2013年10月27日日曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その8

Sholay(ショーレイ)の日本語字幕が完成。
字幕の出来、残念ながら自分でも、あまり良いとは思えない。

日本語字幕付きで通しで見たが、忙しい現代感覚からすると、テンポが遅いように思う。
30 数年前の映画。のんびりしていた時代の映画だろうか。上映時間 3 時間 20 分超は長すぎる。2 時間前後に切り縮められないものか。字幕の翻訳に時間がかかってしょうがない。

アクションの要素あり、ラブストーリーの要素あり、コメディーの要素ありと、面白さテンコ盛りなのだが、もう少し絞り込んで全体をスリムにしてほしかった。どこをカットするかとなると極めて難しいと思うが。

インド映画の名作中の名作なのだが、俺的には少し物足りない気がした。改めて映画を見た結果、評価は B としたい。

2013年10月21日月曜日

インド人の平均寿命

世界保健機関(WHO)の「世界保健統計2012」によると、インド人の平均寿命は 65 歳。ちなみに、日本は 83 歳で世界トップ。

つい最近、インドの女性の 37 歳の誕生日を祝ったんだけど、彼女が言うには「自分の人生はもう半分も残っていない」だって。 彼女、10 代で結婚し、37 歳だというのに、息子も娘も既に立派な大人。
お父さんも、おじいさんも 50 歳代で死んで、自分も 60 歳まで生きれるかな、、、などと言う。

60 歳になる前にで死んでどうする。日本なら年金の掛け損だぞ!

そうか、インドの人は 30 歳代半ばで人生の半分生きたと感じるんだ。
インド映画を見るときも、そういう感覚で見なきゃならないんだ。

俺なんぞ、永久に生きられるものだと思っていたが、、、
そうじゃ、ないんだよな、、、

2013年10月17日木曜日

タタ財閥 -- ミルクと砂糖

タタ財閥の当主はゾロアスター教。
ゾロアスター教は、大昔に歴史の授業で習ったような気がする。

注: 以下、どこかからパクってきた情報ばかり。文末が「らしい」とか「かも知れない」だと思って読んで欲しい。

ゾロアスター教と言えば、その昔はペルシャ(今のイランあたり)の大半の人が信仰していた世界で最も古い宗教の 1 つだ。

覚えているか? 教科書に書いてあっただろ、 ササン朝ペルシャ。
西暦 226年~651年にかけて、イラン高原、アナトリア、アルメニア、アフガニスタン周辺までを支配した中東の巨大帝国だ。 ササン朝ペルシャの国教がゾロアスター教。 最後のゾロアスター教国家だ。

隆盛を誇ったササン朝ペルシャも、アラビア半島に勃興したイスラム軍との戦いに敗れて滅亡する。これによって、ペルシャ人の多くはイスラムに改宗するが、ササン朝ペルシャの中核にいた神官クラスの人々や、高い地位に着いていた人々は、簡単に改宗することもできなかったようだ。
イスラムは、ゾロアスター教の信者に強制改宗を迫ることはなかったようだが、異教徒のみに高額の人頭税を課すなど、差別的に扱った。こうしたことから、ゾロアスター教徒の一部は、ペルシャを脱出して、インドに渡ることになる。

伝承では、ペルシャから 4 隻または 5 隻の船に乗ってインドのグジャラート州南部のサンジャーンに辿り着いたとある。西暦 716 年とか、936 年とか、時代ははっきりしない。いずれにしても、イスラムの支配下で、ずいぶん苦労したようだ。インドに渡った人数も不明。仮に 300 人乗りの船だったら 1200 ~ 1500 人くらいか。

グジャラートに辿り着いたゾロアスター教徒は、現地のマハラジャと定住交渉を行う。
マハラジャは言う。「この土地には、あなた方を受け入れる余裕はない」
ゾロアスター教徒の代表は、溢れそうなまでミルクをコップに注いだ後、スプーン 1 杯の砂糖を加える。もちろん、ミルクは 1 滴もこぼれない。
「私たちはこのように、この地に溶け込み、この地を甘くすることができます」

