2016年7月22日金曜日

PIKU (ピク)-- 翻訳作業を開始

PIKU の字幕の翻訳作業を開始しました。
12,541 ワードもあります。

私はヒンディー語はまったくわからないし、英語も苦手なので、英語字幕の翻訳は 1 時間で 200 ワードくらいしか進みません。ほとんど暗号解読のレベルです。
英語が得意ならもっと速く進むのでしょうが、英語が得意なら翻訳の必要はないので、時間がかかるのは仕方ないです。

1 時間 200 ワードだとすると、完成まで延べ 63 時間必要です。
う~、気が遠くなります。

PIKU の上映時間は 122 分。インド映画にしては短い方です。
しかし、英語字幕の 12,541 ワードは多いほうです。
ひたすら、しゃべりまくる映画のようです。

今、上映開始から 7 分のところを訳しています。
まだ始まったばかりで、どんな映画かわかりません。
便秘に悩む年老いた父親(アミタブ・バッチャン)と、父親の世話をする気の強い娘(ディーピカ・パドコーン)の物語のようです。

2016年7月19日火曜日

アクセス権のリクエスト、ありがとうございます

連休中、大雨&クソ暑い中、地獄の行楽から帰ってきました。
アクセス権のリクエストが多数寄せられていて驚きました。
多くの人に関心を持っていただいて、本当に嬉しいです。

リクエストを送ってくださった方の中には、日本国際映画著作権協会や京都府警サイバー犯罪対策課の方がいらっしゃるのではないかと思いますが、このブログおよび字幕倉庫をご覧になり、違法の疑いがあるようでしたら、いきなり逮捕などという乱暴なことはせずに、警告ぐらいは発してくださるようお願いします。

インド映画では、逮捕されたきり行方不明になってしまうという事件が告発されていたりします(このブログでも紹介しました)。今回の無断字幕作成事件でも、善良な一般人を単に脅すだけでなく、その逮捕が妥当だったかどうかを後で検証できるように、事件および逮捕の詳細を明らかにしてほしいものです。

さて、思っていた以上の方に字幕への興味を持っていただいているので、もっともっと頑張って面白いインド映画を続々と紹介したいのですが、なかなかペースが上がりません。何卒、気長にお付き合いください。

2016年7月15日金曜日

見せしめ逮捕に思う

今回の字幕作成者の逮捕は、「見せしめ」としての効果は十分にあったことでしょう。
ごく少数の人しか見ていないこのブログですら、恐怖のあまり緊急対応したのですから。

逮捕された人は、実名報道されています。
一般人にとっては、起訴されるかされないか、有罪か無罪かにかかわらず、逮捕されただけで致命的な打撃を受けます。派遣社員だったら即クビです。正社員でも、会社にいずらくなることでしょう。
これは、政治家に対するガサ入れと同じです。起訴まで持ち込めなくても、ガサ入れだけで致命的なダメージを与えることができます。

私は、今回の見せしめ逮捕の全容を知りたいと思います。

  1. 逮捕された字幕翻訳者は、具体的に何を行ったのか。
  2. 違法性を認識していたのか。
  3. 違法行為に対する著作権者からの警告は行われたのか。
  4. 違法行為を行っていた期間はどれくらいか。
  5. 動画ファイルとセットで字幕ファイルを提供していたのか、字幕ファイルのみの提供か。
  6. 告訴は誰が行ったのか。
この事件は、自らの問題として今後もウオッチしたいと思います。

日本では万葉の昔から、和歌などはパクリ放題パクリまくって発達してきました。
コミックやアニメも、誰かのアイデアを他の人が発展させ、それを別の人が発展させるということを繰り返しながら成長してきました。
大衆文化は、様々な人が少しずつアイデアを継ぎ足しながら発展していくものです。
それを、著作権がどうの、知的財産がどうのなどと言っていたのでは決して花開きません。

