2012年6月25日月曜日

インド映画『Bunty aur Babli』(バンティとバブリ)- その 4

さて、前回の続きだが、アイシュワリヤーの登場で、映画の中も映画の外(映画館)も大盛り上がり。
アミタブ バッチャンは飲み過ぎてへべれけ。
ラケーシュやビンミーとも、ずいぶん親しくなっている。

「まだ 名前を聞いてなかったわね」とビンミーが尋ねると、
「ダシュラート シン、Deputy Commissioner of Police」との答え。

Deputy Commissioner of Police とは何だ?
調べてみたら、警察の副本部長クラスのようだったので、「警察副本部長」と訳したが、違っているかな? インド警察の、日本語に訳された組織図は、手に入らないよな、、、、

相手が警官だと知ったラケーシュとビンミーは、慌ててダシュラートをタクシーに押し込む。

「赤ん坊が 心臓発作を起こすところだった!
危なかったわ さっさと ここを離れましょ」。
ビンミーは言うが、ラケーシュはダシュラートの目の前で、銀行の金塊を奪うことを計画する。
インド中央銀行は、定期的に金塊を空輸している。
バンティは、銀行の輸送担当者に変装して、金塊の輸送現場に紛れ込む。
しかし、飛行機の中で、金塊の入った箱を開けようとしているとき、急にハッチが閉められてしまう。
バンティは、飛行機の中。 飛行機は、そのまま飛び立ってしまう。

空港の外からそれを見ていたバブリは機転を利かせて、航空管制室に電話を掛ける。
「ムンバイ行きを呼び戻して。爆弾が仕掛けられている」
この電話で、飛行機は空港に戻り、バンティは乗客に紛れて脱出に成功する。

しかし、金塊輸送の警備に当たっていたダシュラートは、空港を封鎖。
管制室への電話の発信元を逆探知し、その電話にダイヤルする。
ビンミーの携帯電話から呼び出し音が響く。
空港から必死に脱出するビンミー。お腹が大きい。
出産間近と見えて、苦しそうだ。
そして、危機一髪のところで、車で脱出!
ダシュラートは叫ぶ。「オレンジのマルチ スイフト! 絶対に逃がすな!」


上の画像は、空港からの脱出に成功したバンティとバブリの 2 人。乗っている車は、マルチスズキのスイフトだ。
S のマークは日本の誇り。スズキの車は、インドの国民車だ。スズキの 2010 年度の日本国内での販売台数は 59 万台。これに対してインドでの販売台数は 113 万台で、もちろんインドではトップ シェア。同社のインド子会社の名前がマルチスズキ。この「マルチ」は「複数」という意味ではなく、インドの風の神「マールティ」のこと。風のように軽快に走る車として、インドに定着しているとのことだ。
洗濯機は韓国の LG 電子だったが、自動車は日本のスズキ。インドを理解するには、映画が一番だ。

話しを元に戻そう。急に産気付いたバブリ。親切な人の助けもあって、病院で無事出産。追ってくるダシュラートからも、すんでのところで逃げ延びる。

デリーを離れる列車の中でビンミーは、子供のために足を洗おうとバンティを説得。
翌日、ラケーシュも足を洗うことに同意する。

これまでリアリティがほとんどなかったこの映画だが、このあたりから妙に深刻になってくる。
母親として子供の将来を考えるバブリと、自分の夢を追いかけたいバンティの葛藤が、うまく表現されている。

今日から正直に生きようと決意したバンティは、故郷のフルサトガンジまでの切符を買おうとする。
が、そこにいたのはダシュラート。2 人は、ダシュラートに捕まってしまう。

で、護送列車の中。どう伝えて良いのやら、とにかく映画を見てくれ。
足を洗うと決心した 2 人を信じて、ダシュラートは、、、

ここで終わるべきだったという人がいる。確かに下のシーンで終われば、感動的な映画だったかもしれない。


しかし、映画は続く。バンティとバブリは故郷に帰って、自分たちの親と同じように、真面目に正直に暮して一生を送りました、、、では面白くない。この映画の監督シャード アリーは、そう考えた。
それでは、夢も希望もないじゃないか! 映画とは夢を見させてくれるものでなければならない。
この映画を見た人誰もが、バンティとバブリの自由奔放な生き方に憧れる。しかし、2 人がその夢を捨てて真面目で変化のない堅実な人生に戻ったのなら、世の中、少しも面白くない。
だから、この映画の監督は、どうしても上のシーンで終われなかったのだ。
ここで明かすわけにはいかない。ぜひ映画を見て、判断してほしい。

下の画像が、この映画のラストシーンだ。


どちらのラストが良かったのか、監督になったつもりで考えるのも楽しいことだ。

面白い映画だ。見て損はない。

Google 翻訳ツール キットの欠点


今回の字幕の翻訳には、Google 翻訳ツール キットを使用した。翻訳を完了して、それぞれのファイルをダウンロードした。

訳文ファイル --- SRT 字幕ファイル形式でダウンロード可能。
翻訳メモリ --- TMX 形式でダウンロード可能。

バイリンガル ファイルはダウンロードできない。
この点は、改善してほしい。
エクセル形式でもよいし、他の形式でもいいから、バイリンガル ファイルをダウンロードできるようにしてほしい。

