2013年12月16日月曜日

今年見たインド映画

今年、字幕を翻訳したインド映画は次の 6 本。

原題 邦題 公開 評価 寸評
3 Idiots 3 人のバカ 2009年 A 「きっとうまくいく」のタイトルで日本でも公開された。主人公のランチョーのあまりの良い子ちゃん振りが鼻につくと思うのは俺だけだろうか?
Kahaani ストーリー 2012年 A 失踪した夫を身重の女性が探す第一級のサスペンス映画。どんどん深まる謎が見る者を引き込む。
Plan プラン 2004年 A 田舎から出てきた若者 4 人が金を工面するために誘拐を計画。誘拐した相手はギャングのボスだった。ギャングの格好良さに憧れる若者 4 人組み。面白い娯楽映画だ。
Housefull 2 ハウスフル 2 2012年 C 4 組のカップルと 4 人の父親が 1 つの家に集合。なぜ、こんなことに? 音楽とダンスが素晴らしいコメディー映画。ストーリーは無視して、歌とダンスを楽しもう。
Sholay ショーレイ 1975年 B シナリオもいいし、キャストは最高。アクションも素晴らしいし、音楽もダンスもいい。インド映画の不朽の名作で、記憶に残るシーンが満載の映画だが、どうしても古臭さを感じてしまう。評価を S にしないと、インド映画ファンに怒られるかも。
Guru グル 2007年 A インド最大の財閥を一台で築き上げたグル。ビジネスのためなら、違法行為だろうが何だろうがやってのける。インドの未来は、グルのようなエネルギッシュな企業家にかかっているのだ!!

2 カ月に 1 本。まずまずのペースだ。残念ながら、S 級映画には巡り会えなかったが、面白い映画を 6 本も日本語字幕で見られたんだから、大満足! おっと、Guru はまだ日本語字幕付きを通しで見ていなかった。

さて、上の 6 本を対象に映画賞を贈るとしたら、以下のとおりだ。

最優秀作品賞: Kahaani (カハーニ / ストーリー)
字幕翻訳後の満足感が最高だった。こんな面白い映画は久し振りだ。
ありえないストーリーだが、映画の中にどんどん引き込まれる。
第 1 級のサスペンス映画で、素晴らしいの一言! 来年、Kahaani 2 が出たら、ぜひ見たいものだ。


最優秀監督賞: Ramesh Sippy (ラメーシュ・シッピー)
セルジオ・レオーネ監督作品に似ていると言われようが何と言われようが、Sholay (ショーレイ)のようなインド映画史に残る不朽の名作を作ったんだから、監督賞はこの人で決まり!
 
 

最優秀脚本賞: 3 Idiots (3 人のバカ)
この映画は脚本の勝利といえる。原作の小説「Five Point Someone」は読んでいないが、映画でどの程度アレンジされているのか興味ある。
 

最優秀主演男優賞: Sanjay Dutt (サンジェイ・ダット
Plan (プラン)のギャングのボス、ムーサは、サンジェイ・ダットのはまり役。この人がギャングのボスを演じたら、誰も勝てない。サンジェイ・ダット自身、拳銃不法所持で逮捕されているし、公私共にギャング役はサンジェイ・ダットで決まり。
 

最優秀主演女優賞: Vidya Balan (ビディア・バラン)
Kahaani (カハーニ)の主人公ビディア・バグチは最高。文句なしの最優秀主演女優賞だ。 今年は他に女性が主役の映画を見ていないが、他に女性主役の映画があったとしても、Kahaani のビディア・バランを超えるのは難しいだろう。 

最優秀音楽賞: Housefull 2 (ハウスフル 2)
音楽とダンスだけなら文句なしの S 級映画。 映画を見て損はないけど、期待は禁物。
 

最優秀アクション賞: Sholay (ショーレイ)
インディアンの襲撃を思わせる列車強盗シーン、馬車で逃げるバサンティーとそれを馬で追いかける悪漢ども。どのシーンも超一級のアクションだ。 

最優秀ダンス賞: Hema Malini (ヘマ・マリニ)
Sholay(ショーレイ)のバサンティー役ヘマ・マリニが披露した Haan Jab Tak Hain Jaan (命ある限り)。お前の足が止まったらこの男を殺すと脅されて「命ある限り、私は踊る」と歌いながらの迫真のダンス。記憶に残る素晴らしいダンスシーンだ。これぞ、インド映画!!!