この言葉を聞いたマハラジャは、新たな布教を行わないことを条件に、ゾロアスター教徒の定住を受け入れる。

こうしてインドへ渡ったペルシャのゾロアスター教徒は、「パールシー」(ペルシャ人)と呼ばれる集団を形成して、今に至っている。ペルシャからインドへ渡った人々は、百済から倭国に渡った人々と同じように、国家の中枢近くにいた比較的豊かな人々ではなかったろうかと思う(俺の想像)。

パールシーは、当初は農業を営んでいたようだが、英国がインドに進出すると、英国と結びついて商工業に進出した。英国は、インドの大部分を占めるヒンズー教徒と対立させようとしてパールシーを優遇した。英国得意の分離分割支配だ。豊かになったパールシーの多くは、グジャラートからムンバイに移住する。

東インド会社は、中国にアヘンを持ち込んで莫大な利益を上げた。それに協力したのがパールシーといわれる。英国がアヘン貿易で中国から追放された後は、パールシーがアヘン貿易を継続した。もちろん、背後に英国がいたことは言うまでもない。

タタ財閥の創始者、インド産業の父と呼ばれるジャムシェトジー・タタ(Jamshetji Nusserwanji Tata)は、1839年3月3日、パールシーの一家に生まれた。日本の天保時代、江戸末期である。

ジャムシェトジー・タタが精錬高潔の士だったかどうかは知らない。ただ、先祖がグジャラートで定住許可をもらったときのミルクに砂糖の話しではないが、地域に貢献できない企業に存在価値はないと考えていたことは確かなようだ。

ジャムシェトジー・タタは、1868 年に貿易会社を設立。その後、事業は急拡大し、繊維産業、ホテル産業、鉄鋼産業等へ進出していくのだが、1893 年(54歳)に来日し、綿花の直接取引を実現している。

当初は、インドの綿花を英国が購入し、それを日本の紡績工場に持ち込んでいた。英国が暴利をむさぼっていたのだ。英国を外して、インドから綿花を直接購入することができれば、日本とインドの双方に利益がある。当時、インドと日本の間で綿花を運んでいたのは、英国のビーオー汽船。これに代わって、設立間もない日本郵船がインドから日本に綿花を輸送することになった。

当時は、アジアが欧米列強に押されまくっていた時代。インドは完全に英国の植民地。そんな中で、ジャムシェトジー・タタは日本と組んで英国に対抗しようとした。

こうして、神戸ボンベイ航路が始まるのだが、ビーオー汽船も黙ってはいない。破格の値下げに始まって、様々な妨害工作が行われる。簡単に書いているが、色々あったのだろう。それに耐えて、タタと日本郵船は事業を継続していくのだが、こうした歴史も映画にしてくれないものか。俺をはじめとして大半の日本人はそんな歴史を知らないのだから。

こんなことで、タタは親日家ということになっている。
旧日本軍が占領した地域、特に朝鮮、満州、北支では、反日感情が非常に強い。
インドは旧日本軍が占領しなかったせいか、親日家が多いようだ。

ミルクと砂糖の話し、地域に貢献できなければ企業の存在価値はない、、、
日本の企業にも当てはめて考えてみたい。
利益を追求するばかりが企業ではない、、、と思うのだが。

2013年10月10日木曜日

タタ財閥 -- プロローグ

2005 年に公開された「Bunty aur Babli」(バンティとバブリ)を思い出してほしい。
都会に出て大金持ちになることを夢見ているラケッシュと、同じく都会に出てスーパー モデルになることを夢見ているビンミーが、2 人組みの詐欺師になって騒動を巻き起こす実に楽しい映画だ。

田舎から、街に出てきた 2 人。ラクナウでもカンプールでも、うまく行かない。
ラケッシュが言う。
「こんな小さいクソのような町で、バカ正直にやっても無駄だ」
「それで...」とビンミー。
「ムンバイ」とラケッシュ。
「道端から出発して、宮殿に辿り着ける唯一の都市。そこでは、熱意と努力が正当に評価される」
「本当に、そう思う?」
「もちろん! ディルバイ・アンバニやラタン・タタやビルラがラクナウやカンプールにいたら、アンバニ雑貨店やタタ製粉所やビルラたばこ店でハエ退治をしていたはずだ。ムンバイだから彼らは正当に評価された」

