2015年12月13日日曜日

Bajrangi Bhaijaan -- その 1

Haider (ハイデル)は重苦しい、陰鬱な、インド映画らしくない映画だった。
歌と踊りはあるけど、ハムレットでは父王殺害の状況とそっくりの筋立ての芝居をする場面、Haider では歌と踊りで表現している。ストーリー的にも重要な場面で、気楽に楽しむ雰囲気ではない。皆でワイワイ言いながら見るのではなく、誰にも邪魔されずに 1 人で見たい映画だ。

それに比べると、Bajrangi Bhaijaan (バジェランギ・バイジャン)はインド映画らしい映画だ。
国がインドとパキスタンに分かれてしまっている問題や、ヒンズー教徒とイスラム教徒の問題、カーストの問題、ベジタリアンと非ベジタリアンの問題など、インドが抱える様々な問題が描かれているが、映画はコミカルで面白く、インド映画特有の歌と踊りも十分に楽しめる。

楽しい映画だと、字幕の翻訳がどんどん進む。あっと言う間に、40 %近く完成した。
時間にすると、上映開始から 55 分を少し過ぎたところ。

ここまでのストーリーを紹介すると、、、

映画が始まる。クリケットの中継.を村人が集まって見ている。
パキスタンのスルタンプール村。
パキスタンを勝利に導いたのは、パキスタンの英雄シャヒッド・アフリディ
その中継に熱中している妊婦。シャヒッドの大ファンで、生まれた娘をシャヒダと名付ける。

この子が、とんでもなくかわいい。その上、演技がメチャメチャうまい。
どこで見つけてきたんだ、こんなすごい子役。


見たらわかると思うけど、この格好はイスラム教。
パキスタンはイスラム教が当たり前だけど、インドは複雑。

シャヒダは 6 歳になっても話せない。インドのニザームッディーン・アウリヤー廟に連れて行けば話せるようになると聞いた母親は、シャヒダをインドに連れて行く。
帰りの夜行列車が国境の手前で突然停車。シャヒダは子ヤギを見つけ、母親が眠っているすきに列車を降りてしまう。
列車が動き出す。
母親はパキスタンとの国境を越えてしまう。
口が利けないのに、インドに 1 人で取り残されてしまったシャヒダ。

パキスタンに戻って泣き崩れる母親。
村人の 1 人が言う。
「インドにも神様がいる。心配ない。大丈夫だ」

シャヒダの前に現れたのは、この映画の主人公、サルマン・カーン演じるバジェランギ。


曲は「Selfie Le Le Re」(自撮りをしよう)。
猿の姿をした神様バジェラングバリ(ハヌマーン)を信奉している。
本名はパワンだが、バジェラングバリにあやかって、皆は彼をバジェランギと呼ぶ。
バカ正直で、自分を犠牲にしてでも困っている人を助けるタイプの男。
シャヒダはそんなパワンを自分を助けてくれる神様と思ったのか、彼の後を付いていく。
自分の後を付いてくるシャヒダを哀れに思ったパワンは、シャヒダを一緒に連れて行くことにする。

シャヒダと一緒にバスに乗ったパワン。
耳は聞こえるが話せないシャヒダに向かって、「俺が町の名前を言うから、お前の家がある町だったら手を挙げろ」
そう言うと、インドの町の名を次々挙げる。
「デリー、メーラト、ファリダバード・・・」
一緒にバスに乗っていた乗客の一人が、「バローダ?」
乗客たちが次々を町の名を言ううちに、一人の乗客が「プラタップガル?」

それを聞いたパワン、「あなた、プラタップガルから?」
パワンもプラタップガルの出身。
「最近はデリーにいるんだ」とパワン。
「なぜデリーに? 仕事、それとも女か」
「話せば長くなる」
「いいから聞かせてくれ」と乗客たち。

そして、パワンの生い立ちが語られる。
ここまで、映画が始まって 26 分 30 秒。
長くなるので、彼の生い立ちと、彼が置かれている今の状況は、次回紹介します。

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