最優秀ソング賞: Mayya (マイヤ)
他のインド映画音楽にはない独特のトルコ情緒を感じさせてくれた Guru の Mayya に決定! 歌っているのはエジプト人歌手 Maryem Toller。


Housefull 2 の Anarkali Disco Chali (アナーカリーはディスコへ行く) も捨て難い。


今年も、たくさんの面白い映画をありがとう。
来年もよろしく!

2013年12月14日土曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 6

1980 年 10 月 16 日、シャクティー社に対する疑惑を調査するターパル委員会の最終公聴会が開催され、グルはスジャータと共にその公聴会に赴く。

グルがイダル村を出て、トルコのイスタンブールに渡ったのが 1951 年。
それから 30 年弱。 仮に 1951 年当時 15 歳だったとすると、公聴会に出席したのが 44 歳。スジャータはグルの友人の姉なので、2 つ年上とすれば 46 歳。
それにしては、少し老けすぎメイクと思うのだが。


そうでもないか、こんなものか?
まあ、いいか。 で、公聴会だよな。

ターパル委員会の委員長が、公聴会の冒頭で英語で話すのだが、それを聞いてグルがスジャータに耳打ち。スジャータがグルの言葉を伝えるために発言する。
「今 おっしゃったことを、もう一度ヒンディー語でお願いできないでしょうか? 私たちは田舎者です。 英語は苦手です」
「私は両方話せます。どちらでもかまいません」
「あなたは、私たちの命を奪うこともできます。同じ命を奪われるのなら、ヒンディー語でお願いします」
「それはあなたの答えですか、それとも彼?」
「彼の答えです。 私の声ですが...」

別の委員がグルに尋ねる。
「あなたの妻は、シャクティーの従業員ですか、役員ですか、取締役ですか?」
グルは、首を横に振る。
委員長が言う。「そうでなければ、退席してください」
グルがスジャータに耳打ちする。

それを聞いたスジャータがグルの顔を見る。
我が意を得たりという表情を浮かべるスジャータ。

アイシュワリヤーは、台詞のないところで素晴らしい演技をする。
このシーンもそうだ。

「私は、シャクティーのオーナーです。 創業者で、持株会社の 50 パーセントの株を所有しています」
「それがどういうことか 分かりますか?」と委員長。
「あなたも一緒に、刑務所に行くことになりますよ」
それにスジャータが答える。
「私たちは、対等のパートナーです。 どこへ行くにしろ、一緒に行きます」

シーン変わって、病状が悪化したメヌーを見舞うグルとスジャータ。
人工呼吸器を着けて苦しそうなメヌー。バックに流れる曲は「Shauk hai」(私は好き)。


再び、公聴会に戻る。委員の質問、それに答えるシャクティー側の弁護士。
そして、委員長がグルに向かって言う。
「反論はありますか? 本日の、この公聴会はカメラのみです。お分かりですね? 非公開です。明日は マスコミと市民に公開されます。今日、すべての申し立てを認めた方が、良いのではありませんか。言いたいことがあれば、今、ここで言ってください」

「1 つ言いたいことがあります」とグル。
皆が何を言うのかと待っていると、グルは一言、「ナマステ」。

"ナマステ" って、「こんにちは」 と 「さようなら」、どちらも意味もある。
ちなみに、英語字幕は Greetings。 日本語に訳すと「どうも」。
この場合は「さようなら」、少しひねって「ごきげんよう」かな?
それを聞いたアイシュの含み笑い。 いいね~!
スジャータの気持ちが伝わってくる。