著作権を声高に叫ぶのは、米国流の資本主義社会の中で守銭奴と化した営利企業のみです。それらの企業は、人類の文化に何の貢献もしていません。

ミッキーマウスを生んだのはウォルト・ディズニー(アブ・アイワークスとの説も)です。
ディズニーは文化の発展に貢献したかもしれません。
しかし、その後、ディズニーの遺産にしがみつき、金儲けのみを考えている人々にはうんざりです。丸を 3 つ描いただけで著作権違反だと言うのですから、開いた口がふさがりません。
子供の落書きも著作権違反で訴えるのでしょうか。

著作権については、著作権者自身が寛容になるべきです。
何でもかんでも金にしてやろうなどと考えるのは、貧しい心の持ち主です。
著作権を声高に叫ぶ人々も、そのアイデアはどこかからパクってきたものがベースになっていると気付くべきです。

字幕倉庫を限定公開とします

日本国際映画著作権協会(JIMCA)によると、インターネットのサーバー上にアップロードする目的で無断で翻訳する行為は、著作権法27条の翻訳権の侵害、それらを映画会社に無断でインターネット上にアップロードする行為は、同法23条1項の送信可能化権の侵害にあたるそうです。

【著作権法】
(翻訳権、翻案権等)
第二十七条  著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
(公衆送信権等)
第二十三条  著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。

要するに、許可を得ずに字幕を翻訳して、無差別に公開してはいけないということなので、字幕倉庫の日本語字幕は限られた一部の人とのみ共有することとし、その目的は翻訳後の日本語字幕の評価に限らせていただきます。
評価目的で字幕倉庫の日本語字幕を閲覧したい方は、アクセス権をリクエストしてください。

日本国際映画著作権協会の方、これで問題があるならコメントをください。

人々の自由な活動を制限して、商売人の利権ばかりを守ろうとするイヤな世の中です。
著作権法の過度に厳格な運用は、大衆文化を滅ぼすのではないでしょうか。

2016年7月14日木曜日

インド映画の著作権者の皆さまへ

違法に映画字幕を作成した人が逮捕されました。
日本で初めてとのことです。

このブログに関連する字幕倉庫が目立っていないせいか、さほど悪質ではないと判断されたためか、私には何の知らせもありませんでした。もちろん、お咎めもありません。

逮捕された字幕作成者がどれほど悪質だったかについては、一切の記述がありません。
違法 DVD を作って売ったりすれば、逮捕されて当然だと思います。
しかし、趣味の字幕翻訳は海外では広く行われています。

今回の逮捕は、善良な映画ファンを威嚇し、萎縮させることが目的なのでしょうか?
モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)が感謝の意を表しているそうです。
インド映画不毛の日本市場でも、インド映画の字幕翻訳を禁止するつもりなのでしょうか。
映画関係者の方にお伺いします。インド映画の字幕翻訳もダメでしょうか?
UTV および EROS 関係者の方、インド映画の日本語字幕の公開は御法度ではないですよね。

違法映画字幕作成で、MPA はいくらの損失を被ったのでしょう。
裁判で明らかにしてほしいものです。

このブログ、およびインド映画字幕倉庫に関して、著作権者の皆さまが損失を被っているなら、その旨お知らせください。直ちにこのブログおよび字幕倉庫を閉鎖します。

私も逮捕はご免です。いきなりの逮捕はやめてください。
インド映画の日本語字幕をネットで公開していることに関して、損害を被っているという著作権者の方がいらっしゃいましたら、どの作品でどれだけの損害を被ったかをお知らせください。

1 つ理解していただきたいのは、私はインド映画のファンであり、できるだけ多くの日本人にインド映画の素晴らしさをわかってもらいたいという一心で字幕を公開しているということです。インド映画関係者の皆さまに損害を与える気はまったくありません。むしろ、インド映画の普及に協力したいと思っています。

映画字幕の著作権について、このブログで取り扱った作品の著作権者の皆さまからのご連絡をお待ちしています。

なお、字幕倉庫で公開している日本語字幕については、できるだけ早急に著作権者の許可をいただくつもりです。ただ、英語が苦手なので、どなたに、どんなふうにコンタクトすればよいか悩んでいます。← (2016. 7. 15 削除)

