2016年9月29日木曜日

Tees Maar Khan (ティース・マール・カーン) -- その 4

ティース・マール・カーン(TMK)は、凄腕の大泥棒。

ジョリー兄弟は、インドの美術品や宝飾品を海外に持ち出す密輸業者。
自分たちは現場に現れずに、人を雇って仕事をさせています。
その取引現場を警察に踏み込まれ、10 トンもの品物を押収されてしまいます。

ジョリー兄弟は、TMK に、品物を奪い返すよう依頼します。
警察は品物を列車でデリーに運ぶ計画。
列車は何があっても停車せずに、デリーに直行することになっています。

TMK は、警察が守る列車から品物を奪い返す計画を立てます。
列車の線路が通る村で映画の撮影を行います。
村人を信じ込ませるために、有名なスター、アーティシュ・カプールを出演させるつもりです。
アーティシュ・カプールと村人は革命家の役で、ジョリー兄弟の品物を運ぶ列車を、映画に登場する列車と間違えて襲撃し、品物を奪うという計画です。

ここまでは、前回紹介しました。今回は、その続きです。
映画の中で、映画の撮影シーンです。
チャンキー・パンディーが特別出演しています。
ホーリー祭を祝うダンスを始めますが、TMK たちが色粉を
ガンガン撒きます。
粉だらけで何も見えなくなる中、撮影スタッフはカメラや照明、
その他の撮影機材を TMK たちに奪われてしまいます。
色粉だらけのチャンキー・パンディー。かわいそう。

撮影スタッフの撮影車まで奪った TMK たちは、撮影機材を持ってドリヤ村にやってきます。
村人を前に、TMK は、ここで映画の撮影を行うと言います。

村長: 「君らはここで何をしている?」
TMK: 「シューティング、シューティング」
村長: 「シューティング(撃つ)? 何を?」
村人: 「チンカラ、ブラックバック?」
TMK: 「映画のシューティング(撮影)です」

この映画、こんな調子の会話がほとんど。駄洒落ばかりで、本当に訳しにくいです。
上の会話に出てくるチンカラとブラックバック、知らない人のために写真を載せておきます。


さて、村で撮影と聞いて、村人は大喜び。


撮影許可証を見せろと言っていた警官も、重要な役で映画に出してやると言われると、、、、


吉本新喜劇で育った人間としては、この軽率さがたまりません。

TMK は、1 週間後に撮影を始めると言い残して村を一旦去ります。
そして、アーティシュ・カプールの家へ。
アーティシュ・カプールを演じるのは、アクシャイ・カンナー。
この人、なかなかの芸達者。そこそこ存在感もあるし、出演作品に恵まれたらドッカ~ンとブレイクするかもしれません。

アーティシュ・カプールは、オスカーを取りたくて仕方ありません。
ダムドッグ・ミリオネア(スラムドッグ・ミリオネア)のオスカー授賞式をテレビで見ながらメソメソしています。

そのテレビに特別出演しているのが、スラムドッグ・ミリオネアで司会役を務めたアニル・カプール本人。インド映画界の色んな人が特別出演しているので、それだけでも面白い映画です。


このテレビ、LG 製です。日本製のテレビは、インドでは売れてないようです。

アーティシュ・カプールがマネージャーのバンティ・バウェイジャ(スディール・パンディー)に当り散らしているところに TMK が登場。


「私はオスカーのために、この映画を撮る」という TMK の言葉を信じ込むアーティシュ。


夢にまで見たオスカー! アーティシュは 1 も 2 もなく出演を承諾。
マネージャーのバンティーは、「報酬は? 金は?」と尋ねます。
すると、、、


そう来るだろうなとわかっていても面白いです。

そして、いよいよドリヤ村で撮影開始です。
「ボス、この作戦はいつ始まりますか?」
「この作戦が始まるのは、、、」


この持っていきかたも、面白い! 私は大好きです。

何回も書きますが、この映画が 10 点満点で 2.5 なんて、ありえません。
後半、吐き気をもよおすほど下らなくなるのでしょうか?
ここまでの私の評価は、7.5 です。

2016年9月28日水曜日

字幕の翻訳で、また逮捕者

久々の更新です。2 週間ぶりかな?
もう誰も立ち寄ってくれないんじゃないかなと思いつつも、更新しなくてはいけないという使命感も皆無なので、今後もこんな感じで続くんじゃないかと思います。