そして、メヌーの火葬シーン。


グル、スジャータ、メヌーの祖父であるマニーク、メヌーの夫のサクセナはいるが、メヌーの両親がいない。このあたり、もう少し説明がほしい。一体、グル、スジャータ、マニーク、メヌーの関係は、どうなっているんだ。

それと、日本の火葬って窯で焼くけど、インドのヒンズー教徒は今でも上の写真みたいに薪を積んで焼くんだって。

シーンが変わって公聴会の 2 日目。
グルが建物に入っていこうとすると、1 人の男性がグルに声を掛ける。
「シャクティーの株のお陰で、3 人の娘を結婚させることができました。ありがとうございました。私はあなたの味方です」
その声に勇気をもらったグルは、公開公聴会に臨む。

グルに許された発言時間は 5 分。
ここから、グルの圧巻の大演説が始まる。 この映画の核心だ。
グルは、マスコミや一般市民を前に、次のように主張する。

「私が商売を始めようとしたとき、商売の扉は閉じていた。
金持ちにしか開かないその扉を作ったのは政府だ。
その扉を開けるために、賄賂を贈り、敵を攻撃した。
金が必要なときは金を作った。 しかし、自分のためではない。
300 万人の株主のためだ」

グルは、「我々の国が未来永劫、発展途上国でよいのか」と訴える。
「それとも、私が給油係でいたほうがよかったのか」

そして、委員会の委員に向かって言う。
「あなた方にも、あなた方の法にも、国の前進を止めることはできない。
あなた方は 国の前進に、どのような異を唱えるのか?
国の前進を止めることができるのか? 答えていただきたい!」

それを聞いていた市民から拍手が起こる。
明らかに議論のすり替えだが、これで世論の支持はグルに傾く。

「これではグルを吊るせない」と委員会の委員。
「彼は、天才か、ならず者か?」
「その両方だ」

この結果、29 件の申し立てのうち 2 件について有罪とされ、罰金刑が言い渡される。
予想外の軽い処分だった。

こうして、シャクティーは復活を果たす。
インド最大の企業に成長したシャクティーは、世界最大の企業へと、新たな成長を開始するのであった。

最後に、脳梗塞で倒れて右半身麻痺だったはずなのに、聴衆を前に高々と右手を挙げる不死身のグル。リハビリの様子を映すとか、せめて左手を挙げろよ! まさか、右半身麻痺というのも、世論を味方につけるためのグルの策略だったのか。


うん、なかなか面白い映画だ。
ビジネスの世界では、正義も悪もない。
その中で、力強く生き抜いてきたグルには共感が持てる。

ただし、細部をもう少し丁寧に描いてくれていたら、さらによかった。
2 時間 40 分では描ききれなかったのだろうが、このテーマなら、大河ドラマにしても面白いのではないか。グルが、どのような少年時代を過ごし、イスタンブール時代に何があったのか、もっと詳しく知りたい。

最大の謎は、スワタントラ サマチャール新聞のオーナー、マニーク。
孫のメヌーがいて、メヌーの両親がいないのはなぜ?
マニーク、メヌーと、グル、スジャータが、なぜ家族ぐるみの付き合いをしている?
このあたりも、しっかりと描いてほしかった。

そして、グルの不正行為。何をやったのか、なぜやったのか。
会社の役員たちは、そのとき、どうしていたのか。
企業倫理を、どう考えているのか。
この点の描き方が非常に弱い。というか、ほとんど描かれていない。

悪を叩くためなら、新聞がでっち上げ記事を掲載しても良いのか。
日本のマスコミの小沢叩きも、似たような構図だったのではないかと疑ってしまう。

とは言え、それらを割り引いても、この映画の俺の評価は A。

2013年12月12日木曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 5

マニークの新聞「スワタントラ サマチャール」がシャクティーの脱税スキャンダルを報じたため、シャクティーの株は暴落。金を返せと叫ぶ大勢の株主を前に、グルは説得を試みる。