原文ファイルも、ダウンロードできない。
翻訳ツールキットにアップロードしたからといって、原文ファイルを削除してはいけない。

2012年6月23日土曜日

Kajra Re (カジュラーレ) -- Bunty aur Babli (バンティとバブリ)

2005 年のインド最大のヒット曲、「Kajra Re」(君の黒い目)。
DVD の英語字幕は、元のヒンディ語をベースにして、勝手な解釈を加えてある。
訳詩としては良いのかもしれないが、これを訳したのでは、元のヒンディ語から大きく離れてしまう。そこで、この曲の歌詞の英訳を探したところ、比較的直訳しているものが見つかったので、それをベースに訳してみた。丸一日かかって!
もちろん訳詩なので、若干の解釈は加えてあるし、原文と訳文が 1 対 1 に対応しているわけでもない。ヒンディー語の読み仮名は、カラオケで歌えるように、聞こえたまんま。


Kajra Re (君の黒い目) Japanese translation (日本語訳)


aaisi najar se dekha usne jalim ne chowk par
えーしー なざる せー でーかー うす ざーりん ね ちょーく ぱる
The way that villain eyed me in the market-place
通りで感じた あなたの視線
humne kaleja rakh diya chalu ki nok par
はんむにー かれーじゃ らく でぃやー ちゃこ きー のーか ぱる
it felt like putting my heart at knife's point
まるで心臓が ナイフの先に置かれたよう

mera chain bain sab ujda, jaalim nazar hata le - 2
めら ちゃいな べーん さぶ うじゅら ざーりん なざる はた れ
My peace of mind has been destroyed; stop staring at me, scoundrel!
この心の乱れよう そんな風に 見つめないで
barbaad ho rahe hai ji - 2
ばるばーど ほー れへー へー じー
They're being destroyed
皆 あなたの虜
tere apne shaher wale
てれ あぷねー しゃへる わーれ
your own townspeople are being destroyed by this!
私も街の人々も
mera chain bain sab ujda, jaalim nazar hata le
めら ちゃいな べーん さぶ うじゅら ざーりん なざる はた れ
My peace of mind has been destroyed; stop staring at me, scoundrel!
この心の乱れよう そんな風に 見つめないで
meri angdai na toote tu aaja - 2
めり あんぐだい な とーて と あじゃー
Come to me while I'm ready and waiting for you.
待っているわ 私のところに来て
kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
ほ かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho mere naina mere naina mere naina judwa mere naina
ほ めれ ねーなー めれ ねーなー めれ ねーなー じゅどぅわ ねーなー 
My eyes, my eyes, my twin eyes
私の目 私の目 私の 2 つの目
kajra re kajra re tere kare kare naina
かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目

surmain se likhe tere wade, aankhon ki jabani aate hain
すんめ せ りけ てれ ばで  あこ き ざばに あて へー
The promises you wrote with kohl speak the language of the eyes
黒い粉で描いたあなたの約束 それは目で話す言葉
mere rumalo pe lab tere, bandh ke nishani jaate hain
めれ るんまろ ぺ らぶ てれ ばーんど け にしゃに じゃて へー
My handkerchief bears the traces of your lips
私のハンカチに残る あなたの唇の跡
(ho teri baaton main kimam ki khusbu hain
ほ てり ばと め きまーむ き くしゅぶー へ
Your words hold the fragrance of an intoxicating drink
君の言葉は 人を酔わせる香りがする
ho tera aana bhi garmiyon ki lu hain ) - 2
ほ てら あなー び がるみよ きー るー へ 
You arrive like the hot winds of summer
君は 夏の熱波のように現れる
aaja tute na tute na aangdai
あじゃ とぅーて な とぅーて な あーんぐだーい
Come to me before the waiting begins to make me anxious
私のところへ来て 待つのが不安になる前に
ho meri angdai na tute tuu aaja - 2
ほ めり あんぐだい な とぅーて とぅー あーじゃ
Come to me while I'm ready and waiting for you
待っているわ 私のところに来て
kajra re kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho kajra re kajra re tere kare kare naina - 3
ほ かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho mere naina mere naina mere nain main chupke rehna
ほ めれ ねーなー めれ ねーなー めれ ねーな む ちゅぷけー れへなー 
My eyes, my eyes, my twin eyes
私の目 私の目 私の目の中に姿を隠す
ho kajra re kajra re tere kare kare naina
ほ かじゅらー れー かじゅらーれー てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目

