇帝はついに、私の心を射止めたのです!」
インドの諸侯たち、
「人々は、あなたを心から受け入れました。
よって、我々臣下より、お恐れながらお贈りいたします。
"アクバル"(大帝)の称号を。
ジャラルディン ムハンマド アクバル!」
歌は続く。
「あなたの宗教、それは愛。
あなたは、多くの人の心を射止めた。
賞賛の言葉では、語り尽くせない。
あなたは、すべての伝統の融合者。
我々は、あなたを心から歓迎する。
偉大なる皇帝陛下!」
ジャラルディンの理想が現実となり、イスラムとヒンズーの融合が図られたかに見えた。
ジャラルディンの行列がアグラ城下のバザールに差し掛かった時、、、
ここまでの上映時間、休憩を挟んで約 2 時間 40 分。
物語は、この後、さらに面白くなる。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年5月3日木曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その6
ジャラルディンとジョーダが、次第にいい関係になってきたところで、乳母のマーハム アンガーが動き出す。
「あなたが送ったのでなければ、この手紙はいったい誰が?」
ジョーダの荷物から毒の入ったビンと手紙が見つかり、それがマーハムのもとに届く。
「これを使って、あの女に罠を仕掛ける」とマーハム。
手紙は、アジャブガーに身を寄せているスージャマルに届けられる。
この手紙、ムガル皇帝との政略結婚から逃れようとして、スージャマル宛てにジョーダが書いたもの。結局は送らなかったのだが、なぜ、こんな手紙をいつまでも荷物の中に入れているのか。普通なら、直ちに処分するんでねぇの?
「お兄様、来て私を守って」
その手紙を受け取ったスージャマル、
ウダイガール国のラーナ王が「これは、お前をはめるための罠だ」と言うのも聞かず、ジョーダ救出に向かう。
一方、アーグラ城では、アドハム カーンとシャリフディン フサインが会っている。
ワルの 2 人が会っているのだから、ロクな相談じゃない。
「シャリフディン、問題が起きた。俺は逮捕されるかもしれない。
首相のシャムスディン アッカ カーンに、俺の税金横領がばれた」とアドハム。
「シャムスディンがトーダルマルに真実を伝える前に、奴を消すのだ」とシャリフディン。
トーダルマルって誰だよ? 初めて出てくる名前だ。
シャリフディンは首相シャムスディンを殺し、剣を携えたまま後宮に押し入る。
ジャラルディンの命をも奪うつもりだ。
しかし、武術の達人ジャラルディンの敵ではなく、あっけなく取り押さえられてしまう。
ジャラルディンが父のように慕っていた首相のシャムスディンが殺害されたことで、ジャラルディンの怒りが爆発。宮殿のテラスから投げ落とすという残酷な方法でアドハムを処刑する。
その光景を見ていたジョーダ。恐怖におののいている。
ジャラルディンは、アドハムを処刑したことをマーハム アンガーに報告する。
アドハムはマーハム アンガーの実子だ。しかし、マーハム アンガーは「悪いのはアドハムだ」と言って、ジャラルディンを許す。
そして、ジョーダの荷物の中にあった毒入りのビンを見せ、ジョーダには気を付けるようにと言う。
「彼女はアジャブガーの王子と婚約していた。しかし、あなたと結婚した。なぜ?
彼女は美しい妻として、ラジプートが送り込んだ暗殺者です」
夜中、城の外で密かに会っているジョーダとスージャマル。
「あなたからの手紙を読んで、飛んで来ました」
「手紙など送っていないわ」
「これが手紙だ。あなたのラーキーも」
ラーキーとは、兄弟姉妹の関係を祝うヒンズー教の祭りの日に、女性から男性に贈る吉祥の紐。贈られた男性は、その女性を兄妹として保護することを誓う。下のように手首に巻く。インドの歴史で、ラーキーを贈って男性に助けを求めた女性は、多くいたとのことだ。
ラーキーを贈られて、「助けて、お兄様」などと言われたら、スージャマルでなくとも救出に向かう! スージャマル、お前の気持ちはよく分かる。
「あなたが送ったのでなければ、この手紙はいったい誰が?」
そこへ、ジャラルディンの声が響く。
「奴を捕えよ」
ジャラルディンが見ていたのだ。
「これは、お前が仕組んだ罠だったのか!
私を裏切ったな、ジョーダ!」とスージャマル。
「ジョーダ、このラーキーは、常に手首に付けておく。
お前の裏切りを忘れないようにな!」
まったく、単細胞な奴だが逃げ足は速い。
後に残されたジョーダにジャラルディンは言う。
「奴は誰だ。アジャブガーの王子か。いずれにしても、お前は私を裏切った」
「裏切ったのは私ではなく、マーハム アンガーです!」
「彼女が裏切るはずがない。彼女は私の育ての親だ」
「愛や信頼が見つかり始め、幸せになりかけていたのに、なぜこんなことになるのでしょう。
反逆罪とおっしゃるなら、私の刑を教えてください」
「お前の家族のもとに帰れ!」
こうして、マーハムの罠に落ちたジャラルディンは、ジョーダを実家に帰してしまう。
ここまでの上映時間、約 2 時間。Intermission の文字が出て、やっと第 1 部が終了だ。
話しは面白くなってきたが、翻訳がなかなかはかどらず、疲れる。
少し、休憩だ!!
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年5月2日水曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その5
夜、宮殿の広間から大声が聞こえてくる。
「なぜ 俺を大臣に任命しない!
理由を聞かせてもらおう」
驚いて見に来たジョーダ。お付きの何人かと、物陰から様子を見ている。
「皇帝に大声で話している人は誰?」とジョーダ。
「アドハム カーン。嫌な奴よ」と、宦官のニマット。
アドハム カーンは、ジャラルディンの乳母マーハム アンガーの息子だ。ジャラルディンとは兄弟同然に育った。ジャラルディンより年上で、マーハム アンガーとともに、ムガルの実権を握っていた。
ジャラルディンは、アンガーに向かって、
「なぜ アドハムを首相に任命しなければいけないのですか。
私は戦争の捕虜を虐待したり、無理に改宗を迫ることはないと宣言した。
しかし、アドハムはその命令を破った。アドハムの行為は、ムガルの恥だ」
すかさず、アドハムが言い返す。
「ヒンズー教徒と結婚することが、名誉なことなのか」
その言葉に、怒り爆発のジャラルディン。
「黙れ アドハム!
王女には敬意を払え。
彼女がインドの皇后だという事を忘れるな。
彼女に対する無礼は許さんぞ」
そう言われては、アドハムも引き下がるしかなかった。
このやり取りのすべてを聞いていたジョーダ。
ジャラルディンに対する評価が 1 ポイント アップだ。
閉ざされていたジョーダの心が少しずつ開いてくる。
一方、シャリフディンの支援が得られなかったスージャマルは、アジャブガーのラタン シンのもとを訪れていた。そこには、ウダイガール王のラーナ ウダイ シンもいた。
「ジャラルディンの軍に対抗するには、我々は違いを乗り越えて、手を組まねばならない」
ムガルの宮殿では、ジャラルディンがすっかりジョーダに夢中。
インド映画は、これを歌で表現する。『Jashn E Baharaa』(祝福の風?)。ジャラルディンとジョーダの愛情を上手に表現した良い曲だ。
曲の間に、ジャラルディンが鍛えられた上半身をこれ見よがしにさらして、剣の練習をしているシーンが入る。うっとりと見とれるジョーダ。
やはり、男は肉体美だ!
