今日は気分が良くて、仕事もほとんどなかったので、字幕の翻訳が少し進みました。
Piku の字幕翻訳、ワード数にして 26%、上映時間にして 24 分完了です。
この 24 分の大半は、ピクーの父親、バスコール(アミタブ・バッチャン)がどういう人物なのかを描くために使われています。
一言で言うと、偏屈な爺さんです。
しかし、その考えには一理あります。
周りの人は、うっとうしい爺さんだと思いながらも、その爺さんを愛しています。
う~ん、寅さんのようなと言うとちょっと違うかもしれませんが、問題児ではあるけれども憎めないキャラクターです。
バスコール爺さん、結婚は下らないと考えています。
昔の日本にも「女三界に家なし」という言葉があって、女は「
幼い時は親に従い、嫁に行っては夫に従い、老いては子に従う」とされていました。
そんな考えに反対のバスコール
は、亡き妻の誕生日に集まってくれた人の前で言います。
「結婚するヤツは IQ が低い」
それに反発するのが、バスコールの亡き妻の妹です。
「私の IQ は低いの? 姉さんの IQ は低かったの?」
バスコールは思っています。
ピクーが結婚できないのは、自分の世話をしてくれているからだ。
しかし、他の男と結婚すれば、その男の世話をするだけだ。何も変わらないではないか。
そして、次のせりふです。
「結婚式の 7 つの誓いで、火の中に自我を捨て 知識を捨て、誇りを捨て、自分の考えを捨て、より良い人生を導く。それは IQ が低い人間のすることだ」
バスコールは、自分に尽くすだけの人生だった亡き妻を心から愛しているのです。
ここで気になったのが、「結婚式の 7 つの誓い」です。
インド人は、結婚式で何を誓うんだろう。
調べてみました。
インド映画には、インドの結婚式の様子がよく出てきます。
7 つの誓いは、ヒンズー教の結婚式です。
結婚式で火の周りを回りながら、2 人で 7 つの誓いを立てます。
7 つの誓いについては、
ここに詳しく書いてくださっている方がいます。
それらしき動画を探してみましたが、これしか見つかりませんでした。
火の周りを 2 人で回っているのはわかりますよね。
この瞬間に、女性は自我を捨て、夫に尽くすだけの人間になる。娘のピクーには、そんなことはさせたくない、、、というのが、バスコールの主張です。
なるほど、日本映画には存在しないテーマです。
インド映画から色々なことが学べます。
知らない世界を見ることができます。
知らない世界を見ることは、楽しいことです。