2013年12月9日月曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 3

何とか、年末までに字幕の翻訳を終えたいと思って頑張っている。
今、約 80 %完成したところ。 上映時間で言うと、2 時間を少し過ぎたあたり。
インド映画って、長いんだよな。この映画の上映時間は 2 時間 42 分。

この映画、英語字幕で最後まで見たが、人間関係がよく分からないところがある。
一番分からないのが、グルとメヌーの関係。
この前の続きをまとめながら、分かりにくい部分を補っていきたい。

グルが事務所を開設するところからだよな。
事務所に子供連れの爺さんがやってくる。
「新しく事務所を開くというのに、私を呼ばないのか?」
子供の名はメヌー。

インド人の顔は見分けにくい。
それに、メヌーとグルがあまりに親しい。
グルは、まるで姪に接するように接している。
最初見たとき、この老人はグルの田舎の誰かかと思ってしまった。
しかし、この爺さんは、新聞でアルザーンを叩いてグルを助けたマニーク。

短期間で、グルとマニーク、家族ぐるみの付き合いができたということだろう。

グルはポリエステルを輸入して取引所で売るという商売を始めるが、商品取引がギャンブルだということで、取引所が閉鎖されてしまう。

取引所を閉鎖したのは、石頭の行政官。誰の言うことも聞かないゴリゴリの官僚だ。
取引所のメンバーは、「もう終わりだ」と諦めるが、グルは一計を案じる。

商品のポリエステルを、行政官の家にどんどん運び込む。
驚く行政官に向かってグルは言う。
「私は あなたが閉鎖した市場で、ポリエステルを商っていました。
今となっては、すべて あなたの物です。
これは最高級のポリエステルです。子供たちの服を作ってください。
スーツを作ってください、きっと似合います。それでは...」と、グルは帰ってしまう。
 
山ほどの荷物を家に運び込まれて困ったのは行政官。
他の業者も、自分と同じように商品を運び込むかもしれないと脅されて、取引市場の閉鎖を撤回!!
 
「やったぞ、グル!」
「すごい奴だ」
グルは、すっかり取引市場の英雄だ。
 
マニークのところにやってきたグル。
マニークにプレゼントするが、マニークに「私を買収するのか」と言われる。
グルは答える。
「僕は握手の方法も知らないし、英語でありがとうも言えない。だから...」
 
グルは、田舎者で英語も話せないという設定だ。
しかし、これは嘘。英語が話せなければ貿易の仕事はできない。
映画では描かれていないが、貿易商を目指すグルはイスタンブールで必死に英語の勉強をしたはずだ。
 
マニークはグルに向かって言う。
「お前は正直で頭も良い。それを大事にしろ」
 
グルは懸命に働き、会社はどんどん大きくなる。
バック音楽として、トルコの酒場で流れていた Mayya (マイヤ)の後半部分が流れる。
会社の急成長と重なって、効果抜群だ!
グルは妻のスジャータに新車を見せる。何と、超高級ベンツだ!
 
 
ポリエステルの取引で成功したグルは、工場を作ってポリエステルを生産すると言い出す。
しかし、グルの友人でスジャータの弟のジーグネスは、
「車を買ったからといって工場を夢見るなど、とんでもないことだ」と反対する。
しかし、グルは言い放つ。「夢が持てないなら、イダル村に帰れ!」
「資金はどうするんだ」とジーグネス。
 
グルは言う。
「株を公開して工場を建てる。
10 ルピー払えば、誰もが会社のオーナーだ。
工場が儲かれば、皆も豊かになれる」
 
この映画のモデルとされるディルバイ・アンバニも株式を公開し、5 万人以上の出資者を集めた。アンバニは、人絹(レーヨン)の光沢がサリーに合うと確信し、日本から大量に人絹を仕入れて大儲けしたんだって。知ってた?
 
ジーグネスは、自分の意見も少しは聞いてくれと言うが、グルは聞く耳を持たない。
「こんな奴とはやってられない」と、ジーグネスは外へ飛び出す。
後を追うスジャータとグル。
 
ジーグネスは、スジャータに向かって言う。
「こいつには金しかない。なぜこいつが姉さんと結婚したと思う?
持参金目当てだ。こいつは事業を立ち上げたかった。
こいつにとって、姉さんは資金に過ぎない」
あ~あ、それを言っちゃ~。
 
「嘘でしょ。本当なの?」とスジャータ。
何も答えられないグル。
2 人の間に路面電車が割って入る。何か不自然だけど、雰囲気は出ている。
 
ジーグネスとスジャータは、グルを残して故郷のイダル村に帰る。
流れる曲は、「Tere Bina」(君なしでは)。
 
 
君なしでは 少しも楽しくない
君のいない夜は 本当に味気ない
夜は乾ききり 寂しさに包まれる
君のいない夜は 本当に味気ない
 
グルは、スジャータを迎えに行く。
「私とじゃなく、世界と戦って」とスジャータ。
「君が側にいてくれたら、世界と戦える」とグル。
 
そして、工場の起工式。工場が完成し、会社はさらに急成長。
グルは、インドのビジネスキングと呼ばれるまでになる。
 
しかし、グルの急成長を快く思わない連中がいる。新参者を叩き潰せ。
日本もインドも同じだ。出る杭は打たれる。
 
英語では Contractor と言ってるので、土建屋の親玉か、それても業界のボスか? そいつがグルに白紙小切手を差し出して、次のように言う。
「白紙小切手だ。好きな数字を書いてくれ。グル君、どんな物にも 値段がある。
君がここまで大きくなるとは驚きだ。
君は 独自の道を作った。素晴らしい。
しかし 、その道はここで終わりだ」
 
う~む、よく分からんが、好きなだけ金をやるから、この業界から手を引け、さっさと出て行けと言ってるんだよな、多分。旧態依然とした抵抗勢力が、若者の改革を妨害するといった構図だ。
 
グルは新聞社に Contractor の暴露記事を書かせ、徹底的に叩かせる。
映画では、この部分の描写が弱い。
グルは、やった。新聞記者への賄賂だ。買収だ!
 
一連の記事を見たマニークは、グルの仕業だとすぐに気が付く。
自社の記者が買収されてグルの都合の良い記事を書いたと知ったマニークは、シャーム・サクセナーとグルを呼ぶ。
 
マニークの部屋を訪れたサクセナー、グル、そしてメヌーの 3 人。
なぜ、メヌーまで来るのかよく分からないが、、、
 
そこで、マニークはサクセナーにグルをどう思うかと聞く。
「正直に言ってくれ」とマニーク。
「正直に言うと、この人は刑務所に閉じ込めて、鍵を排水溝に投げ捨てるべき害虫です。
この人は堂々と法を破り、それを覆い隠した後、その上に花や噴水のある美しい公園を作る。
少し時間が経つと人々は、そこで不正が行われたことを忘れてしまう」
 
これは、マニークの宣戦布告だった。グルの不正を徹底的に暴け!
これが、サクセナーに下された命令だった。
 
ええっ、これからどうなるんだ!!!
  
 
さあ、休憩だ。 トイレ、トイレ。
 
 

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