ラケッシュの台詞に出てくるディルバイ・アンバニ、ラタン・タタ、ビルラは、いずれもインド 3 大財閥の当主だ。
今回、ディルバイ・アンバニをモデルにして制作されたとされる「Guru」(グル、2007 年公開)の DVD が手に入ったので、良い機会だと思ってインドの財閥のことを調べてみた。

タタ財閥 -- 1868年にジャムシェトジー・タタがムンバイで創業した綿貿易会社に始まる。ペルシャのゾロアスター教徒の子孫。ラタン・タタは創業家 5 代目当主。親日家でもあり、昨年(1912 年)4 月には英国のメージャー首相とともに、日本政府から旭日大綬章を授章している。インドでは汚職や贈収賄が蔓延しているといわれるが、タタ財閥はインドで最も清廉で善良な企業グループとして尊敬を集めている。

ビルラ財閥 -- バールデーオダース・ビルラーが第 1 次世界大戦中に投機で得た利益を元手に繊維産業に進出したことに始まる。カースト的には商人階級。近江商人やユダヤ商人などと同様に、「ガメツイ」のが特徴。インド独立の父ガンジーを経済的に支えたことで有名。ガンジーが暗殺されたのは、ニューデリーのビルラ邸の裏庭。相続争いによって分裂を繰り返し、かつての勢いを失っている。

リライアンス財閥 -- Guru のモデルとされるディルバイ・アンバニが、 1 代で築き上げた新興財閥。豊臣秀吉、松下幸之助、本田宗一郎などに匹敵する立志伝だ。日本の財閥でいえば、戦前に三井物産と渡り合った鈴木商店が思い浮かぶ。リライアンス財閥は、アンバニ亡き後、2 人の息子が相続争いをした挙句、母親の仲介で財閥を 2 分した。ビルラ財閥と同様、「田分け」をやってしまったわけだ。一説によると、2 人の息子は腹違いとのこと。映画で言えば、Housefull2 (ハウスフル2)のタブーとチントゥーのような関係か。兄弟仲がずいぶん悪いらしい。

ディルバイ・アンバニにも興味あるが、それ以上に興味をそそられるのは、タタ財閥である。
「社会が貧しいのは大企業の責任である」
「企業の利益は社会に還元すべきである」
といった同財閥の経営理念は、世界中で勢いを増している強欲資本主義に対抗する経営理念として大いに注目される。

今後もう少し、タタ財閥のことを調べてみたい。
何か新しい価値観を見つけられそうな気がする。

2013年10月3日木曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その7

逃げろ、バサンティー! 頑張れ、ダンノー!
必死で逃げるものの、結局はガッバルの手下に捕まってしまう。

ビルーは連れ去られたバサンティーの後を追うが、待ち伏せていたガッバルの手下に捕まってしまう。

ガッバルの前に引き出されたバサンティー。
手下の 1 人が言う。
「去年のジャムナダースの娘の結婚式を覚えていますか?
その女、そこで素晴らしい踊りを披露していました」
「焼け付くような情熱的な踊りだろうな」とガッバル。
「俺たちにも見せてくれ」

そこへ、ガッバルの手下に捕まったビルーが連れて来られる。
2 本の柱の間に縛り付けられたビルー。

ガッバルはバサンティーに言う。
「お前の恋人を助けたければ、俺たちに踊りを見せろ」

ガッバルの手下が銃を構えてビルーを狙う。
「あいつが生きていられるのは、お前が踊り続けている間だけだ。
お前の足が止まったら、あの銃が火を噴く」

この映画最大の見所、血まみれのダンス シーンだ。


Haan, jab tak hai jaan jaane jahan
は~ じゃ た け じゃ~ん じゃ~に~ じゃは~ん
Yes, as long as I have life, oh lover
命ある限り

Main naachoongi
め~ な~ちゅんぎ~
I will dance
私は踊る

踊るバサンティーの足元にガラスビンが投げつけられ、それが割れる。足元にガラスの破片。それを見て、ニヤリと笑うガッバル。何という悪い奴だ!