「新聞が、なぜ我々を攻撃するのか。我々が庶民で中産階級だからだ。
既存の大金持ちどもは、これを許さない。
我々は、自分たちの手で自分たちの運命を切り開こうとしている。
奴らは それが気に入らないのだ」
 
「それは分かった」と株主の一人。
「しかし、これにはどう答えるんだ?」と新聞を振りかざす。
「お前は密輸業者だ!」
「お前は泥棒だ。俺たちを巻き添えにした!」
「俺たちの金を返せ!」
「お前は泥棒だ! 高級スーツを着て、ベンツに乗ってるじゃないか」
 
「くたばれ、グル!」の大合唱に、グルは言葉をなくす。
 
資産をなくしたグルは、スジャータと 2 人、小さな部屋に引っ越す。
思い出すのは、楽しかったあの頃。
グルは、よく財布を忘れた。急いで取りに戻ると、スジャータが財布を持って立っている。
「返してあげない」とスジャータ。
財布を取ろうとして 2 人でベッドに倒れ込み、そのまま 2 人で戯れる。
 
何とうらやましい。俺のアイシュワリヤーとベッドで戯れるなんて!
ましてや、アビシェーク・バッチャンとアイシュワリヤーは実生活でも夫婦。
許せん!

若い頃の回想シーンが終わると、今のグルとスジャータ。
「俺がどう見える? 泥棒や密輸業者に見えるか?」とグル。
そして、ブランコ。いつの間にか、家の中にブランコ。

インド人って、ブランコ好きなんだよな。
そういえば、Sholay(ショーレイ)でもブランコに乗って料理の材料を切ってる場面があった。


で、こちらがブランコに 2 人並んで乗るグルとスジャータ。


「あなたは、いつも私を叩く」
「俺がいつ叩いた」
「ほら、こうして」とスジャータは、いたずらっぽくグルを叩く。
しかし、グルは反応しない。
「どうしたの?」
グルは、崩れるように倒れる。脳梗塞だった。

グルが倒れたという情報は、新聞社のマニークにも伝わる。
「我々のせいかもしれません」とサクセナー。
「あなた、私、スワタントラ新聞、皆が彼を追いかけました。
明日も新しい記事が掲載されます。
ストップしましょうか?」
「その記事は真実なのか?」とマニーク。
100%真実だとサクセナーが答えると、マニークは言う。
「それなら刷れ。真実を刷るのに躊躇することはない」

マニークもサクセナーも、仕事上の正義。言葉を変えて言うなら、大人の正義だ。
マニークは、やはりグルが心配とみえて、グルが入院している病院を訪れる。
そんなマニーク向かってスジャータは言う。
「生きてるかどうか、調べに来たの?」
わお、キツ~!
「2 カ月後には、あなたと戦えるよう元気にしてみせます」

グルのベッドの側に、スジャータと 2 人の娘。
2 人の娘が歌う Jaage Hain (遅くまで起きていた)が涙を誘う。


Jaage hain der tak
じゃげ~ へ で~る たっく
Had been awake till late
遅くまで起きていた

Hamein kuchh der sone do
はめ くち で~る そ~ね~ ど~
Let me sleep some more time
もう少し眠らせてくれ

Thodi si raat aur hai
と~り~ し ら~と お~る~ へ~
Little night is left now
夜は まだ少し残っている

Subah to hone do
そば~ と ほ~ね~ ど~
Let the dawn come
夜明けよ来てくれ

Adhe Adhure Khwaab
あで~ あどれ~ くわ~ぶ
Those half fulfilled dreams
半分満たされた夢

Jo pure na ho sake
じょ ぷれ~ な ほ~ さけ~
That couldn't come true
実現できなかった夢

Ek baar phir se neend mein
えく ば~る ぺ~ せ~ に~んど め
Once more in my sleep
この眠りの中でもう一度

Who khwaab bone do
ぼ くわ~ぶ ぼ~ね~ ど~
Let me plant the dreams again
夢を育てよう


そんなところへ、司法省の役人が公聴会への召喚状を持って現れる。
政府によるシャクティーの不正疑惑調査が始まったのだ。
映画もいよいよクライマックス。
このままシャクティーは潰れてしまうのか、それとも、、、、!!!!