aankhein bhi kamal karti hain
むーんけ び かまーる かるてぃ へ
Your eyes work wonders
目は驚くような仕事をする
personal se sawal karti hain
ぱーそなる せ さわーる かるてぃ へ
They ask the most personal questions
目は相手の本音を聞き出す
palko ko uthati bhi nahi hain
ぱるこ こ うたき び なひー へ
They don't even have to rise
瞼のベールを降ろし
parde ka khayal karti hain
ぱるで か かやーる かるてぃ へ
they speak through the curtain of your lashes
ベール越しに話し掛ける
(ho mera gum to kisise bhi chupta nahi
ほ めら がむ と きしーせ び ちゅぷた なひ
My sorrow can't be hidden from anyone
俺の悲しみは 隠せるものじゃない
dard hota hain dard jab chubhta nahi ) - 2
だるど ほた へ だるど じゃぶ ちゅぶた なひ
True pain doesn't even sting
本当の痛みは そんなものじゃない
aaja tute na tute na meri aangdai
あじゃ とぅーて な とぅーて な あーんぐだーい
Come to me before the waiting begins to make me anxious
私のところへ来て 待つことが不安になる前に
ho meri angdai na tute tu aaja
ほ めり あんぐだい な とーて と あじゃー
Come to me while I'm ready and waiting for you
待っているわ 私のところに来て
kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho kajra re kajra re tere kare kare naina - 3
ほ かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho tere naina tere naina humein daste hain tere naina
ほ てれ ねーなー てれ ねーなー はめ だすて へ てーれ ねーなー
Your eyes, your eyes, they destroy us, your eyes
君の目 皆を虜にする君の目
ho kajra re kajra re mere kare kare naina
ほ かじゅらー れー かじゅらー れ めれ かーれー かーれー ねーなー
My kohl-lined eyes, my black, black eyes
私の黒いアイライン 私の黒い 黒い目

ho tujhse milna purani dilli main
ほー とっせ みるなー ぷらに でっりー め
After I met you in Old Delhi
君との出会いは オールド デリー
chod aaye nishani dilli main
ちょーどぅ あーえー にしゃーに でっりー め 
I left a momento behind there
思い出は全部 デリーに置いてきた
pal nimani dari betalab
ぱる にまーらーせえー だり べーたらぶ
a tapestry woven of random moments
南の門から北の門まで
teri meri kahani dilli main
てり めりー かはに でっりー め
of our story in Delhi
デリーに残る 2 人の物語
kali kamali wale ko yaad karte
かーりー かまりー わーれー こー やーど かるけ
Inspired by your dark, lotus-like eyes
黒衣の聖者の声を聞き
tere kale kale naino ki kasam khate hain
てーれー かーれー かーれー ねいのー き かさん かて へ
we swear on your black, black eyes
君の黒い 黒い目に誓う
tere kale kale naino ke banaye hain ruh
てれ かれ かれ ねの け ばない へー る
that our souls are filled with your dark, dark eyes
君の黒い目を 邪気から守ってみせる
tere kale kale naino ko duwaye hain ruh
てれ かれ かれ ねの こ どわい へー る
Our souls offer blessings to your black, black eyes
君の黒い 黒い目に祝福を
meri jaan udas hain hothon pe pyaas hain
めり じゃーぬ だーす へ  ほすーん ぺ  ぱーす へ
My heart despairs; my lips are parched
心は悲嘆にくれ 唇は渇ききっている
aaja re aaja re aaja re
あじゃー れ あじゃーれ あーじゃー れー
Come to me, come to me, come!
来てくれ ここに来てくれ
ho teri baaton main kimam ki khusbu hain
ほ てり ばと め きまーむ き くしゅぶー へ
Your words hold the fragrance of an intoxicating drink
君の言葉は 人を酔わせる香りがする
ho tera aana bhigarmiyon ki lu hain
ほ てら あなー び がるみよ きー るー へ
You arrive like the hot winds of summer
君は 夏の熱波のように現れる
ho meri angdai na tute tu aaja - 2
ほ めり あんぐだい な とーて と あじゃー
Come to me while I'm ready and waiting for you
待っているわ 私のところに来て
ho kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
ほ かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
ho tere naina tere naina tere naina judwaa tere naina - 2
ほ てれ ねーなー てれ ねーなー てれ ねーなー じゅどぅわ ねーなー
My eyes, my eyes, your twin eyes
君の目 君の目 君の 2 つの目
ho tere naina tere naina tere naina main chupke rehna - 2
ほ てれ ねーなー てれ ねーなー てれ ねーな む ちゅぷけー れへなー
Your eyes, your eyes, we must hide ourselves away forever in your eyes
君の目 君の目の中に 姿を隠す
ho kajra re kajra re tere kare kare naina - 2
ほ かじゅらー れ かじゅらー れ てれ かーれー かーれー ねーなー
Your kohl-lined eyes, your black, black eyes
君の黒いアイライン 君の黒い 黒い目
kare kare - 4
かーれー かーれー
Black, black
黒い 黒い
naina
ねーなー
eyes
黒い目
kajra re kajra re mere kare kare naina
かじゅらー れ かじゅらー れ めれ かーれー かーれー ねーなー
My kohl-lined eyes, my black, black eyes!
私の黒いアイライン 私の黒い 黒い目

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「黒いアイライン」はどうだったかなぁ?