すまん、感情移入しているところを台無しにするが、このダンスシーンを見て思った。
映画を見ている俺たちには、音楽が聞こえているが、ガッバルやその手下には、音楽は聞こえてないんだよな。音楽なしで、これだけ踊れるものか? 見ているガッバルも、音なしで楽しいのか、、、などと思ってしまうのであった!

さて、ビルーを助けるために、踊り続けるバサンティー。
ガラスの破片で傷付いた足からは血が流れ、徐々に体力がなくなっていく。

踊り続けられない、もうダメだ、、、そう思ったとき、1 発の銃声が響き、ビルーを銃で狙っていた手下が倒れる。ジェイが助けに来たのだ。
「少しでも動いた奴は殺す」
高台で銃を構えるジェイ。
「ガッバル シン!銃を置くよう 手下に言え!」

こうして、ジェイとバサンティーを救出して逃走したものの、ガッバルの手下が追ってくる。
橋にさしかかるところでジェイの馬が打たれてしまう。
ジェイも負傷。3 人は、岩陰に隠れて応戦することになる。
「ビルー、1 頭の馬で 3 人逃げるのは不可能だ。
バサンティーを村に連れて行き、すぐ戻ってきてくれ」とジェイ。
「お前を 1 人残せない」とビルー。
ジェイは言う。
「よし、コイントスで決めよう。表なら俺が残る、裏なら お前が残れ」

コイントスの結果は表。ビルーはバサンティーを連れて村に。

ジェイは 1 人で奮戦するが、弾が尽きてしまう。
「残り 1 発!」

ジェイはよたよたと橋のところに出て行く。敵がバンバン撃ってきて、ジェイは弾を受ける。
ジェイは拳銃の狙いを定めて、敵が橋の上に落したダイナマイトを撃つ。
見事、ダイナマイトが爆発し、敵は逃げ去ってしまう。

ビルーが戻ってくる。ジェイは瀕死の重症。
「俺はもうダメだ」
「そんなことはない、村へ帰ろう。何もかもうまくいく」
「すまない。お前の子供たちに話しをしてやれなくなった」
「ジェイ、大丈夫だ。お前が死ぬわけがない」
「お前が子供たちに、俺たちの友情と武勇伝を話すんだ」

いつの間にか、村人が来ている。ラーダの姿も見える。
「できなかったことが、もう 1 つある。夢を見たが、実現できなかった」とジェイ。
そして、ジェイが力尽きる。

タークルの胸に顔をうずめて涙するラーダ。
しかし、両腕のないタークルは、抱きしめてやることもできない。
バックに、Yeh Dosti (イェ ドスティ: この友情)の悲しみバージョンが流れる。


ふと、ビルーがジェイの手に握られていたコインを見ると、どちらも表。
「ジェイ、俺の命を救うために騙したのか!」

「お前が流した血にかけて誓う! 奴らを 1 人残らず殺す!
ガッバル シン、覚悟しろ!」

親友ジェイの仇を取るために、ガッバルのアジトに向かうビルー。
最早ガッバルの手下など、ビルーの敵ではない。

「ガッバル、出て来い。男らしく勝負しろ」

で、下のようになる。


まさにガッバルを殺そうとするとき、タークルの声。
「ビルー、ガッバルを私に引き渡せ」
「いやだ、タークル。こいつは俺が殺す」
「約束を忘れるな!」
「約束など知るか! こいつは俺の親友を殺したんだ!」
「私に約束したのは、その親友だ。そいつを放せ」
「俺が約束していれば、破ってやったのに!」
そう言って、ビルーはガッバルを放す。

ガッバルとタークルの 1 対 1 の決闘が始まる。
タークルは、底に鉄の鋲を何本も打ち込んだ特注の靴を履いている。

ガッバルは、タークルに向かって言う。
「俺と戦うことはできないぞ! 両腕を切り落としてやったからな!」
「ヘビを殺すのに手はいらない。足があれば十分だ、ガッバル!」とタークル。

でもって、この映画の 2 つの結末に至る。
1 つは復習編、もう 1 つは正義の裁き編だ。
復習編では、タークルがガッバルを殺して本懐を遂げる。
正義の裁き編では、殺す寸前に警官隊が現れ、ガッバルを司法の手に委ねる。

後は映画を見てくれ。残り 5 分もない。

気になるだろ?
ビルーは村に残るのか?
ビルーとバサンティーが、その後どうなるか。


字幕の翻訳完了。今の時点での評価は A。
不朽の名作ではあるが、S には届かず。

通しで見たら、また感想も変わるだろう。

まだ英語字幕を日本語に翻訳しただけなので、日本人が作成した日本語字幕としては不満だらけだ。これから、日本語字幕として完成させる作業がある。完成まで、もう一頑張り!