Bajrangi Bhaijaan -- 日本語字幕を公開

2 回目の上映会を開き、続きから見ました。
時間をおいて最後だけ見ても、さほどの感動は得られませんでした。

「どうだった?」
「まあ、面白いんじゃない」
、、、という半分しらけた反応しか返ってきませんでした。

でも、この映画、自分なりの評価は A です。
絶対に面白い!
DVD の焼きで失敗さえしなければ、、、

普通は上映会で気付いた修正を行うのですが、修正の話題にもならなかったので、そのまんま ここに 公開します。誤訳、誤字には十分お気をつけください。

2016年7月12日火曜日

Bajrangi Bhaijaan -- 上映会は大失敗

日本語字幕付き Bajrangi Bhaijaan を DVD に焼いて、上映会を開きました。
残り 20 分近くのところでノイズが入り始め、残り 15 分のところで読み込みエラーが発生し、クライマックスが見られないという悲惨な結果となってしまいました。
もちろん、ブーイングの嵐。
映画の内容が良かっただけに、皆、がっかりです。

安物の DVD だから、それでエラーが発生したのでしょうか。
いやはや、参りました。

さて、次に取り組む映画ですが、これに決めました。


ヒロインのピク役は、ディーピカ・パドコーン。
オム・シャンティ・オム(2007年)とチェンナイ・エクスプレス(2013年)では、シャールク・カーンと共演し、好評を博しました。しかし、ラム・リーラ(2013年)では演技力のなさが露呈。
自分自身の力では輝けないけれども、相手役によって光り輝くタイプの女優さんです。

今回は、ピクの父親役がアミタブ・バッチャン。
ピクに好意を寄せるラナは、演技派のイルファン・カーン。
イルファン・カーンといえば、このブログでも紹介した Haider(ハイデル)でローダール役を演じ、ものすごい存在感を発揮していました。

アミタブ・バッチャンとイルファン・カーンの 2 人に支えられれば、演技下手のデーピカ・パドコーンも輝けるのではないでしょうか。映画を見るのが今から楽しみです。

英語字幕でザッと見るのはやめて、字幕を翻訳しながら、じっくりと時間をかけて鑑賞しようと思います。
完成はいつになるかわかりませんが、ゆっくりのんびりお付き合いください。

2016年7月11日月曜日

Bajrangi Bhaijaan -- Tu Jo Mila 歌詞

Bajrangi Bhaijaan のエンディングに流れる素晴らしい曲、To Jo Mila(君に出会って)の歌詞を訳しました。お恥かしい限りです。なんちゅうセンスのない訳し方なんだとか、間違いだらけやんかとか、ご批判は多々あることでしょう。できれば、これを機会に、インド映画やインド音楽に興味を持っていただいて、新たな訳詩を発表していただければと思います。


Aashiyaana Mera, Saath Tere Hai Na
君との触れ合いの中に 私の居場所がある
Dhoondhte Teri Gali, Mujhko Ghar Mila
君の家を探すうちに 私は自分の家を見つけた
Aab-O-Daana Mera, Haath Tere Hai Na
日々の糧は君の手の中
Dhoondhte Tera Khuda, Mujhko Rab Mila
君の神を探すうちに 私は自分の神を見つけた
Tu Jo Mila Lo Ho Gaya Main Kaabil
君に出会って 私は成長した
Tu Jo Mila To Ho Gaya Sab Haasil Haan
君に出会って 不可能はなくなった
Mushqil Sahi, Aasaan Hui Manzil
困難も今では 乗り越えるのは容易
Kyunki Tu, Dhadkan, Main Dil
君と私は鼓動と心臓なのだから

Rooth Jaana Tera, Maan Jaana Mera
君は悲しみ 私は慰める
Dhoondhte Teri Hansi, Mil Gayi Khushi
君の笑顔を探すうちに 私は自分の幸せを見つけた
Raah Hoon Main Teri, Tu Hai Tu Meri
私は君の進路 君は私の進路
Dhoondhte Tere Nishaan, Mil Gayi Khudi
君の手がかりを探すうちに 私は自分を見つけた
Tu Jo Mila Lo Ho Gaya Main Kaabil
君に出会って 私は成長した
Tu Jo Mila To Ho Gaya Sab Haasil Haan
君に出会って 不可能はなくなった
Mushqil Sahi, Aasaan Hui Manzil
困難も今では 乗り越えるのは容易
Kyunki Tu, Dhadkan, Main Dil
君と私は鼓動と心臓なのだから