次は、この歌のカラオケでも作るか。
自分が作ったオリジナルのカラオケ ビデオを、カラオケ屋に持ち込めると嬉しいのだが、、、。
インド映画の曲をどっさり持ち込んで、歌ってみたいものだ。

2012年6月22日金曜日

インド映画『Bunty aur Babli』(バンティとバブリ)- その 3

前回は、アミタブ バッチャン扮する怖そうな刑事が登場したところで終わった。

この刑事、バンティとバブリが洗濯機に商品を詰めて持ち出したときにいた人々を取り調べている。バンティとバブリがすっかりヒーロー扱いされていることに我慢ならない。
「若い連中のためにも、俺が奴らを必ずひっ捕らえる」
「バンティとバブリ、覚悟するがいい」
いきなり、バンティとバブリのイニシャルが描かれたガラスを銃で撃ち抜く。
と、ここで INTERVAL の文字。第一部の終了だ。

第二部、ラケーシュとビンミーが、タージマハルで 2 人だけの結婚式を挙げているシーンから始まる。タージマハルが美しい。映画に登場するこの場所。ぜひとも行ってみたいものだ。


その日の夜、2 人が結ばれるシーン。インド映画は、音楽で表現する。
流れる曲は、「Chup Chupke」(こっそり ひそかに)。


愛を音楽で表現するという文化がある限り、インド映画は不滅だ。そんな気がする。
インド映画では、1 曲のために多額の経費を使ってロケを敢行することも珍しくないが、この曲などは、その典型だ。

歌詞の翻訳は本当に難しい。普通の台詞なら、前後関係や、表情や口調に合わせて、何とかそれらしい日本語にできる。しかし、訳詩はそうはいかない。何とも難しい。

さて、ラケーシュとビンミーの 2 人。タージマハルを眺めながら、次は、大富豪にタージマハルを売り付ける計画。


タージマハルが正面に見えるこのベンチ。インドへ行ったら、絶対に座ろう!

2 人がどうやってタージマハルを売り付けたかは、ぜひ映画を見てほしい。リアリティの欠片もないが、面白い。


一方、アミタブ バッチャンの刑事は強引な捜査で 2 人に迫っていた。

そして、ホテルのレストランのシーン。ラケーシュとビンミーが入ってくる。先に来ていたのはアミタブ バッチャンの警官。互いに、相手が誰か知らない。いつしか、警官とラケーシュは意気投合する。
実はアミタブ バッチャンと、ラケーシュ役のアビシェーク  バッチャンは、本当の親子。この映画、親子共演として話題を呼んだことでも知られる。

2 人が話しているところにビンミーが割って入る。
「赤ん坊の前で煙草を吸わないで」
ビンミーは、妊娠しているのだ。
そして、2 人が本当の親子だからこそ面白い、次の台詞。


その後、アミタブ バッチャン扮する刑事の失恋話。何というか、うまい! 面白い! ネタバレ!
さすがインド映画の神様、どんな役もこなせる。ビンミー役のラーニー ムカルジーも、演技は抜群。

そして、いきなりアイシュワリヤーが登場。ショーの開始だ。
実生活では、この映画が公開された 2 年後の 2007 年に、ラケーシュ役のアビシェーク バッチャンと結婚。つまり、このシーンは家族 3 人の競演なのだ。
曲は、この映画最大のヒット曲であり、2005 年のインド最大のヒット曲でもある「Kajra Re」(君の黒い目)だ。


アイシュワリヤーのダンスは、見事の一言に尽きる。他に、形容の言葉が見当たらない。
ただ、化粧のせいか、彼女の美しさが半分も引き出されていないように思う。
それでも、その存在感は圧倒的だ。アイシュのダンスシーンは 8 分近くにも及ぶが、映画のストーリーとはほとんど無関係。それでも、このダンスシーンのためだけに映画館に行っても惜しくないとさえ思う。
日本では、このダンスシーンの間にトイレに立つ奴もいるが、、、まあ、それもしょうがないか。

この曲の歌詞の翻訳には、丸一日を費やした。
それについては、次回、詳しく述べるつもりだ!
どえらい苦労したんだから!

カージャルで目もとパッチリ


さて、この映画最大のヒット曲となった「カジュラー レ(Kajra Re)」は、インドの黒いアイライン「カージャル」を付けた女性という意味。カージャルには、邪気を払うとか、目の疲れを癒すといった効果があるという。子供に付けたりして、子供の目が真っ黒というのもあるとのこと。
「カージャル」を調べていたら、こんな動画が見つかった。インド映画を見て、インドの化粧にも詳しくなろう!


2012年6月20日水曜日

Google Translator Toolkit -- 保存できないよ!