んじゃ~、またな。



2013年10月2日水曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その6

さて、いよいよガッバルとの全面戦争かと思ったら、さらに箸休め。
前回はビルーとバサンティのエピソードだったが、今回はジェイとラーダのエピソード。

ラーダというのは、タークルの次男の妻。タークル一家がガッバルに皆殺しにされたとき、使用人のラムラールと一緒に寺に行ってたお陰で助かり、今は未亡人としてタークルの家で寂しく暮らしている。

この映画、実に素晴らしい映画なのだが、難点があるとすれば、今回紹介するジェイとラーダのエピソードではないだろうか。エピソード全体が冗長で退屈なのだ。

ジェイは、いつも寂しげにしているラーダに心を寄せる。
使用人のラムラールの思い出として語られる結婚前のラーダ。
タークルが結婚話しで、ラーダの父親の家を訪れるシーンだ。
ちょうど、ホーリー祭の時期。例の色粉をかけ合う祭りだ。
無邪気に騒ぐラーダが映し出される。
昔の明るさと、今の寂しげな姿を対比させたいのだろうが、、、冗長だ。

しかし、ラーダ役のジャヤ・バードリーとジェイ役のアミタブ・バッチャンは、実生活でも夫婦。結婚したのは 1973 年だから、この映画の撮影中は、まだ新婚だったんだ。そう思ってみると、冗長で退屈なこのエピソードも見る価値ありかな。

ちなみに、ビルー役のダルメンドラとバサンティ役のヘマ・マリニは、この映画が公開された 5 年後の 1980 年に結婚してるんだよね。そういう意味では、この映画のチームワークはバッチリ!

さて、ジェイはラーダとの結婚を決意し、タークルがラーダの父親にジェイとの結婚話しを持ち込む。
ラーダの父親は、今ではラーダはタークルの娘なので、タークルにすべてを任せると 2 人の結婚を承諾。

ビルーとジェイは、犯罪から足を洗って、この村に落ち着こうと話し合っている。
「ビルー、すべてが うまくいったら、この村に 落ち着かないか?」
「俺も そう思ってたところだ」
「金を手に入れたら、ここに落ち着こう」
「土地を買って、農民になろう」

ジェイと話しているうちに、ビルーはバサンティと湖で会う約束をしていたことを思い出す。

湖では、バサンティが 1 人でビルーを待っている。
そこへガッバルの手下。


「行くわよ、ダンノー!」 (ダンノー ってのは、バサンティーの馬車を引く馬の名前)
バサンティーは、悪者たちの間を駆け抜け、馬車で逃げる。
追いかける悪者たち。

バサンティーが馬車で逃げるシーンは必見!
この映画の見所の 1 つだ。
この映画の最初の列車強盗のシーンと同じくらい迫力がある。


ハラハラ、ドキドキの素晴らしいシーン。
逃げろ! バサンティー!!

(続く)

2013年10月1日火曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その5

ガッバルに両腕を切り落とされたタークル。
その話しを聞いて、ビルーとジェイは、タークルから受け取った金を返す。
しかし、ガッバルを生け捕りにしろというタークルの依頼は断らない。