Tu Jo Mila Lo Ho Gaya Main Kaabil
君に出会って 私は成長した
Tu Jo Mila To Ho Gaya Sab Haasil Haan
君に出会って 不可能はなくなった
Tu Jo Mila Aasaan Hui Mushqil
困難も今では 乗り越えるのは容易
Kyunki Tu, Dhadkan, Main Dil
君と私は鼓動と心臓なのだから


エンディングの歌詞を訳したら、本編内の挿入歌の歌詞の訳と大きく違ってしまったので、これから本編内の歌詞の修正作業です。この映画の字幕翻訳、ずいぶん時間がかかりましたが、完成までもうすぐです。ゴールは目前だ!!!


2016年7月8日金曜日

Bajrangi Bhaijaan -- その 6

Bajrangi Bhaijaan の字幕の調整が、エンディングで流れる曲の歌詞を除いて終了しました。良い映画は、何度見ても良い! 何度見ても、感動します。素晴らしい映画です。

親にはぐれた口の利けない少女を、敬虔なヒンズー教徒のインド人が、パスポートもビザも持たずに国境を越えて、パキスタンの親元に送り届ける映画です。
主人公の名はパワン、通称バジャランギ・バイジャン。
パワンにとって、インドもパキスタンもありません。
少女を親元に送り届けたい一心でパキスタンに向かいます。

パキスタンにも、多くの心の温かい人々がいます。
そんなパワンに力を貸すのが、地元のジャーナリスト、チャンドナワブです。


一番左がパワン(サルマン・カーン)、中央がチャンドナワブ(ナワズディン・シディキ)、右がムンニ、本名シャヒダ(ハルシャーリ・マルホトラ)。

多くの善意の人々の力を借りながら、パワンと少女、それにチャンドナワブの 3 人が旅を続けます。インドとパキスタンは政治的に対立しています。そんなインドとパキスタンの関係を背景にして、憎しみより愛の大切さを訴えた、胸が熱くなる映画です。

この曲「Tu Jo Mila」(君に出会って)は、本編でも少し流れ、エンディングでたっぷりと聞くことができます。


カラオケにあれば、ぜひ歌ってみたい曲です。
私には訳詩の才能がまるでないので、この曲が台なしになってしまうかもしれませんが、これから頑張って訳してみたいと思います。

2016年7月5日火曜日

Bajrangi Bhaijaan -- その 5

Bajrangi Bhaijaan の仕上げ作業に着手しました。
歌詞の翻訳は、やっぱり苦手です。
詩のセンスがないので仕方ありません。
見直しは、映画開始から 1 時間弱のところまで進みました。
このシーンのところまでです。


シーンの背景はモスクです。
ラシカ(カリーナ・カプール)が頭にベールを巻いています。
モスクから出てきたところです。

パワン(サルマン・カーン)は、敬虔なヒンズー教徒です。
親にはぐれた子供を連れ帰り、親が現れるまで面倒を見ようとします。
その子は、口が利けません。
皆は、その子をムンニと呼ぶようになります。

パワンもラシカも、ベジタリアンです。
カーストがバラモンのため、肉は戒律で禁じられているのです。
しかし、ムンニは鶏肉が大好きです。
パワンはムンニために戒律を破り、ムンニを非ベジタリアンレストランに連れて行きます。

翌日、パワンはヒンズーの神様の前で、戒律を破ったことを謝罪します。
その途中で、ムンニがいなくなります。
何と、ムンニはモスクに行ったのです。

パワンには、大ショックです。
そうか、この子はイスラム教徒だったのだ。

しかし、ラシカが言います。
「カーストが違うとか、宗教が違うとか、そんなの何の意味もないわ」

2 人はムンニを探します。
「ムンニ、ムンニ」
どこからともなくムンニが現れ、パワンに抱きつきます。
親にはぐれたムンニとって、唯一頼れる人がパワンなのです。

胸が熱くなるシーンです。
このシーンを境に、パワンはムンニに無償の愛を注ぎ込み始めます。