ラフール (シャールク・カーン) 祖父母に育てられ、40 歳だというのに 女性と真剣に付き合ったこともない。 人の信頼も愛も平気で裏切る最低の男だったが、 ミーナと出会って人生が一変する。 |
ミーナ (ディーピカ・パドコーン) 父親が決めた相手との結婚がイヤで 自分の村から逃げ出す。 ラフールと逃げているうちに、ラフールに 愛を感じるようになる。 |
| ドルゲシュワラ・スンダラム (サティヤラージ) 南インド、コンバン村のボス。 ミーナの父。 伝統の中で生きている頭の古い親父だが、 それほど悪人ではなさそう。 |
| タンガバリ (ニキティン・ディール) 大男でミーナの婚約者。 どんなことも腕力で解決できると思っている。 乱暴者で単細胞だが悪い奴ではない。 |
| サムシェール (ムケシュ・タイワリ) コンバン村が管轄の警官。 ミーナの父やタンガバリを恐れている。 |
地名も、頭に入れておいたほうが良いかも。
主人公のラフールは、ムンバイに住んでいる。
悪友とゴアに行く計画を立てる。
祖父が死んだ後、祖父の希望は、遺灰をヒンズー教の 4 大聖地の 1 つであるラーメーシュワラムの海にまいてほしいということだったのに、旅行先のゴアでまくつもり。
チェンナイ急行は、ムンバイ-チェンナイ間 1279 キロを約 20 時間で結ぶ。
ちなみに、東京-博多間は 1175 キロ。「のぞみ」なら 5 時間半だ。
映画を見たら分かるが、車窓が開いている。どうやら冷房がないようだ。
冷房のない列車で 20 時間は辛いかも。
ラフールが途中下車しようとしたカルヤン駅は、ムンバイから約 45 キロ。チェンナイ急行の最初の停車駅だ。ここで、ミーナとの出会いがある。
インドの北の端カシミールと南の端カンヤークマリは、映画の中で流れる曲「Kashmir Main Tu Kanyakumari」(カシミールは私、あなたはカンヤークマリ)に出てくる地名。北の端と南の端が出会って恋に落ちたとか何とか、そんな内容の歌詞だ。インドの南端の町の名がカンヤークマリだとは知らなかった。また、1 つ賢くなってしまった。インド人は全員知ってるのか? 今度、聞いてみよう。
この映画、南インドの雰囲気がプンプン。
知り合いのインド人に言わせると、北インドから見た南インドは、まるで外国だとのこと。
この映画、ラフール以外、ほぼ全員がタミル語を話す。
ミーナやサムシェール(パンジャブから来た警官)が通訳するが、映画を見ている観客が分かるのか不思議だった。何人かのインド人(インド人 1 人、ネパール人 1 人、バングラ人 2 人)に聞いたところ、全員同じ答え。タミル語は話せなくても、何を言っているのか、何となく分かるんだって。
粗訳は全部終わった。結末まで見た現時点での評価を言うと、限りなく S に近い A だ。
男女の愛も知らない、信頼を裏切っても平気。人生の目的もない。そんなラフールを一変させる出来事。ラフールが本当の愛を見つけるまでの物語。それがチェンナイ急行だ。
前回のあらすじ紹介は、タンガバリが登場するところで終わったので、今回はその先をザッと紹介する。
タンガバリは、ミーナが別の男を連れてきたことを、自分の名誉の問題だと言う。
ラフールは、名誉の問題なら自分を逃がしてくれるはずだと考える。
タンガバリがタミル語で言うと、意味が分からないのに、ラフールは首を縦に振る。
「お前が本当の男なら、俺と戦え。お前が勝てば、ミーナはお前のもの。俺が勝てば、ミーナは俺のものだ。どうだ?」
こうして、タンガバリと戦うことになったラフール。
「何とか逃げられないか」とミーナに助けを求める。
ミーナは「何とかする」と答える。
戦いの夜、村人が大勢集まっている。ビビリまくっているラフール。
と、突然、歌とダンスが始まる。
ラフールが歌う歌詞が面白い。
「僕は悪魔と泥沼に立往生♪ どうすれば良いか、誰か教えて♪」
皆がタミル語で歌っているのに、ラフールだけがヒンディー語で歌う。
村人は、誰一人ヒンディー語が分からないという設定だ。
踊りながら酒をがぶ飲みしたラフールは、グデングデンに。
逃げる手段として、ミーナがバイクを用意しているのに、ラフールは分からない。
ミーナを追ってきた男たちや、ミーナの父や、タンガバリを散々バカにした挙句、ミーナが用意したバイクに乗って 1 人で逃げてしまう。
しかし、泥酔していてすぐに転倒。そこを警官のサムシェールに助けられる。
そして、匿われた部屋で寝てしまう。
次の日、目を覚ますと、そこは船の上。海の真ん中に浮かんでいる。
「ライフ・オブ・パイか」とラフール。
船は、スリランカに向かう密輸船だったが、インド海上警察に捕まってしまう。
ラフールが、自分がインド人だということ、祖父の遺灰をまきに来たことを正直に話すと、海上警察官は言った。
「それなら コンバン村の連中は、お前を知っているな?」
こうして、コンバン村に連れ戻されたラフール。
ミーナの父親とタンガバリは、ラフールを殺しかねない様子。
ラフールは鎌を見つけ、その鎌をミーナの喉に当てて「ミーナを切るぞ!」
こうして、車を奪ってコンバン村を脱出したラフールとミーナ。
その後、色々あったものの(その色々が面白い!)、2 人はビダンバ村に到着する。
長くなったので、今回はこの辺で。(続く)
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