話しは変わりますが、8 月 1 日に字幕の翻訳で、また逮捕者が出ました。
「JIMCAは引き続き、警察の捜査に協力し、違法アップロードの撲滅に向け活動して参ります」だって。逮捕の詳細は、まったくわかりません。恐い世の中になったものです。
今のところ、字幕倉庫(私は合法だと信じています)について、JIMCA から何の注意もクレームも警告もありません。JIMCA から何か言ってくれば、皆さまには逐一報告します。

またまた話しは変わりますが、この前の日曜日に、東京・代々木公園で開催されたナマステ・インディアに行ってきました。帰りに、いつものバーに立ち寄ったら、友人のインド人も行ってたとかで、会場で 5 個 1000 円で買ったハルディラムのスナック菓子をつまみに、オールド・モンクで盛り上がりました。ハルディラム 5 個 1000 円は高い、インドでは 1 個 50 円くらいだ、、、だって。ほんとかよ?

日本の「柿ピー」か「かっぱえびせん」みたいに完璧にクセになります。

今、字幕を訳しているティース・マール・カーンの台詞についても話しが出たんだけど、そのときはすっかり酔っ払ってしまっていて、ほとんど覚えていません。「そんな意味とは違う」とか、「もっと卑猥な意味だ」とか、「これはヒンディー語の駄洒落だ」とか、色々、、、、
ヒンディー語のわかる連中には日本語がよくわからないし、日本人にはヒンディー語はわからないし、お互いに確かな母国語を使っているかといえば、それも怪しいし、やっぱ、翻訳って難しいってことは、よくわかりました。

さて、ティース・マール・カーンの字幕翻訳は、チビリチビリと進み、ついに 51%に達しました。
上映時間にして 1 時間 3 分、Intermission まで来ました。
ここまで見た感想ですが、10 点満点で 2.5 点という IMDb の評価は低すぎます。

面白い、この映画!
前回紹介したところからの続きを近日中に紹介します。
下らないけど面白い、人を幸せにしてくれる映画です。こんな映画、大好き!

2016年9月14日水曜日

Wallah re Wallah -― 歌詞の翻訳は難しい

Tees Maar Khan (ティース・マール・カーン) の中で流れる曲、Wallah re Wallah (ワラーレワラ)の翻訳に取り掛かりましたが、私にとって歌詞の翻訳は難しいです。

そもそも、詩は言葉を厳選して紡ぎ出されたものなので、単に単語を置き換えただけでは意味を成さなくなることがほとんどです。たとえば、Wallah re Wallah の出だしの部分を Google の翻訳ツールで訳してみると、、、、

【ヒンディー語の歌詞】
Sard-e-chilman ke peeche
Shama mehfooz rehti hai
Jal jaaye parwana, jalke raakh ho jaaye
Toh hi usse mehboob kehti hai

【ヒンディー語 ⇒ 日本語: Google 訳】
背後にSARD-電子カーテン
マフフーズは夜です
Parwanは灰がJlkeべき、焼か
上記の症状によると、Mehboob

【英語の字幕】
Behind the cold curtain the flame blazes safely.
Only when the admirer burns.
Burns down to ashes.

【英語 ⇒ 日本語: Google 訳】
冷たいカーテンの後ろに火炎が安全に燃え上がります。
場合にのみ、崇拝者は燃えます。
灰までバーンズ。

機械翻訳に訳詩は無理のようです。
歌詞には、人間の感情、文化、風習が反映されていますが、それらがわかっていないと、的外れな訳になってしまいます。そう、私の訳がそれです。
インドに興味はあっても、風習や文化は映画を見て知っているだけの話しなので、歌詞を訳せるほどの知識はありません。イードを祝う曲と言われても、歌詞のどの部分がイードに関係があるのか、まったくわかりません。

加えて、この曲、長いです。約 5 分あります。
この曲との格闘は 2 日目です。少し訳しては見直していますが、酷い訳で、自分でもイヤになります。完成したら公開しますので、遠慮なく笑ってやってください。