Google Translator Toolkit でエラー発生。
せっかく訳したのに保存できなくなってしまった。
しかたなく翻訳エディタを閉じて開き直したら、下の表示。

しばらく待つと正常に戻ったが、訳した部分は失われていた。
翻訳メモリにも残っておらず、再翻訳するはめに。
作業量は、ほんの少しだったものの、クラウド コンピューティング技術の危うさを感じるには十分な出来事だった。

Google に何かあったときのために、Google にアップロードしてある各種ファイルをどのようにバックアップするか、考えねばなるまい。

2012年6月18日月曜日

インド映画『Bunty aur Babli』(バンティとバブリ)- その 2

ようやく上映時間 1 時間 15 分まで字幕翻訳が進んだ。
バンティとバブリが誕生してから約 30分。2 人は軽快に犯罪を重ねていく。

カンプールで、金融会社のラクナウ支社の担当者を騙して金を手に入れた 2 人は、テーマ曲「Bunty Aur Bubli」(バンティとバブリ)が流れる中で、各地で次々と犯罪を犯す。

衛青検査官や観光課の担当者に成りすまして騙したり、
中古車を試乗すると見せかけて、そのまま乗り逃げ。
そして、ロビンフッドよろしく、貧しい人にはそっと金を置く。
やがて、2 人の名前は新聞の見出しを飾るようになる。
2 人は得意満面。

ムスーリーのホテルに着いて希望を部屋を尋ねられると、
「部屋ではなくて、私が欲しいのはこのホテルだ」と答えるバンティ。
大金持ちがホテルを買いに来たと信じてしまったホテルの支配人は、2 人を無料で滞在させる。
「じゃあ好意に甘えて、シャンペンを頼む」と、散々豪遊した挙句に 2 人はとんずら。
旅行ガイドに変装して、旅行者から金を騙し取ったり、手が付けられない。

大きな石がごろごろころがっている小川の岸部。ビンミーが膝を抱えて座り、泣いている。
母さんに会いたい
「電話してみるか?」
家では当然、両親が心配しているが、映画ではさほど深刻には扱っていない。
簡単に、さらりと流している。

犯罪の快感にすっかりはまってしまったラケーシュ。
「もう十分じゃない」とビンミーが言っても、
「あと 1 回だけ」と再び犯罪に走る。

デパートで、ホテルの経営者の振りをして、売り場に置いてある洗濯機を「全部欲しい」と注文するバブリ。白いスーツにピンクのスカーフがバッチリ決まっている。この映画、バンティとバブリの変身ぶりも見どころの 1 つだ。


閉店後、バンティは作業員に成りすまして、洗濯機をトラックに積み込む。
その洗濯機には、サングラス、時計、電子機器など、他の商品がどっさり隠されていた。
それを安く売り飛ばして大儲けの 2 人。

ここで気になったのが、洗濯機が梱包されている箱。


そうか、インドでは韓国 LG 電子製の洗濯機が売れているんだ! と改めて認識。
日本の電機メーカーは、苦戦しているのかな?
インド映画、経済の勉強にもなる。

十分に金を稼いだ 2 人は、列車でようやくボンベイに向かうことに。
ここで、これまた超ご機嫌な曲「Nach Baliye」(さあ踊ろう)が流れる。
「これもインドで流行ったんだよ」と、カレー屋の親父。


2 人の夢が叶った瞬間と言ってよい。音楽もダンスも素晴らしい。
映画を離れても、十分に聞ける。CD を買っても損はない。そう思わせる 1 曲だ。

ボンベイに着いた 2 人。
ところがラケーシュは、実業家になる夢を捨てて、今の犯罪稼業を続けたいと言い出す。
「僕は生まれて初めて 自分の才能に気が付いた。
僕は バンティでいることが 楽しかった。
僕はやるべきことを見つけた。
ほら... これが 僕のやりたいことだ」
そう言って、2 人の記事が掲載された数々の新聞の切り抜きを見せる。

ビンミーは言う。
「私なしで何ができるの?
私なしで生きていけるの?」

ビンミーもまた、ラケーシュに付いていく決心をする。
「私はバブリ。永遠に」

いつしか、2 人の間には愛が芽生えていた。


シーン、いきなり変わって、新聞に火を移して煙草に火をつけるこわもてのおっさん登場。
夜なのにサングラス。


待ってました! インド映画の神様、アミタブ バッチャンだ!
その圧倒的な存在感、、、というところで、今日はここまで。
翻訳は、ちょうど 50% あたり。

2012年6月11日月曜日

インド映画『Bunty aur Babli』(バンティとバブリ)- その 1

「Bunty aur Babli」(バンティとバブリ)の字幕翻訳がようやく軌道に乗り始めた。
上映時間で言うと、現在 50 分を経過したあたり。話しも、面白くなってきた。

ここまでのあらすじ


映画が始まると、アミタブ バッチャンのナレーション。
インドの田舎町で、バンティとバブリもそれぞれ夢を見ていた、、、といった内容だ。

そして、ストーリが始まる前に、ご機嫌な歌「Dhadak Dhadak」が入る。
「こんな小さな町から出て行こう」と歌っている。


この映画は、歌こそすべてだ!
この映画を見てみたいと思ったのも、ネットでたまたま聞いた歌が、余りにも気に入ったからだ。

さて、田舎町 フルサトガンジに暮すラケーシュは、大金持ちなることを夢見て、色々なことに挑戦しているが、父親から鉄道会社に就職するように言われる。
「僕は、そんなことをするために生まれてきたんじゃない」と、家出を決意する。