ジャラルディンも、ジョーダが見ていることを意識している。
やったね、ジャラルディン。2 人の心が、どんどん近付いている。
ジョーダのもとに知らせが入る。皇帝が、ピールの日(?)にラジプート料理を望んでいるという知らせだ。ジョーダには、皇帝から豪華なアクセサリーの贈り物が届く。
「皇帝は、ジョーダ様の気を引こうとなさっているのだわ」
「だったら、私も無関心ではいられません。料理を作ります」
「それはいけません。皇后が料理を作るなど」
「皇后として作るのではありません。妻として作りたいのです」
宮殿の台所でラジプート料理を作り始めたジョーダ。
そこへ、マーハム アンガーがやってくる。
「何様のつもりなの」
「何がいけないのでしょうか」
「まず、このアーグラ城にヒンズー寺院を作り、今、台所にいる。
何を企んでいるか分かっているわ」
「私は台所にいますが、それが何か?
妻として当然のことだと思いますが」
マーハムはジョーダに向かって言う。
「まだ結婚したとは言えないのではありませんか。
結婚したと言えるのは、世継ぎが生まれたときです」
「ムガルを存分に楽しむといいわ。
しかし、ムガルの一員になろうなどとは思わないでね」
「私があの子を、あなたの自由にさせるとでも思っているの!」
と、まあ、こんなやり取りがありまして、、、
典型的な乳母の嫉妬だ。
やがて料理が出来上がり、皇帝に振る舞われる。
「陛下、本日の献立は、ダール バッティ チュルマ、
ケールサングリ、ピスホーデ、ガッテ、ティルパープディ、
パンチメールサブジ、でございます。
デザートには、ゲーヴァーとソーハン ハルワを
用意いたしました」
今も食べられているラジャスタン料理の名前が、ぞろぞろと出てくる。
ナンとキーマカレーだけがインド料理じゃない!
インドは広いのだ。地方地方に独自の料理がある。
どんな料理か気になるので調べてみた。
リンク先(英語)にはレシピも掲載されているので、作ってみようと思う勇者は参考に。
ジャラルディンは、料理長のバカワルに言う。
「見事だ。バカワル」
「申し訳ございません。その料理は皇后がお作りになりました。私ではございません」とバカワル。
「なぜ、そのような面倒なことをした」とジャラルディンがジョーダに問うと、
「面倒なことではございません。私にとっては喜びでございます」なんてことをジョーダが言う。
そこへ、マーハム アンガーが割って入る。
「皇帝に出される料理は、料理人が毒見をすることになっています。
本日の料理はジョーダ皇后が作ったので、
皇后に安全を証明していただかなければなりません」
何と、ジョーダに毒見をしろいうのだ。
マーハムの言葉には逆らえないジャラルディン。
ジョーダは、皆の前で毒見をさせられる。
毒見が終わると、ジャラルディンは言う。
「皇后が毒見に使った皿をこちらへ。同じ皿で食事をしたい」
ジョーダは、どこで料理を覚えたのか。
料理人もビックリの腕前を発揮する。
「見事な料理だ」とジャラルディン。
「どの一口も賞賛に値する。
今後、ピールの日には、ジョーダ皇后の精進料理を食べることにしよう」
料理を絶賛してくれればジョーダも嬉しいに決まっている。
ジャラルディン、またまたポイントを獲得!
ジョーダの心を次第につかんでいく。
再び、愛の歌『Jashn E Baharaa』が流れる。
2 人が互いに惹かれあっていく様子が、よく描かれている。
ジョーダに優しく接してくれていたハミーダ(ジャラルディンの実母)が、地方視察でアーグラ城からいなくなると、、、
インド映画は、期待を裏切らない。
何が起こるかは、次回のお楽しみ。
ここまでの上映時間、1 時間 45 分。
ハリウッド映画なら、そろそろ最終盤。
インド映画は、そろそろ中間点だ。
「なぜ 俺を大臣に任命しない!
理由を聞かせてもらおう」
驚いて見に来たジョーダ。お付きの何人かと、物陰から様子を見ている。
「皇帝に大声で話している人は誰?」とジョーダ。
「アドハム カーン。嫌な奴よ」と、宦官のニマット。
アドハム カーンは、ジャラルディンの乳母マーハム アンガーの息子だ。ジャラルディンとは兄弟同然に育った。ジャラルディンより年上で、マーハム アンガーとともに、ムガルの実権を握っていた。
ジャラルディンは、アンガーに向かって、
「なぜ アドハムを首相に任命しなければいけないのですか。
私は戦争の捕虜を虐待したり、無理に改宗を迫ることはないと宣言した。
しかし、アドハムはその命令を破った。アドハムの行為は、ムガルの恥だ」
すかさず、アドハムが言い返す。
「ヒンズー教徒と結婚することが、名誉なことなのか」
その言葉に、怒り爆発のジャラルディン。
「黙れ アドハム!
王女には敬意を払え。
彼女がインドの皇后だという事を忘れるな。
彼女に対する無礼は許さんぞ」
そう言われては、アドハムも引き下がるしかなかった。
このやり取りのすべてを聞いていたジョーダ。
ジャラルディンに対する評価が 1 ポイント アップだ。
閉ざされていたジョーダの心が少しずつ開いてくる。
一方、シャリフディンの支援が得られなかったスージャマルは、アジャブガーのラタン シンのもとを訪れていた。そこには、ウダイガール王のラーナ ウダイ シンもいた。
「ジャラルディンの軍に対抗するには、我々は違いを乗り越えて、手を組まねばならない」
ムガルの宮殿では、ジャラルディンがすっかりジョーダに夢中。
インド映画は、これを歌で表現する。『Jashn E Baharaa』(祝福の風?)。ジャラルディンとジョーダの愛情を上手に表現した良い曲だ。
曲の間に、ジャラルディンが鍛えられた上半身をこれ見よがしにさらして、剣の練習をしているシーンが入る。うっとりと見とれるジョーダ。
やはり、男は肉体美だ!
ジャラルディンも、ジョーダが見ていることを意識している。
やったね、ジャラルディン。2 人の心が、どんどん近付いている。
ジョーダのもとに知らせが入る。皇帝が、ピールの日(?)にラジプート料理を望んでいるという知らせだ。ジョーダには、皇帝から豪華なアクセサリーの贈り物が届く。
「皇帝は、ジョーダ様の気を引こうとなさっているのだわ」
「だったら、私も無関心ではいられません。料理を作ります」
「それはいけません。皇后が料理を作るなど」
「皇后として作るのではありません。妻として作りたいのです」
宮殿の台所でラジプート料理を作り始めたジョーダ。
そこへ、マーハム アンガーがやってくる。
「何様のつもりなの」
「何がいけないのでしょうか」
「まず、このアーグラ城にヒンズー寺院を作り、今、台所にいる。
何を企んでいるか分かっているわ」
「私は台所にいますが、それが何か?