 

2013年12月10日火曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 4

トイレ休憩の続きから。

グルは株主総会で演説する。
「我々は 自分の金で事業を行っています。
我々自身が投資し、我々自身が利益を得るのです。
私が 初めてボンベイに来てから何年にもなります。
私は 2 枚のシャツとコートしか持っていませんでした。
しかし 今ではインド中の人が、我々の生地を身にまとっています!」

その会場に、グルを叩けと命じられたサクセナーがいる。
サクセナーの隣の席の婦人がサクセナーに言う。
「どれくらい シャクティの株を持ってらっしゃるの?」
「私は新聞記者です」
「グルは魔法使いよ。あの人のこと、良いように書いてね。
グルのような人が 10 人いれば、貧困はなくなるわ」

サクセナーが書いた記事、それはでっち上げ写真を使ったでっち上げ記事。
でっち上げを知るメヌーは、サクセナーに言う。
「輸出時には中身の詰まった箱を見せたけど、実際に送ったのは空箱なのね」
「こうやって奴はポリエステルの輸入許可も手に入れた。利益は 700% だ」とサクセナー。
「あの人は 空箱から利益を得る方法を見つけた!」
「しかし その方法が問題だ。完全に不正行為だ」
「あなたも不正行為よ」
しかし、サクセナーは言う。
「これは真実だ。シャクティーが実際にやったこと。紛れもない事実だ」

目的のためには手段を選ばない。グルもサクセナーも同じだ。
いよいよ、サクセナーの攻撃が始まった!

そんなとき、グルとスジャータの間に子供が生まれる。何と、双子の女の子。
で、流れる曲が「Ek Lo Ek Muft」(1 つ買ったら 1 つ付いてきた)なんだけど、大麻でラリっているような不思議な歌詞で、どう訳したものか、、、悩ましい。


双子、1 人じゃない 2 人
教えてグル、何が起こったの、教えて

一方、サクセナーの攻撃は続く。新聞に、次のような見出しが躍る。

「シャクティー、噓まみれの成長」
「グルが作り出す新たな腐敗」
「シャクティーの新株が高値を更新。しかし、買ったのはグルの関係者」

マニークのところに、子供を連れてスジャータが訪れる。
マニークは言う。

「良かった、女の子で良かった。この子らは 君のようになる。
気が強くて 独立心旺盛。父親がいなくても生きていける。
恐らく私は、君たちの父親を刑務所に送る」
「いつまで戦うの」とスジャータ。
「勝つまでだ」とマニーク。
「この戦いは何なの? 2 人とも、なぜこんなことをしているの?」

何なんだ。マニーク、メヌー、グル、スジャータの関係は!
プライベートでは家族ぐるみの付き合い、しかし男同士は、仕事上の敵同士というわけか。
この映画の最も分かりにくいところ、、、分からんのは俺だけかも、、、

そして、マニークの乗った車に暴徒が石を投げ付けるという事件が起こる。
やらせたのは、グルの部下、トルコ時代の上司で今はグルの石油化学工場の責任者、ガンシャン・ダス。それを知ったグルは、
「やらせたのは、あなたか?」
「何のことだ?」
「分かっているはずだ」
「ちょっと脅しただけだ」
それを聞いたグルは言う。
「あの人は、俺の父親同然だ。父親に危害を加えるなど、あり得ない」
戦っていても、父と子というわけか。まるで、星飛雄馬と星一徹の世界だ。

一方、サクセナーとメヌー。
何だか分からないが、海岸に車を止めて、雨が降ってるというのに車から出ている。
難病に侵されているメヌーは車椅子。


サクセナーは、メヌーが治療法のない中枢性脱髄疾患だということを知っていながら、結婚を申し込む。
、、、で、こうなる。雨の中のラブシーン。2 人ともずぶ濡れ。必然性はほとんどないが、、、