同じく田舎町パンキナガルでスーパー モデルになることを夢見ているビンミー。しかし、父親は彼女の結婚話しを進めている。
ビンミーもまた、ミス インド コンテストに参加するために家を出る。

2 人が向かったのは、ラクナウ。
ラクナウは、北インドの中心ウッタル プラデーシュ州の州都で、インドを代表する古都だ。
この映画の良いところは、色々な街が見られるところ。
映画から、インドの街の雰囲気が伝わってくる。

さて、ラクナウに出てきた 2 人。
ラケーシュは、金融会社に自分のアイデアを売り込もうとするが、採用されない。
ビンミーも、ミス インド コンテストに参加しようとするが、申し込みの締切日を過ぎているため、スタート ラインにもつけない。

落胆した者同士、たまたま駅で知り合う。

ラケーシュは言う。「カンプールに行こう」。
カンプールには、ラクナウでアイデアの売り込みを断った金融会社の本社がある。本社に直接売り込もうというのだ。
ビンミーも、そこならミス インド コンテストに挑戦できるかもしれないと考えて、2 人カンプールに移動する。

ラケーシュは、自分のアイデアを売り込もうとするが、担当者は「たった今、同じアイデアを持ってきた者がいる」と言う。「我々のラクナウ支社の者だ」。
ラケーシュのアイデアは、ラクナウ支社の担当者に盗まれていたのだ。

一方、ビンミーはミス インドコンテストの申し込みの列に並ぶが、パンキナガルの申し込みはラクナウで行わなければならないと、断られてしまう。その上、受付の担当者に言い寄られる始末。

「ボンベイだ!」とラケーシュ。
ディルバイ アンバニ、ラタン タタ、ビルラなど、インドを代表する大富豪の名前を並べて、「彼らはボンベイにいたから成功したんだ」。
「トップ モデルもみなボンベイだ。どう、一緒に行かないか」

ラケーシュ。どこまでも、前向きな奴だ。
ところが、ボンベイまでの旅費がない 2 人。
ラクナウでラケーシュを騙した担当者に嘘の投資話を持ちかけて、金を作ることに成功する。

「楽しかったわね」
「すごく」。 興奮冷めやらない 2 人だった。

長距離バスに乗り込むときに、車掌に名前を聞かれたラケーシュ。
とっさに「バンティ」と答える。
「ご夫人は?」
「バブリ」

ところが、ビンミーはこの名前が気に入らない。
「バブリだって... デブでのろまに聞こえるわ」
バスの中で口喧嘩が始まる。

「二度と口を利かないさ 」
「それは助かるわ」
「そうですか バブリ様!」

翌日、機嫌の直ったビンミー。
この切り替わりの早さ、見ていて好感が持てる。
頭の回転の速いラケーシュと、どこまでも明るいビンミー。
いいカップルだ。

「ボンベイで成功するには、今の資金じゃ足りない」
「どうするの?」
「バス代を稼いだのと同じように」
「また やるの? バカじゃないの?」
「僕がやるんじゃない。 バンティだ」
「あなたがバンティで、私は?」
「君はバブリ」
「私はバブリ?」
「そう」

こうして、2 人組みの詐欺師、バンティとバブリが誕生する。
流れる曲は、テーマ曲「Bunty Aur Bubli」(バンティとバブリ)だ。


 さて、下は中古車屋から車を乗り逃げするシーンの英語字幕。


take a hike だって。この映画の英語字幕、聞きなれない表現だらけなのだ。

ちなみに、この take a hike は、「ハイキングに行く」という意味ではない。
「この車にナンバーは付いてないの?」
「ナンバーが付いていると、乗り逃げできるじゃないですか!」
といった雰囲気だ。

辞書を片手に、暗号解読のように英語を解読していかねばならないレベルの人間には、いささか辛い。
今回も誤訳だらけのような気もするが、その英語だって、元のヒンディー語から正しく訳されているかどうかも分からないし、ま、話しがつながっていればいいんじゃないの? という気で作業を進めている。

「Bunty Aur Bubli」は、「Jodhaa Akbar」(ジョーダ アクバル)のような格調の高い映画ではなく、完全な娯楽映画だが、それはそれなりに面白い。

2012年6月9日土曜日

Google Translator Toolkit を使ってみた -- その 2

翻訳メモリを使用した翻訳ツールが最も威力を発揮するのは、たとえばコンピュータ マニュアルなどのように、似たような文章が繰り返し出てくる文書だ。
映画の台詞などは、似たような文章がほとんど出てこないので、翻訳メモリを使う価値はあまりないが、それでも、この単語、何と訳したかな、、、といった場合に役に立つ。

たとえば、地名や人名。
あれ、「ビンミ」だったかな、「ビンミー」だったかな?
自分でもどう訳したか忘れてしまうことがある。こういうとき、翻訳メモリを検索すれば、以前の訳が一覧表示されるので、便利この上ない。