2016年9月9日金曜日

Tees Maar Khan (ティース・マール・カーン) -- その 3

字幕翻訳 35%完了。
5 %進んだってことは、約 700 ワード。
あれやこれや、やりながらだと、こんなものですか。

わずか 700 ワードですが、今回はストーリー上、非常に重要です。


走る列車から 10 トンものブツを、警察の目の前でどうやって奪うか。
上のカットは、ティース・マール・カーンが、今回の仕事の依頼者であるジョリー兄弟に、その計画を話しているシーンです。ブルカ姿でお茶を飲みながら密談です(笑っちゃいます)。

さて、その計画というのが、、、、

列車が通る線路の近くの村で映画の撮影を行う。
映画には、オスカーを死ぬほど受賞したがっているスーパースターのアーティシュ・カプール(アクシャイ・カンナー)を出演させる。
革命の映画で、アーティシュ・カプールと村人が英国の列車を襲うという話し。
警察の列車を撮影用の列車と間違えた村人が、列車を襲い、ジョリー兄弟の品物を奪って車に積み込むという寸法。

計画はできた! 次は?
「次は、イード祭を祝おう」
なんか、よくわからない展開ですが、イードを祝う曲「Wallah re Wallah」(ワラー レ ワラー)が始まります。この曲では、あのスーパースター、サルマン・カーンが特別出演です!
さすが、ファラー・カーン監督、やるう!

もう、ストーリーなど、どうでもいいです。
曲もダンスも最高! 楽しい映画です。


歌詞は、これから訳しますが、Wallah ってこんな意味なんだそうです。
「神に誓って」というような訳でどうかな???

2016年9月7日水曜日

Tees Maar Khan (ティース・マール・カーン) -- その 2

Tees Maar Khan の字幕翻訳が 30%進みました。
上映開始から約 38 分のところです。

この映画、IMDb によると見た人の約半分が 10 点満点で 1 点の評価という、とんでもない最悪の映画です。しかし、ここまでのところは、結構面白いです。7 点ぐらいあげてもいいかなと思っています。私の評価では、今のところ A です。

ここまでの登場人物を紹介します。

パリで逮捕されたティース・マール・カーン(中央)を飛行機でインドに護送する 2 人の警官。

ティース・マール・カーン=TMK、の本名はタブレーズ・ミルザ・カーン。
演じているのは、アクシャイ・クマール。いつもどおりの口先男で、詐欺師かつ大泥棒という設定。こういう役は、彼にはピッタリ。期待どおりの名演技です。

2 人の警官は、チャタジー(上の写真右: アマン・ベルマ)とムカルジー(上の写真左: ムラリ・シャルマ)。
コメディー映画の警官といえば、間抜けに決まっています。
西川きよしと加藤茶のような、いい雰囲気を出しています。
案の定、護送中にまんまと逃げられてしまいます。

TMK と妻アーニャ

アーニャ(カトリーナ・カイフ)は女優になることを夢見ています。今のところ、アイテムソングを歌っただけです。きれいな女優さんです。こんな人が飲み屋にいたら、毎日通いそうです。

TMK の母親と TMK を探しに来た 2 人の警官

TMK は、母親(アパラ・メヘタ)と妻アーニャと 3 人暮らしのようです。
アーニャは TMK が大泥棒だということを知っていますが、母親は自分の息子は映画監督だと信じ込んでいます。下が、息子の作品とのことです。


OM SHANTI OM は、Tees Maar Khan の監督、ファラー・カーンの代表作。
こう来るか、、、、うん、面白い!

TMKと3人の子分

間抜けそうな子分たちです。

国際骨董密輸団のジョリー兄弟とTMK

TMK は国際骨董密輸団のジョリー兄弟から 5 億ルピー相当の骨董を警察の手から奪い返すという仕事を依頼されます。ジョリー兄弟は、自分たちの手は絶対に汚すことなく、インドの古美術や宝石を海外に売りさばいています。
その取引現場を警察に踏み込まれ、警察に押収された品物が 10 トンもの美術品や宝石類。
警察はそれを列車でデリーに運ぶ予定です。
それを奪い返すのが TMK の仕事です。

デリーまでノンストップで走る列車。
当然、警察の厳重な警備。
その状況で、走る列車から 10 トンもの品物を、どうやって盗み出すか。

、、、、ここまで訳し終えました。

ね、何か面白そうでしょ?
続きは、何日後かに、、、、、お楽しみに。