妻として当然のことだと思いますが」
マーハムはジョーダに向かって言う。
「まだ結婚したとは言えないのではありませんか。
結婚したと言えるのは、世継ぎが生まれたときです」
「ムガルを存分に楽しむといいわ。
しかし、ムガルの一員になろうなどとは思わないでね」
「私があの子を、あなたの自由にさせるとでも思っているの!」
と、まあ、こんなやり取りがありまして、、、
典型的な乳母の嫉妬だ。
やがて料理が出来上がり、皇帝に振る舞われる。
「陛下、本日の献立は、ダール バッティ チュルマ、
ケールサングリ、ピスホーデ、ガッテ、ティルパープディ、
パンチメールサブジ、でございます。
デザートには、ゲーヴァーとソーハン ハルワを
用意いたしました」
今も食べられているラジャスタン料理の名前が、ぞろぞろと出てくる。
ナンとキーマカレーだけがインド料理じゃない!
インドは広いのだ。地方地方に独自の料理がある。
どんな料理か気になるので調べてみた。
リンク先(英語)にはレシピも掲載されているので、作ってみようと思う勇者は参考に。
ジャラルディンは、料理長のバカワルに言う。
「見事だ。バカワル」
「申し訳ございません。その料理は皇后がお作りになりました。私ではございません」とバカワル。
「なぜ、そのような面倒なことをした」とジャラルディンがジョーダに問うと、
「面倒なことではございません。私にとっては喜びでございます」なんてことをジョーダが言う。
そこへ、マーハム アンガーが割って入る。
「皇帝に出される料理は、料理人が毒見をすることになっています。
本日の料理はジョーダ皇后が作ったので、
皇后に安全を証明していただかなければなりません」
何と、ジョーダに毒見をしろいうのだ。
マーハムの言葉には逆らえないジャラルディン。
ジョーダは、皆の前で毒見をさせられる。
毒見が終わると、ジャラルディンは言う。
「皇后が毒見に使った皿をこちらへ。同じ皿で食事をしたい」
ジョーダは、どこで料理を覚えたのか。
料理人もビックリの腕前を発揮する。
「見事な料理だ」とジャラルディン。
「どの一口も賞賛に値する。
今後、ピールの日には、ジョーダ皇后の精進料理を食べることにしよう」
料理を絶賛してくれればジョーダも嬉しいに決まっている。
ジャラルディン、またまたポイントを獲得!
ジョーダの心を次第につかんでいく。
再び、愛の歌『Jashn E Baharaa』が流れる。
2 人が互いに惹かれあっていく様子が、よく描かれている。
こういうときは、必ず何かが起こる。
ジョーダに優しく接してくれていたハミーダ(ジャラルディンの実母)が、地方視察でアーグラ城からいなくなると、、、
インド映画は、期待を裏切らない。
何が起こるかは、次回のお楽しみ。
ここまでの上映時間、1 時間 45 分。
ハリウッド映画なら、そろそろ最終盤。
インド映画は、そろそろ中間点だ。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年4月30日月曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その4
結婚式が終わり、ジョーダの寝室を訪れたジャラルディン。
ジョーダは、ベッドの上で膝を抱えて身を固くしている。
ジャラルディンが傍らに腰を下ろし、ジョーダに触れようとすると、ジョーダは避けようとする。
「この結婚が気に入らないのか」とジャラルディン。
黙ったまま、何も答えないジョーダ。ジャラルディンは言う。
「イスラムには、女性にも平等に、離婚する権利がある。
この結婚を望まないのなら、"クーラ" を選択して自由になるとよい。
あなたの権利だ」
"クーラ" とは、イスラム法典で認められている女性からの離婚。
この結婚が嫌なら、離婚することもできると言うのだ。
ジョーダが口を開く。
「私の条件を受け入れてくださって感謝しています。
しかし、なぜ心が晴れないのか、自分でも分かりません。
宗教と文化の違いが、大き過ぎるからかもしれません。
私は、この結婚を承諾しました。
しかし、私の心は、あなたに近付くのを拒んでいます」
「あなたの気持ちは理解できる。
無理強いはしない。
あなたの心が許してくれるまで、待つことにしよう」
そう言って、ジャラルディンはジョーダの寝室を後にする。
ジャラルディン、何と、いい奴なんだ!
ジョーダはムガルの宮殿(アーグラ城)に入る。そこで、ジャラルディンの実の母親ハミーダ バーヌ ベーガムと、ジャラルディンの乳母マーハム アンガーを紹介される。
ハミーダ バーヌ ベーガムは、ジョーダに言う。
「マーハム アンガーは特別な人。
私が離れていた 15 年間、彼女がジャラールを育てました。
ジャラールは 私の言葉を無視しても、彼女の言葉には従います」
ムガルの実権は、乳母マーハム アンガーが握っていたのだ。
写真下、左からジョーダ、ハミーダ(実母)、マーハム(乳母)。
ジョーダ、可哀そう。ハミーダ、人が良さそう。マーハム、怖そう。
ジョーダは、宮殿の後宮に入り、祈りの部屋に小さなクリシュナ寺院を作る。
宮殿では、最高会議(正式名称が分からん!)が行われている。
「シャリフディンは、あなたがラジプートの姫と結婚したことを快く思っていません。
この結婚がムガルの滅亡を招くとまで言っています!」
イスラム法学者が発言する。
「無視できないのは、この城にヒンズー寺院を作ったことです。
皇后のために、イスラムの伝統が変更されるようなことがあってはなりません」
そう言うか言い終わらないうちに、遠くからジョーダの歌声が聞こえてくる。
クリシュナ神を称える祈りの歌「Man Mohana」(心の神)だ。
ジョーダは、ベッドの上で膝を抱えて身を固くしている。
ジャラルディンが傍らに腰を下ろし、ジョーダに触れようとすると、ジョーダは避けようとする。
「この結婚が気に入らないのか」とジャラルディン。
黙ったまま、何も答えないジョーダ。ジャラルディンは言う。
「イスラムには、女性にも平等に、離婚する権利がある。
この結婚を望まないのなら、"クーラ" を選択して自由になるとよい。
あなたの権利だ」
"クーラ" とは、イスラム法典で認められている女性からの離婚。
この結婚が嫌なら、離婚することもできると言うのだ。
ジョーダが口を開く。
「私の条件を受け入れてくださって感謝しています。
しかし、なぜ心が晴れないのか、自分でも分かりません。
宗教と文化の違いが、大き過ぎるからかもしれません。
私は、この結婚を承諾しました。
しかし、私の心は、あなたに近付くのを拒んでいます」
「あなたの気持ちは理解できる。
無理強いはしない。
あなたの心が許してくれるまで、待つことにしよう」
そう言って、ジャラルディンはジョーダの寝室を後にする。
ジャラルディン、何と、いい奴なんだ!