そうそう、この前に訳した「Jodhaa Akbar」(ジョーダ アクバル)で指摘された。
最初は「ムガール」と訳されていたのに、いつのまにか「ムガル」に変わっていると。
見直したら、確かにそうだった。慌てて修正した。

使い始める前に設定を


私は、マニュアルも読まず、初期設定もせずに、新しいソフトをいきなり使い始めるクセがある。新しいものは、一刻も早く使ってみたいのだ。多くの場合、それで失敗する。

まずは、基本設定が必要だ。画面の一番上、黒い帯の右端に歯車マークが表示されている。マークの上にカーソルを持っていくと、「オプション」と表示される。
このマークをクリックし、表示されたメニューから「設定」を選択すると、2 つのタブ(「一般」と「編集」)がある設定画面が表示されるので、適当に設定する。

次に、翻訳を開始する前に、翻訳メモリを作る。
これをしないと、翻訳内容がグローバル共有 TM に格納されてしまう。つまり、自分の翻訳内容が世間のさらし者になるのだ。翻訳内容を自分だけの翻訳メモリ(TM)に登録するには、独自の翻訳メモリを作成する必要がある。

独自の翻訳メモリを作成するには

  1. Translator Toolkit のメイン画面の左サイドの「翻訳メモリ」をクリックする。
    クリックすると赤色に変わる。

  2. 上の「アップロード」をクリック。
    「翻訳メモリを追加」ページが表示される。
  3. 「翻訳メモリ名」ボックスに、翻訳メモリの名前を入力する。自分で覚えやすい名前を適当に入力。
  4. 「共有」領域で、「すべてのユーザーと共有する」か「すべてのユーザーとは共有しない」のどちらかを選択する。
    他のユーザに見られたくないときは、「すべてのユーザーとは共有しない」と選択すればよい。
  5. 「TM を追加」ボタンをクリック。
以上で翻訳メモリの作成は完了。次に、アップロードしたソース ドキュメントに、翻訳メモリを関連付けなければならない。

ドキュメントに翻訳メモリを関連付けるには

  1. 翻訳エディタで、「編集」 ⇒ 「プロパティ」を選択する。
  2. 「翻訳メモリの使用」リストから、適切な翻訳メモリを選択し、「OK」をクリックする。
以上で翻訳メモリのセットは完了だ。
後は、根性でバンバン翻訳していけばよい。頑張れ!

ヘルプで勉強?


Translator Toolkit のヘルプは、すごぶる品質が悪い。
機械翻訳に、最低限手を加えただけ。手を加えた人の日本語力も疑われる。
読む気になれない。
マニュアルなど、読まなくても何とかなるだろう、、、、なんちゃって。

似たような翻訳ツール


「Bunty Aur Bubli」(バンティとバブリ)の翻訳、上映時間約 30 分のところまで進行。
Translator Toolkit は、これまで使った翻訳ツールに比べても悪くはない。
私が使ったことのある同等の翻訳ツールは以下のとおりだ。
  • SDL Trados Translators Workbench -- 定番中の定番。だたし、値段がお高い。昔は買えたが、今は無理。できれば、使いたくない。
  • Idiom WorldServer Desktop Workbench -- 発注元が Idiom WorldServer を使っていれば、これが使える。個々の翻訳者は無料で使用できる。現在、世界の大手ソフトウェア メーカーの標準的な翻訳ツールとなっている。
  • SDL Passolo -- ソフトウェアに含まれているテキスト(メニューやダイアログ ボックス、エラー メッセージなど)を翻訳するための専用ソフト。
  • OmegaT -- オープン ソース ソフト。誰もが無料で使用できる。Windows だけでなく、Mac OS や Linux でも使える。翻訳メモリは、Google Translator Toolkit と同じ TMX 形式の翻訳メモリを使用する。ブラウザで Google Translator Toolkit が使用できる環境だと、これは必要ないかも。
翻訳対象にもよるだろうが、今のところ、一般的なドキュメントを個人的に翻訳するのであれば Google Translator Toolkit  は上記のソフトに比べても遜色ないという印象を持っている。ただし、先にも述べたように、ヘルプは読めたものではない。

2012年6月6日水曜日

Google Translator Toolkit を使ってみた

本日より、『Bunty aur Babli』(バンティとバブリ)の字幕翻訳を開始。

翻訳ツールとして以前から気になっていた Google Translator Toolkit (翻訳者ツールキット)を使ってみることにした。Google Translator Toolkit は、標準的な SRT 形式の字幕ファイルをサポートしている。

Bunty aur Babli の DVD から抽出した SRT 形式の字幕ファイルを Google Translator Toolkit にアップロードして開いたのが、下の画面だ。


アップロードしただけで、既に機械翻訳されている。

ここはインド --- いいじゃないか!

むむ、彼らは青だまであなたの肩をこする...
rub your shoulders till they're blue... の訳か。

今の機械翻訳のレベルは、この程度。
機械翻訳には期待もしていないので、これくらいは平気だ。

使い勝手は、まだ不明。
少しやってみたところ、良くもなく、悪くもなくと言ったところ。

今回は、Google Translator Toolkit の評価も兼ねて、Bunty aur Babli に挑戦する。
出だしは、またまた、アミタブ バッチャンのナレーションだ。

2012年6月5日火曜日

インド映画『Johdaa Akbar』(ジョーダ アクバル)- 完成!

