2014年4月21日月曜日

『Chennai Express』 (チェンナイ急行)-- その 2

チェンナイ急行の主な登場人物は、次のとおり。

ラフール (シャールク・カーン)

祖父母に育てられ、40 歳だというのに
女性と真剣に付き合ったこともない。
人の信頼も愛も平気で裏切る最低の男だったが、
ミーナと出会って人生が一変する。

ミーナ (ディーピカ・パドコーン)

父親が決めた相手との結婚がイヤで
自分の村から逃げ出す。
ラフールと逃げているうちに、ラフールに
愛を感じるようになる。

ドルゲシュワラ・スンダラム (サティヤラージ)

南インド、コンバン村のボス。
ミーナの父。
伝統の中で生きている頭の古い親父だが、
それほど悪人ではなさそう。


タンガバリ (ニキティン・ディール)

大男でミーナの婚約者。
どんなことも腕力で解決できると思っている。
乱暴者で単細胞だが悪い奴ではない。 

サムシェール (ムケシュ・タイワリ)

コンバン村が管轄の警官。
ミーナの父やタンガバリを恐れている。


地名も、頭に入れておいたほうが良いかも。


主人公のラフールは、ムンバイに住んでいる。
悪友とゴアに行く計画を立てる。
祖父が死んだ後、祖父の希望は、遺灰をヒンズー教の 4 大聖地の 1 つであるラーメーシュワラムの海にまいてほしいということだったのに、旅行先のゴアでまくつもり。

チェンナイ急行は、ムンバイ-チェンナイ間 1279 キロを約 20 時間で結ぶ。
ちなみに、東京-博多間は 1175 キロ。「のぞみ」なら 5 時間半だ。
映画を見たら分かるが、車窓が開いている。どうやら冷房がないようだ。
冷房のない列車で 20 時間は辛いかも。

ラフールが途中下車しようとしたカルヤン駅は、ムンバイから約 45 キロ。チェンナイ急行の最初の停車駅だ。ここで、ミーナとの出会いがある。

インドの北の端カシミールと南の端カンヤークマリは、映画の中で流れる曲「Kashmir Main Tu Kanyakumari」(カシミールは私、あなたはカンヤークマリ)に出てくる地名。北の端と南の端が出会って恋に落ちたとか何とか、そんな内容の歌詞だ。インドの南端の町の名がカンヤークマリだとは知らなかった。また、1 つ賢くなってしまった。インド人は全員知ってるのか? 今度、聞いてみよう。

この映画、南インドの雰囲気がプンプン。
知り合いのインド人に言わせると、北インドから見た南インドは、まるで外国だとのこと。

この映画、ラフール以外、ほぼ全員がタミル語を話す。
ミーナやサムシェール(パンジャブから来た警官)が通訳するが、映画を見ている観客が分かるのか不思議だった。何人かのインド人(インド人 1 人、ネパール人 1 人、バングラ人 2 人)に聞いたところ、全員同じ答え。タミル語は話せなくても、何を言っているのか、何となく分かるんだって。

粗訳は全部終わった。結末まで見た現時点での評価を言うと、限りなく S に近い A だ。
男女の愛も知らない、信頼を裏切っても平気。人生の目的もない。そんなラフールを一変させる出来事。ラフールが本当の愛を見つけるまでの物語。それがチェンナイ急行だ。

前回のあらすじ紹介は、タンガバリが登場するところで終わったので、今回はその先をザッと紹介する。

タンガバリは、ミーナが別の男を連れてきたことを、自分の名誉の問題だと言う。
ラフールは、名誉の問題なら自分を逃がしてくれるはずだと考える。
タンガバリがタミル語で言うと、意味が分からないのに、ラフールは首を縦に振る。
「お前が本当の男なら、俺と戦え。お前が勝てば、ミーナはお前のもの。俺が勝てば、ミーナは俺のものだ。どうだ?」

こうして、タンガバリと戦うことになったラフール。
「何とか逃げられないか」とミーナに助けを求める。
ミーナは「何とかする」と答える。

戦いの夜、村人が大勢集まっている。ビビリまくっているラフール。
と、突然、歌とダンスが始まる。


ラフールが歌う歌詞が面白い。
「僕は悪魔と泥沼に立往生♪ どうすれば良いか、誰か教えて♪」
皆がタミル語で歌っているのに、ラフールだけがヒンディー語で歌う。
村人は、誰一人ヒンディー語が分からないという設定だ。

踊りながら酒をがぶ飲みしたラフールは、グデングデンに。
逃げる手段として、ミーナがバイクを用意しているのに、ラフールは分からない。
ミーナを追ってきた男たちや、ミーナの父や、タンガバリを散々バカにした挙句、ミーナが用意したバイクに乗って 1 人で逃げてしまう。

しかし、泥酔していてすぐに転倒。そこを警官のサムシェールに助けられる。
そして、匿われた部屋で寝てしまう。

次の日、目を覚ますと、そこは船の上。海の真ん中に浮かんでいる。
「ライフ・オブ・パイか」とラフール。

船は、スリランカに向かう密輸船だったが、インド海上警察に捕まってしまう。
ラフールが、自分がインド人だということ、祖父の遺灰をまきに来たことを正直に話すと、海上警察官は言った。
「それなら コンバン村の連中は、お前を知っているな?」

こうして、コンバン村に連れ戻されたラフール。
ミーナの父親とタンガバリは、ラフールを殺しかねない様子。
ラフールは鎌を見つけ、その鎌をミーナの喉に当てて「ミーナを切るぞ!」


こうして、車を奪ってコンバン村を脱出したラフールとミーナ。
その後、色々あったものの(その色々が面白い!)、2 人はビダンバ村に到着する。

長くなったので、今回はこの辺で。(続く)

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