ジョーダはムガルの宮殿(アーグラ城)に入る。そこで、ジャラルディンの実の母親ハミーダ バーヌ ベーガムと、ジャラルディンの乳母マーハム アンガーを紹介される。
ハミーダ バーヌ ベーガムは、ジョーダに言う。
「マーハム アンガーは特別な人。
私が離れていた 15 年間、彼女がジャラールを育てました。
ジャラールは 私の言葉を無視しても、彼女の言葉には従います」
ムガルの実権は、乳母マーハム アンガーが握っていたのだ。
写真下、左からジョーダ、ハミーダ(実母)、マーハム(乳母)。
ジョーダ、可哀そう。ハミーダ、人が良さそう。マーハム、怖そう。
ジョーダは、宮殿の後宮に入り、祈りの部屋に小さなクリシュナ寺院を作る。
宮殿では、最高会議(正式名称が分からん!)が行われている。
「シャリフディンは、あなたがラジプートの姫と結婚したことを快く思っていません。
この結婚がムガルの滅亡を招くとまで言っています!」
イスラム法学者が発言する。
「無視できないのは、この城にヒンズー寺院を作ったことです。
皇后のために、イスラムの伝統が変更されるようなことがあってはなりません」
そう言うか言い終わらないうちに、遠くからジョーダの歌声が聞こえてくる。
クリシュナ神を称える祈りの歌「Man Mohana」(心の神)だ。
ムガルの中にも反対の声は強い。難しい舵取りを迫られるジャラルディン。しかし、ジョーダに対しては、あくまで礼儀正しい。
ジョーダの額にビンディー(赤い印)を付けるジャラルディン。
女神のような、美し過ぎるジョーダ。これでは、男なら、何も言えるはずがない。
ジャラルディンも、俺も、完全にジョーダに惚れている。
台詞がほとんどないシーン。2 人の演技力。なかなか、やるものだ。
ここまでの上映時間、1 時間20分。話しが、ようやく面白くなってきた。
しかし、翻訳は、なかなか進まない。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年4月28日土曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その3
前回は、アメール王の後継者になれなかったスージャマルが、ムガル皇帝ジャラルディンの義理の弟シャリフディンに助力を求めるところで終わった。今回は、その続き。
スージャマルがムガルのシャリフディンに助力を求め、アメール王座を奪おうとしているとの知らせは、アメール王バールマルのもとに届いた。
ムガルの軍が攻め寄せれば、アメールは滅亡する。
そう考えたバールマルは、先にムガルと同盟を結び、その傘下に入ることを決断する。
しかし、ラジプターナ諸王はこぞって反対。「あなたとの付き合いもこれまでだ」と、バールマルは裏切り者扱いされてしまう。
バールマルは、ジャラルディンに面会を求めて、サンガネールに出向く。
ジャラルディンは、象の闘技場にいるという。象の闘技場でバールマルは尋ねる。
「陛下はどちらに?」
「そこです」
象と戦っているのが、何と、ジャラルディンだったのだ。
皇帝のテントでジャラルディンに面会したバールマルは、アメールをムガルの傘下に加えてくれるように依頼する。ジャラルディンが快諾すると、バールマルは「もう 1 つお考えいただきたいことが...」と切り出す。
「我が娘、ジョーダ姫を貰っていただきたい」
しばらく返事をしないジャラルディン。
そして、「少し考えさせていただきたい。
モイーヌッディーン チシュティー廟に行った後に返事をさせていただく」
モイーヌッディーン チシュティー廟とは、アジメールにあるイスラムの聖地。アジメールにはイスラムの聖者モイーヌッディーン チシュティーの墓がある。この墓の前で願いごとをすれば、願いが叶うと言われている。宗教に関係なく霊験があるとされており、現在もイスラム教徒だけでなく、ヒンズー教徒も含め、多くの人々が訪れるとのことだ。
モイーヌッディーン チシュティーの詳細(英語)
ジャラルディンは、モイーヌッディーン チシュティー廟で、ムガルによるインド統一を願う。この祈りの場面で、「お助けください、クワジャ」という台詞が出てくる。クワジャとは何だ?
あれこれ調べて、ようやく判明! 聖者モイーヌッディーン チシュティーのフルネームが、クワジャ モイーヌッディーン チシュティー。 分かってみれば何ということもないが、知らないと、こんなところでも時間を使ってしまう。
祈りを捧げた後、外に出たジャラルディンにハーン ババとシャリフディンが加わり、3 人の会話となる。この会話のシーンは、ジャラルディンがジョーダとの政略結婚を受け入れることを決断する重要な場面だが、英語字幕で鑑賞したときは会話の内容がさっぱり理解できなかった。
「バイラム ハーンは、何年もの間、私の名前を使ってムガルの実権を握ってきた。
その間、私は不思議だった。
我々は、なぜ全インドを支配できないのか。
どうすれば良いのか、その方法が分からなかった。
結婚による新しい結び付き。
これはアラーの意思だ。
アラーよ、進むべき道をお示しくださり感謝いたします」
一方アメールでは、バールマルが
「アメールのために、お前の幸せを犠牲にしてくれ」とジョーダを説得。
異教徒と結婚させられるジョーダに、母親のパドマバティは小瓶を手渡して言う。
「毒の入った、このビンを持ってお行き。
名誉をなくすくらいなら、毒を飲みなさい」
こうして、ジョーダは結婚のために、ジャラルディンの露営地に赴く。
露営地で、ジョーダは「私にも条件がある」と言い出す。
この映画の 1 つの山場だ。
ジョーダは、ジャラルディンに向かって言う。
「2 つの条件があります。
それらを受け入れてくださったときにのみ、結婚いたします」
「条件とは?」
「最初の条件です。私の宗教と信仰を尊重し、私の伝統と習慣に従うことを認め、いかなる状況でも改宗を迫らないでください」
「それから?」
「2 番目の条件です。神の像を持ち込むことを許し、その神のために、私の部屋の中に寺院を作ることを認めてください」
黙ってテントを出るジャラルディン。
イスラム教にとって、偶像崇拝はタブーだ。
しかし、ジャラルディンは、テントの前で皆に向かって宣言する。
「アメール王女ジョーダとの結婚を受け入れる!