「ガッバルを生け捕りにして、私に引き渡せ。約束しろ! 奴を生け捕りにすると!」
「分かった、約束する。しかし この金は返す」

こりゃ、高倉健の任侠の世界にも通じるものがある。
インドにも、こういう精神文化があるんだね。

そんなところに知らせが入る。
ジプシーのキャンプで、ガッバルが武器商人と会うという。

でもって、ジプシーのキャンプ。ガッバルと武器商人の前で繰り広げられるジプシーのダンス。
流れる曲は、「Mehbooba」(メヘブーバ: 愛する人)。


歌詞は別にどうってことない。
「好きや、好きや、好きでんねん、恋人よ」ってな感じだ。

ところで、ジプシーって、インド起源なんだってね。
ハンガリーとか、その辺が発祥かと思ってた。
今でもジプシーいるのかね、インドに。

キャンプのテントに忍び込んだビルーとジェイ。
突然、大爆発! ビルーとジェイが、武器弾薬を爆破したのだ。
ガッバルには逃げられたものの、先制攻撃は大成功。

ここからは、料理で言えば箸休め。
盲目の老人イマムサハーブに、ジャパルプールの親戚から手紙が届く。老人の息子アーメドの就職先が決まったから、すぐに寄こしてほしいという内容。郵便屋の眼鏡を拾ったバサンティーが、手紙を届けた郵便屋に眼鏡を届け、郵便屋が手紙を読むのを聞いている。
相変わらず、よくしゃべるバサンティ。
「私、お寺へ行く途中で、この人の眼鏡を拾ったの。今 思い出したわ!」

バサンティーがシバ神の像の前で願い事をしていると、、、
シバ神の像の後ろに隠れているビルーが、筒を口に当てて神様の真似。

「どうか、私が女王のように振舞える家族に嫁がせてください!」
「若い娘よ...」
「誰なの?」
「私だ」
「神様! あなたなの!信じられない!」


「娘よ、私はお前の相手を見つけた。男の名前は ビルーだ」
「ビルー? 私の人生がかかっています!神様、お急ぎになる必要はありません!
あの人、見かけはいいですが、最低の馬鹿男です」
「私の言うことに逆らえば、一生結婚はできんぞ!」

そんなバサンティーを神様の像の後ろに、こっそり案内するジェイ。


「お前が彼を喜ばせるなら、私も喜ぶ!
お前が彼を怒らせるなら、私も怒るであろう!」
「そうなの?」
「えっ? つまり、その、、、」
「田舎者だと思って、馬鹿にしているのね!」

怒るバサンティ。そんなバサンティが大好きなジェイ。
流れる曲は、「Koi Haseena Jab」(コイ ハシナ ジャブ)。


「君が怒ると、一段と美しくなる」としつこく迫って、最後は仲良しに。

Koi haseena jab rooth jaati hai to
こい はしな じゃぶ る~てぃ じゃ~てぃ~ へ と
When any beautiful girl sulks
美人が怒ると


Aur bhi haseen ho jaati hai
ある び はし~ん ほ~ じゃてぃ へ~
She becomes even more beautiful
一段と美しくなる


ビルーは、ジェイに頼む。
「バサンティーの叔母さんを説得して、俺たちの結婚を納得させてほしい」

ジェイは仕方なく説得に出かけるが、あえなく断られてしまう。
やけになったビルーは、ヘベレケに酔って、村の高い建物(水のタンクじゃないよな?)に上る。
バサンティと結婚できなければ飛び降りると大騒ぎ。
無理やり、結婚を認めてもらう。

さて、就職が決まったという手紙を貰ったアーメドは就職先の会社がある街に行くために駅に向かうが、途中でガッバルの手下に捕らえられてしまう。
無残に殺されてしまったアーメドが、村に送り返されて来る。

ガッバルの手紙には、「命が惜しければ、タークルの仲間の 2 人を差し出せ」と書いてある。
震え上がる村人。
しかし、アーメドの父である盲目の老人は言う。
自分は息子を殺されたが、服従はしない。屈辱の下で生きるくらいなら、名誉ある死を選ぶ。

手紙に書かれた場所で、村人が殺して差し出したように、うつ伏せで死んだ振りのビルーとジェイ。
ガッバルの手下がやってきて、2 人の上に置かれた手紙に気が付く。

「ガッバルよ、村人 1 人を殺せば、お前の手下 4 人を殺す」

突然、ビルーとジェイが寝返りを打って仰向けになり、拳銃で手下どもを撃つ。
生き残った手下が、ガッバルに、その手紙を届ける。

「面白い!」とガッバル。
「これで、ランガルー村の連中も終わりだ。
実に面白い」

いよいよ、ガッバルとの全面戦争!
これから、どうなるのやら、、、、
楽しみだ!!!

(続く)