4 月末に始めた「Jodhaa Akbar」(ジョーダ アクバル)の字幕翻訳がようやく完成した。
1 カ月強。 さすがに、上映時間 3 時間 20 分の大作、翻訳にも時間がかかる。

英語字幕で見たときと、今とでは、この映画の印象が大きく変わった。

この映画、音楽が素晴らしい!

インド映画では、映画音楽からミュージック CD が作られ、それがインドの音楽市場を作っている。つまり、映画と切り離しても聞ける音楽が要求されている。その意味では、この映画の音楽は物足りないと感じるかもしれない。
しかし、映画の中では、どの音楽も生き生きしている。音楽のお蔭で、この映画は何倍も素晴らしいものとなっている。

ジャラールディンが成長し、バイラム将軍を失脚させるのが 19 歳のときだ。映画どおりだとすると、19 歳かその少し後でアメールの王女、ジョーダ バイと結婚したことになる。
ジャラールディン役のリティク ローシャンは 1974 年 1 月 10 日生まれだから、この映画が公開された 2008 年 2 月 15 日時点で 34 歳。年齢的に離れてはいるが、リティク ローシャンの演技は秀逸だ。

ジョーダ役のアイシュワリヤー ラーイは、1973 年 11 月 1 日生まれ。リティク ローシャンより 2 カ月お姉さんだ。相変わらずの超美人だ。白人は青みがかった光に合うが、彼女は赤みを帯びた光に映える。青みがかったコダックより、赤みがかったフジフイルムで撮ると、美しさが際立つのではないだろうか。

ジャラールディン アクバルと、アメールの王女が結婚したのは史実だが、それ以外のことは何も伝わっていない。つまり、この映画で描かれているアクバルとジョーダの愛の物語は、すべて想像の世界なのだが、テーマも明確でよくできたストーリーだと思う。

ジョーダの心を射止めることが、インドの民衆の心を射止めること。イスラムとヒンズーの融合がインドに発展と栄光をもたらす。単純で、分かりやすいテーマだ。

翻訳作業で、繰り返し何度も見たが、次はゆっくりと日本語字幕付き DVD で鑑賞だ。
見るのが、今から楽しみだ。

2012年6月1日金曜日

字幕翻訳の準備作業

未完成の「Jodhaa Akbar」(ジョーダ アクバル)をほっぽらかして、「Bunty aur Babli」(バンティとバブリ)の字幕翻訳の準備作業を行った。

DVD の中身をハードディスクにコピー

DVD の中身をハードディスクに移しておくと、後の処理が速いので、まずは DVD の中身をハードディスクにコピーする。Windows エクスプローラで DVD を開き、AUDIO_TS と VIDEO_TS フォルダを選択して、コピー&ペーストすればよい。すこぶる簡単な作業・・・のはずだった。

ところが、エラー発生。DVD に傷でも付いているのか、コピーできない。インドの DVD は、これだから困る。
DVD の再生は普通にできるので、小さな傷のはずだが、Windows 君はコピーしてくれない。
エラーを無視してコピーすることはできないものか、、、と探してみたところ、CD Recover を使えばエラーが含まれたファイルでもコピーできることが判明。無事、DVD の中身をハードディスクにコピーできた。

映像、音声、字幕に分割

次に、コピーした VOB ファイルを、映像ファイル、音声ファイル、字幕ファイルに分割。これには、VobEdit を使用する。ここは、何の問題もなく、すんなり通過。

VOB ファイルを AVI ファイルに変換

次に、XMedia Recode を使って m2v 映像ファイルを AVI 形式に変換。
音は、xrecode II を使用して、ac3 ファイルを mp3 に変換する。
AVI 形式の映像ファイルと MP3 形式の音声ファイルがあれば、それらを Aegisub に読み込んで字幕の作成作業ができる。


テキスト字幕を抽出

翻訳の元となるテキスト ベースの字幕は、SubRip を使って VOB ファイルから抽出する。
いつものことだが、OCR では大文字の I (アイ)と小文字の l (エル)が同一視されてしまう。
後で手作業で修正しなければならない。何とかならないものか。

音ずれを修正

AVI 形式の映像ファイル、MP3 形式の音声ファイル、SRT 形式の英語字幕ファイルが揃ったので、 Aegisub に読み込んだら、な、な、なんと音がずれている。
さては、VOB を作るときに音声ファイルのタイミングをずらしているらしい。
どうしようかと考えた挙句、AVI ファイルと MP3 ファイルを VirtualDub に読み込んで、音ずれを修正し、音声を WAV 形式で吐き出した後、再び xrecode II で MP3 に変換した。

これで、翻訳の準備が完了。
今回は、ずいぶん時間がかかった。コピー エラーには参った。
音ずれの修正も予定外。
ま、こんなこともあるさ。