アラーの思し召しにより、ジョーダの要求は叶えられよう」
こうして、ジャラルディンとジョーダの結婚式が執り行われ、スーフィーの一団が、クワジャ ガリーブ ナワーズを称える歌「Khwaja Mere Khawaja」(聖クワジャ)を歌う。ガリーブ ナワーズ(貧者の慈愛者)とは、モイーヌッディーン チシュティーの別名だ。
スーフィーとは、イスラム神秘主義の修行者とされている。ウィキペディアによると、インドにおけるスーフィーは、「宗教の違いに関わらず神への愛に依り魂は救われるという思想を展開した」とのことだ。インドにイスラム教が広がったのは、剣かコーランかといった荒っぽい方法ではなく、スーフィーたちの地道な慈善活動の賜物という。
映画では、スーフィーの一団の中で、ジャラルディンが神の啓示を受けたかのような演出がなされている。イスラムの多数派ではなく、スーフィーの聖者クワジャ ガリーブ ナワーズを登場させたことによって、この映画はイスラム教徒とヒンズー教徒の両方の観客に受け入れられるものとなっている。
注: 実際のムガル帝国は、スンニ派。結婚式でスーフィーが歌うなど、史実として有り得ないと思われる。しかし、ジャラルディンがインドのヒンズー教徒を弾圧したとか、改宗を迫ったという事実はなく、ジョーダがヒンズー教であり続けたのは史実かもしれない。ジョーダがヒンズー教であり続けることは、ムガルがインドを統治する上でも、好都合だったのではないだろうか。
英語字幕で鑑賞したとき、「Khwaja Mere Khawaja」を変わった歌くらいにしか思わなかった。しかし、クワジャ ガリーブ ナワーズの概要や、インドに対するスーフィーの影響を知ったうえで聞き直すと、本当に良い曲だ。当初は、結婚式なのに気の利いた歌もダンスもなしか、と思った。しかし、「Khwaja Mere Khawaja」を繰り返し聞くうちに、宗教の異なるジャラルディンとジョーダの結婚式には、この曲がぴったりだと思うようになった。味わい深い名曲だ。
ここまでの上映時間、約 1 時間。物語は、まだ始まったばかりだ。
スージャマルがムガルのシャリフディンに助力を求め、アメール王座を奪おうとしているとの知らせは、アメール王バールマルのもとに届いた。
ムガルの軍が攻め寄せれば、アメールは滅亡する。
そう考えたバールマルは、先にムガルと同盟を結び、その傘下に入ることを決断する。
しかし、ラジプターナ諸王はこぞって反対。「あなたとの付き合いもこれまでだ」と、バールマルは裏切り者扱いされてしまう。
バールマルは、ジャラルディンに面会を求めて、サンガネールに出向く。
ジャラルディンは、象の闘技場にいるという。象の闘技場でバールマルは尋ねる。
「陛下はどちらに?」
「そこです」
象と戦っているのが、何と、ジャラルディンだったのだ。
「我が娘、ジョーダ姫を貰っていただきたい」
しばらく返事をしないジャラルディン。
そして、「少し考えさせていただきたい。
モイーヌッディーン チシュティー廟に行った後に返事をさせていただく」
モイーヌッディーン チシュティー廟とは、アジメールにあるイスラムの聖地。アジメールにはイスラムの聖者モイーヌッディーン チシュティーの墓がある。この墓の前で願いごとをすれば、願いが叶うと言われている。宗教に関係なく霊験があるとされており、現在もイスラム教徒だけでなく、ヒンズー教徒も含め、多くの人々が訪れるとのことだ。
モイーヌッディーン チシュティーの詳細(英語)
ジャラルディンは、モイーヌッディーン チシュティー廟で、ムガルによるインド統一を願う。この祈りの場面で、「お助けください、クワジャ」という台詞が出てくる。クワジャとは何だ?
あれこれ調べて、ようやく判明! 聖者モイーヌッディーン チシュティーのフルネームが、クワジャ モイーヌッディーン チシュティー。 分かってみれば何ということもないが、知らないと、こんなところでも時間を使ってしまう。
祈りを捧げた後、外に出たジャラルディンにハーン ババとシャリフディンが加わり、3 人の会話となる。この会話のシーンは、ジャラルディンがジョーダとの政略結婚を受け入れることを決断する重要な場面だが、英語字幕で鑑賞したときは会話の内容がさっぱり理解できなかった。
「バイラム ハーンは、何年もの間、私の名前を使ってムガルの実権を握ってきた。
その間、私は不思議だった。
我々は、なぜ全インドを支配できないのか。
どうすれば良いのか、その方法が分からなかった。
結婚による新しい結び付き。
これはアラーの意思だ。
アラーよ、進むべき道をお示しくださり感謝いたします」
一方アメールでは、バールマルが
「アメールのために、お前の幸せを犠牲にしてくれ」とジョーダを説得。
異教徒と結婚させられるジョーダに、母親のパドマバティは小瓶を手渡して言う。
「毒の入った、このビンを持ってお行き。
名誉をなくすくらいなら、毒を飲みなさい」
こうして、ジョーダは結婚のために、ジャラルディンの露営地に赴く。
露営地で、ジョーダは「私にも条件がある」と言い出す。
この映画の 1 つの山場だ。
ジョーダは、ジャラルディンに向かって言う。
「2 つの条件があります。
それらを受け入れてくださったときにのみ、結婚いたします」
「条件とは?」
「最初の条件です。私の宗教と信仰を尊重し、私の伝統と習慣に従うことを認め、いかなる状況でも改宗を迫らないでください」
「それから?」
「2 番目の条件です。神の像を持ち込むことを許し、その神のために、私の部屋の中に寺院を作ることを認めてください」
黙ってテントを出るジャラルディン。
イスラム教にとって、偶像崇拝はタブーだ。
しかし、ジャラルディンは、テントの前で皆に向かって宣言する。
「アメール王女ジョーダとの結婚を受け入れる!
アラーの思し召しにより、ジョーダの要求は叶えられよう」
こうして、ジャラルディンとジョーダの結婚式が執り行われ、スーフィーの一団が、クワジャ ガリーブ ナワーズを称える歌「Khwaja Mere Khawaja」(聖クワジャ)を歌う。ガリーブ ナワーズ(貧者の慈愛者)とは、モイーヌッディーン チシュティーの別名だ。
スーフィーとは、イスラム神秘主義の修行者とされている。ウィキペディアによると、インドにおけるスーフィーは、「宗教の違いに関わらず神への愛に依り魂は救われるという思想を展開した」とのことだ。インドにイスラム教が広がったのは、剣かコーランかといった荒っぽい方法ではなく、スーフィーたちの地道な慈善活動の賜物という。
映画では、スーフィーの一団の中で、ジャラルディンが神の啓示を受けたかのような演出がなされている。イスラムの多数派ではなく、スーフィーの聖者クワジャ ガリーブ ナワーズを登場させたことによって、この映画はイスラム教徒とヒンズー教徒の両方の観客に受け入れられるものとなっている。
注: 実際のムガル帝国は、スンニ派。結婚式でスーフィーが歌うなど、史実として有り得ないと思われる。しかし、ジャラルディンがインドのヒンズー教徒を弾圧したとか、改宗を迫ったという事実はなく、ジョーダがヒンズー教であり続けたのは史実かもしれない。ジョーダがヒンズー教であり続けることは、ムガルがインドを統治する上でも、好都合だったのではないだろうか。
英語字幕で鑑賞したとき、「Khwaja Mere Khawaja」を変わった歌くらいにしか思わなかった。しかし、クワジャ ガリーブ ナワーズの概要や、インドに対するスーフィーの影響を知ったうえで聞き直すと、本当に良い曲だ。当初は、結婚式なのに気の利いた歌もダンスもなしか、と思った。しかし、「Khwaja Mere Khawaja」を繰り返し聞くうちに、宗教の異なるジャラルディンとジョーダの結婚式には、この曲がぴったりだと思うようになった。味わい深い名曲だ。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年4月26日木曜日
インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その2
翻訳開始! 『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)は、インド映画の最高峰『Lagaan』(ラガーン)と同様に、インド映画の神様であるアミタブ バッチャンの重厚なナレーションで始まる。
その第一声が「ヒンドスタン」。
DDLJ でも、「ヒンドスタン」という言葉が頻繁に出てきて、どう訳すかで悩んだ。DDLJ では「インド」と訳したが、今回もいきなり「ヒンドスタン」で、翻訳がストップだ。地理的にはインド西北部、インダス川からデリーあたり一帯を指すらしい。「ヒンドスタン」とするか、「インド」と訳してしまうか、「西北インド」あるいは「北インド」とするか悩ましい。こんなところで詰まっているものだから、遅々として前に進まない。
ムガル帝国がヒンドスタンに侵攻したが、第2代皇帝フマーユーンが不慮の死を遂げると国内が混乱。その混乱に乗じて、敵対する諸侯の一人 ヘム王がデリーを占拠する。
フマーユーンの死後、実権を握った将軍バイラム ハーンは、即位したばかりの 13歳の若き第 3 代皇帝ジャラルディン ムハンマド(後のアクバル)を押し立て、デリー郊外のパーニパットでヘム軍と激突する。下の写真、左がバイラム将軍、右が若き皇帝ジャラルディン。
この後の戦闘シーン、よくぞ撮った。ン万の大軍が激突するシーンが見事だ。象部隊まで登場する。
時代は 1556年、日本では織田信長と弟の織田信行が尾張の家督争いをしていたころだ。う~む、さすが大陸の戦闘は規模が違う。エキストラの数も半端じゃない。
この戦争に勝利したバイラムは、傷付いて捕虜となったヘム王の首をはねるようジャラルディンに進言するが、ジャラルディンはそれを拒否する。単に臆病なだけなのか、他に理由があるのか?
バイラムは、一般兵から見えないように覆いをして自らヘムの首をはねてしまう。
そして、兵士に向かって叫ぶ。
「皇帝ジャラルディン ムハンマドも、本物のイスラム戦士だ。
若き皇帝に栄光あれ!」
なかなか良い将軍じゃないか。 臆病な大将には、誰も従わない。バイラムの言うとおりだ。
パーニパットの戦いの後 6 年間、バイラムはジャラルディンの名を使って、周辺諸国に勅書を送る。
「ムガルの臣下となって税を納めよ。従わなければ敵とみなす」
ムガル帝国は、その勢力を急速に拡大していった。
「アジャブガーは渡さん」と、ムガルの属国になることを拒否する国も現れる。しかし、戦いに敗れ、アジャブガー王は捕虜となってしまう。バイラムは、その首をはねようとするが、立派に成長したジャラルディンは、それを止める。
「私がお前の剣を止めたのは、これが初めてだ。
どういうことか分かるか?
今後、私は自分自身で物事を判断する。
捕虜には、慈悲を持って臨む」と宣言。
すぐに捕虜の首をはねてしまう非情なバイラムを、「メッカに巡礼に行け」と言って引退させる。バイラムも、黙ってそれに従う。
バイラムって、本当は忠実で良い奴なのだが、不器用で頭が古いだけだったのではないかと思う。日本で言えば、柴田勝家かな?
アジャブガー王は、ジャラルディンに向かって言う。
「私は、これまであなたを誤解していた。
あなたが統治するなら、何の異存もない」
バイラム引退後、ムガルに対峙したのは、ラジプターナ地方のラジプート族。
ラジプターナは地域の名称。ラジプートは言わば「雑賀衆」とか「根来衆」というようなものか。
武勇に優れたヒンズー教徒の一団で、小さな諸王国に分かれていた。
ラジプターナのアメール国に、ジョーダ姫とその従兄スージャマルがいた。2 人は仲が良かった。武術に秀でたスージャマル。スージャマルの父は先代のアメール王。スージャマルは、皇太子になれるかと期待するが、その期待は裏切られる。
アメールの王バールマルは、「アメールの統治をバグワン ダスに委ねる」と宣言する。誇りを傷つけられたスージャマルは、ムガルのシャリフディン フサインに助けを求める。
「時期が来たら、あなたがアメールの王座に着けるよう取り計らおう」とシャリフディン。
「ご助力、感謝します」
「ところで、私への見返りは?」
「何がお望みでしょう」
「あなたがアメール王になった暁には、デリーへの侵攻に力を貸してほしい」
シャリフディンは、ジャラルディンの義理の弟。そのシャリフディンが、ムガルの支配地デリーに侵攻すると言う。
「ジャラルディンの妹と結婚したから、今の私の地位がある。しかし、私が欲しいのは、全インドだ」と言ってのけるシャリフディン。相当な野心家だ。
「分かりました。助力しましょう」。スージャマルは、そう答えるしかなかった。
シャリフディンが悪人だということは、顔を見れば一目で分かる。三国志で言えば、呂布のイメージだ。 インド映画って分かりやすい!
ここまでの上映時間、約30分。翻訳が進んだのは、ここまで。
時間、かかる~!
その第一声が「ヒンドスタン」。
DDLJ でも、「ヒンドスタン」という言葉が頻繁に出てきて、どう訳すかで悩んだ。DDLJ では「インド」と訳したが、今回もいきなり「ヒンドスタン」で、翻訳がストップだ。地理的にはインド西北部、インダス川からデリーあたり一帯を指すらしい。「ヒンドスタン」とするか、「インド」と訳してしまうか、「西北インド」あるいは「北インド」とするか悩ましい。こんなところで詰まっているものだから、遅々として前に進まない。
ムガル帝国がヒンドスタンに侵攻したが、第2代皇帝フマーユーンが不慮の死を遂げると国内が混乱。その混乱に乗じて、敵対する諸侯の一人 ヘム王がデリーを占拠する。
フマーユーンの死後、実権を握った将軍バイラム ハーンは、即位したばかりの 13歳の若き第 3 代皇帝ジャラルディン ムハンマド(後のアクバル)を押し立て、デリー郊外のパーニパットでヘム軍と激突する。下の写真、左がバイラム将軍、右が若き皇帝ジャラルディン。
この後の戦闘シーン、よくぞ撮った。ン万の大軍が激突するシーンが見事だ。象部隊まで登場する。
時代は 1556年、日本では織田信長と弟の織田信行が尾張の家督争いをしていたころだ。う~む、さすが大陸の戦闘は規模が違う。エキストラの数も半端じゃない。
この戦争に勝利したバイラムは、傷付いて捕虜となったヘム王の首をはねるようジャラルディンに進言するが、ジャラルディンはそれを拒否する。単に臆病なだけなのか、他に理由があるのか?
バイラムは、一般兵から見えないように覆いをして自らヘムの首をはねてしまう。
そして、兵士に向かって叫ぶ。
「皇帝ジャラルディン ムハンマドも、本物のイスラム戦士だ。
若き皇帝に栄光あれ!」
なかなか良い将軍じゃないか。 臆病な大将には、誰も従わない。バイラムの言うとおりだ。
パーニパットの戦いの後 6 年間、バイラムはジャラルディンの名を使って、周辺諸国に勅書を送る。
「ムガルの臣下となって税を納めよ。従わなければ敵とみなす」
ムガル帝国は、その勢力を急速に拡大していった。
「アジャブガーは渡さん」と、ムガルの属国になることを拒否する国も現れる。しかし、戦いに敗れ、アジャブガー王は捕虜となってしまう。バイラムは、その首をはねようとするが、立派に成長したジャラルディンは、それを止める。
「私がお前の剣を止めたのは、これが初めてだ。
どういうことか分かるか?
今後、私は自分自身で物事を判断する。
捕虜には、慈悲を持って臨む」と宣言。
すぐに捕虜の首をはねてしまう非情なバイラムを、「メッカに巡礼に行け」と言って引退させる。バイラムも、黙ってそれに従う。
バイラムって、本当は忠実で良い奴なのだが、不器用で頭が古いだけだったのではないかと思う。日本で言えば、柴田勝家かな?
アジャブガー王は、ジャラルディンに向かって言う。
「私は、これまであなたを誤解していた。
あなたが統治するなら、何の異存もない」
バイラム引退後、ムガルに対峙したのは、ラジプターナ地方のラジプート族。
ラジプターナは地域の名称。ラジプートは言わば「雑賀衆」とか「根来衆」というようなものか。
武勇に優れたヒンズー教徒の一団で、小さな諸王国に分かれていた。
ラジプターナのアメール国に、ジョーダ姫とその従兄スージャマルがいた。2 人は仲が良かった。武術に秀でたスージャマル。スージャマルの父は先代のアメール王。スージャマルは、皇太子になれるかと期待するが、その期待は裏切られる。
アメールの王バールマルは、「アメールの統治をバグワン ダスに委ねる」と宣言する。誇りを傷つけられたスージャマルは、ムガルのシャリフディン フサインに助けを求める。
「時期が来たら、あなたがアメールの王座に着けるよう取り計らおう」とシャリフディン。
「ご助力、感謝します」
「ところで、私への見返りは?」
「何がお望みでしょう」
「あなたがアメール王になった暁には、デリーへの侵攻に力を貸してほしい」
シャリフディンは、ジャラルディンの義理の弟。そのシャリフディンが、ムガルの支配地デリーに侵攻すると言う。
「ジャラルディンの妹と結婚したから、今の私の地位がある。しかし、私が欲しいのは、全インドだ」と言ってのけるシャリフディン。相当な野心家だ。
「分かりました。助力しましょう」。スージャマルは、そう答えるしかなかった。
シャリフディンが悪人だということは、顔を見れば一目で分かる。三国志で言えば、呂布のイメージだ。 インド映画って分かりやすい!
ここまでの上映時間、約30分。翻訳が進んだのは、ここまで。
時間、かかる~!
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
翻訳
2012年4月24日火曜日
インド映画『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- その 1
インド映画 DVD 『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)を、英語字幕で観賞した。
何と言ってもこの映画、ジョーダ役のアイシュワーリヤの美しさが際立っている。
アイシュは、私の最もお気に入りの女優だ。『Devdas』(デーヴダース)を見てからというもの、すっかり惚れ込んでしまった。『Dhoom 2』(ドゥーム 2)では少し痩せすぎかなと思い、『Robot』(ロボット)では学生役はさすがに無理っぽいと思ったが、今回の『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)では女神のような美しさが完全復活だ。アイシュには、インドの伝統的な衣装がよく似合う。
アイシュが登場するので、きっと得意のダンスを見せてくれると期待したが、ダンスはなし。音楽も、テーマ曲の Azeem O Shaan Shahenshah 以外は印象に残らなかった。音楽よりストーリー重視なのか。音楽を楽しむタイプの観客は、少し物足りないかもしれない。
アクバル役のリティク ローシャン、こんな現代風の男にムガル帝国の皇帝役が務まるだろうかと思ったが、見終わった後は、まさに適役と感じた。アクバル役を見事に演じきっている。インド映画の男優は、ほとんどがそうなのだが、この人もマッチョだ。男が見ても、羨ましいくらいに格好良い。『Dhoom 2』では見事なダンスを見せていたが、今回はダンスなし。
アクバルがジョーダの愛をいかに勝ち取るか、イスラム国家であるムガル帝国がいかにヒンズー教徒の支持を勝ち得るかが丹念に描かれている。結婚までは、少し退屈。結婚してからは、時間が経つのをすっかり忘れるほどの面白さだ。
ジョーダはアクバルと政略結婚させられたものの、アクバルを受け入れなかった。それでも、アクバルは決して無理強いせず、ジョーダの愛を勝ち取ろうと努力する。えらい!
間違ってもアイシュを手籠めにしたら、俺が許さん!
こんな美しい姫をもらえるのなら、俺なんぞ即 ヒンズー教に改宗だ。
英語字幕を目で追えるほどの英語力がないので、会話の内容は分からず。
それでも、そこそこ面白い。
これから、字幕の翻訳に取り掛かる。日本語字幕が付いたら、感想も変わることだろう。
どう変わるか、自分でも楽しみだ。
それにしても、アイシュとリティクの 2 人。『Dhoom 2』(下の写真)とは雰囲気が様変わり。さすが、プロの役者だ。どちらも、演技、うまいよな。
何と言ってもこの映画、ジョーダ役のアイシュワーリヤの美しさが際立っている。
アイシュは、私の最もお気に入りの女優だ。『Devdas』(デーヴダース)を見てからというもの、すっかり惚れ込んでしまった。『Dhoom 2』(ドゥーム 2)では少し痩せすぎかなと思い、『Robot』(ロボット)では学生役はさすがに無理っぽいと思ったが、今回の『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)では女神のような美しさが完全復活だ。アイシュには、インドの伝統的な衣装がよく似合う。
アイシュが登場するので、きっと得意のダンスを見せてくれると期待したが、ダンスはなし。音楽も、テーマ曲の Azeem O Shaan Shahenshah 以外は印象に残らなかった。音楽よりストーリー重視なのか。音楽を楽しむタイプの観客は、少し物足りないかもしれない。
アクバル役のリティク ローシャン、こんな現代風の男にムガル帝国の皇帝役が務まるだろうかと思ったが、見終わった後は、まさに適役と感じた。アクバル役を見事に演じきっている。インド映画の男優は、ほとんどがそうなのだが、この人もマッチョだ。男が見ても、羨ましいくらいに格好良い。『Dhoom 2』では見事なダンスを見せていたが、今回はダンスなし。
アクバルがジョーダの愛をいかに勝ち取るか、イスラム国家であるムガル帝国がいかにヒンズー教徒の支持を勝ち得るかが丹念に描かれている。結婚までは、少し退屈。結婚してからは、時間が経つのをすっかり忘れるほどの面白さだ。
ジョーダはアクバルと政略結婚させられたものの、アクバルを受け入れなかった。それでも、アクバルは決して無理強いせず、ジョーダの愛を勝ち取ろうと努力する。えらい!
間違ってもアイシュを手籠めにしたら、俺が許さん!
こんな美しい姫をもらえるのなら、俺なんぞ即 ヒンズー教に改宗だ。
英語字幕を目で追えるほどの英語力がないので、会話の内容は分からず。
それでも、そこそこ面白い。
これから、字幕の翻訳に取り掛かる。日本語字幕が付いたら、感想も変わることだろう。
どう変わるか、自分でも楽しみだ。
それにしても、アイシュとリティクの 2 人。『Dhoom 2』(下の写真)とは雰囲気が様変わり。さすが、プロの役者だ。どちらも、演技、うまいよな。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル
2012年4月23日月曜日
Jodhaa Akbar の日本語字幕 作成開始!
以前から見たいと思っていた 2008年のインド映画『Jodhaa Akbar』(ジョーダ アクバル)の DVD をインド雑貨屋で見付けたので、思わず買ってしまった。
香も買うからと言って、若干値切らせてもらった。レンタル ビデオ屋で、日本語字幕付きを 1 回 300 円くらいでレンタルできるようになるか、格安でネットで見られるようになれば理想的! 日本語字幕だからと言って DVD に 2000円も出す気はないし、ネットは英語字幕しかないし、日本のインド映画視聴環境は最悪だ。これでは、インド映画が流行るわけがない。
付いている字幕は、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の 6 言語。
当然のことながら、日本語字幕は付いていないので、見てもさっぱり分からん。
これで 800円かよ! 普通なら、そう言うところだが、私の場合、日本語字幕の作成も楽しみの 1 つだから、あえて文句は言わない。
私は、私なりの方法で日本語字幕 DVD を作っている。以下は、その作成方法だ。
香も買うからと言って、若干値切らせてもらった。レンタル ビデオ屋で、日本語字幕付きを 1 回 300 円くらいでレンタルできるようになるか、格安でネットで見られるようになれば理想的! 日本語字幕だからと言って DVD に 2000円も出す気はないし、ネットは英語字幕しかないし、日本のインド映画視聴環境は最悪だ。これでは、インド映画が流行るわけがない。
付いている字幕は、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の 6 言語。
当然のことながら、日本語字幕は付いていないので、見てもさっぱり分からん。
これで 800円かよ! 普通なら、そう言うところだが、私の場合、日本語字幕の作成も楽しみの 1 つだから、あえて文句は言わない。
日本語字幕の作成方法
私は、私なりの方法で日本語字幕 DVD を作っている。以下は、その作成方法だ。
- DVD の中身をハードディスクにコピーする。
インド映画の DVD の場合、日本映画やアメリカ映画のような姑息なコピー プロテクトがかかっていないことが多い(今まで、コピー プロテクトがかかっている DVD に出会ったことがない)。買ってきた DVD にも「コピーは個人使用目的だけにしてね!」という意味の英語が書いてある。
たとえコピー プロテクトがかかっていても、俺は、英語の分からない日本人が英語字幕を自力で日本語に翻訳し、自分一人で鑑賞する目的でコピー(リッピング)するのは、ユーザとしての当然の権利だと考えている。文句があるなら、日本語字幕付き DVD を 800 円で売りやがれ!
- SubRip という字幕抽出ソフトを使って、英語字幕(srt)を抽出する。
SubRip は、ハードディスクにコピーした VOB ファイルから字幕を抽出してくれる優れもののソフトだ。
- VobEdit という VOB ファイル編集ソフトを使って、VOB ファイルから映像ファイル(m2v)、音声ファイル(ac3)、字幕ファイル(sup)を抽出する。
VOB ファイルは、映像、音声、字幕などが統合されたファイルだ。これをバラして、字幕を入れ替えて再統合すると、日本語字幕付き DVD になる。
- AviUtl という AVI ファイル編集ソフトを使って、映像ファイルと音声ファイルから AVI ファイルを作成する。
AVI ファイルを作成するのは、同じ台詞を繰り返し聞いたり、字幕の微妙なタイミングを調整するためである。字幕ファイルを翻訳して入れ替えるだけなら、AVI ファイルを作る必要はない。
AviUtl に 映像ファイルを読み込むには、MPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-In が必要。
音声ファイルを読み込むには、xrecode II というソフトを使って ac3 ファイルを mp3 に変換し、それを AviUtl に読み込む(DirectShow File Reader プラグインを使用)。
AviUtil から Xvid で吐き出すとファイル サイズも小さくなり、後の取り扱いがラクチン。
XMedia Recode というソフトを使って AVI ファイルに変換することもできる。映像を加工しないで、変換だけを行うなら、こちらを使う方が簡単だ。
- 手順 2 で抽出した字幕ファイル(srt)を、AegiSub という字幕編集ソフトで開く。
動画ファイルとして、手順 4 で作成した AVI ファイルを読み込む。
そして、必死で翻訳する。結構楽しいから、やってみな。
Google の翻訳者ツールキット、まだ一度も使ったことはないが、一度試してみたいと思っている。翻訳メモリや用語集など、プロ用翻訳ツールが使えるかもしれない。
AegiSub の良いところは、音声波形を見ながら、字幕の表示タイミングを調整できるところ。
また、英語字幕は 1 回の字幕表示に 2 人分の台詞が表示されたり、台詞の途中で次の字幕に変わったりと、日本語字幕とは異なる台詞の切り方を行っている。これを修正して、完璧な、自分お気に入りの字幕を作成するには、このソフトが欠かせない。
翻訳が完了したら、ファイル拡張子 srt と指定してファイルを保存する。拡張子を指定しないと、自動的に ASS 形式で保存されるが、拡張子 srt を指定すると、きちんと SRT 形式で保存してくれる。
- SubtitleCreator というソフトで、翻訳済 SRT ファイルを、SUP 形式に変換する。
SubtitleCreator も優れもので、単なる中揃えだけでなく、テキストを左揃えにして全体を左右中心に配置するといった日本語字幕特有の行揃えもできる。歌詞は、行を千鳥に配置するなど、日本語字幕らしい世界に類を見ない繊細な行揃えも、やってできないことはないので、重宝している。
このソフトを使って SUP 形式で字幕ファイルを吐き出す。
- DVDAuthorGUI というソフトを使って、手順 3 で抽出した映像ファイルと音声ファイル、および手順 6 で作成した翻訳済 SUP ファイルから VOB ファイルを作成(オーサリング)する。
DVD メニューを追加して、オリジナル DVD を作成することもできる。元の DVD メニューを生かしたい場合は、手順 1 でコピーした VOB ファイルを、ここでできた VOB ファイルに差し替えてやればよい。
ラベル:
Jodhaa Akbar,
ジョーダ アクバル,
その他
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