そして、、、サクセナーはガンシャン・ダスから、重要な情報を聞き出す。
シャクティーの石油化学工場の生産設備が、政府に許可された生産量の 2 倍だったのだ。
政府には 2 万 3000 トンの生産設備だと申告しておきながら、倍の生産設備を輸入し、関税をごまかしていたことが明らかになる。
責任を感じたガンシャン・ダスは、手首を切って自殺を図る。

グルは、文句を言いにサクセナーの家に行く。
そこで写真を発見。


2 人の結婚を知ったグル。

「こいつ以外に結婚相手はいなかったのか?」
「でも、この人は良い人よ。この人と喧嘩しに来たの?」
「ああ、一言いってやろうと思ってな。しかし、お前を見たら言えなくなった」

複雑な人間関係がありまして、そうこうしているうちにも新聞はグルを叩きまくり、シャクティーの株は暴落。株主が金を返せと迫る。ここでも効果として雨が使われている。


 「俺たちの金を返せ!」
シャクティー ファミリが生き残れるかどうか。
それは、次回!!!

2013年12月9日月曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 3

何とか、年末までに字幕の翻訳を終えたいと思って頑張っている。
今、約 80 %完成したところ。 上映時間で言うと、2 時間を少し過ぎたあたり。
インド映画って、長いんだよな。この映画の上映時間は 2 時間 42 分。

この映画、英語字幕で最後まで見たが、人間関係がよく分からないところがある。
一番分からないのが、グルとメヌーの関係。
この前の続きをまとめながら、分かりにくい部分を補っていきたい。

グルが事務所を開設するところからだよな。
事務所に子供連れの爺さんがやってくる。
「新しく事務所を開くというのに、私を呼ばないのか?」
子供の名はメヌー。

インド人の顔は見分けにくい。
それに、メヌーとグルがあまりに親しい。
グルは、まるで姪に接するように接している。
最初見たとき、この老人はグルの田舎の誰かかと思ってしまった。
しかし、この爺さんは、新聞でアルザーンを叩いてグルを助けたマニーク。

短期間で、グルとマニーク、家族ぐるみの付き合いができたということだろう。

グルはポリエステルを輸入して取引所で売るという商売を始めるが、商品取引がギャンブルだということで、取引所が閉鎖されてしまう。

取引所を閉鎖したのは、石頭の行政官。誰の言うことも聞かないゴリゴリの官僚だ。
取引所のメンバーは、「もう終わりだ」と諦めるが、グルは一計を案じる。

商品のポリエステルを、行政官の家にどんどん運び込む。
驚く行政官に向かってグルは言う。
「私は あなたが閉鎖した市場で、ポリエステルを商っていました。
今となっては、すべて あなたの物です。
これは最高級のポリエステルです。子供たちの服を作ってください。
スーツを作ってください、きっと似合います。それでは...」と、グルは帰ってしまう。
 
山ほどの荷物を家に運び込まれて困ったのは行政官。
他の業者も、自分と同じように商品を運び込むかもしれないと脅されて、取引市場の閉鎖を撤回!!
 
「やったぞ、グル!」
「すごい奴だ」
グルは、すっかり取引市場の英雄だ。
 
マニークのところにやってきたグル。
マニークにプレゼントするが、マニークに「私を買収するのか」と言われる。
グルは答える。
「僕は握手の方法も知らないし、英語でありがとうも言えない。だから...」
 
グルは、田舎者で英語も話せないという設定だ。
しかし、これは嘘。英語が話せなければ貿易の仕事はできない。
映画では描かれていないが、貿易商を目指すグルはイスタンブールで必死に英語の勉強をしたはずだ。
 
マニークはグルに向かって言う。
「お前は正直で頭も良い。それを大事にしろ」
 
グルは懸命に働き、会社はどんどん大きくなる。
バック音楽として、トルコの酒場で流れていた Mayya (マイヤ)の後半部分が流れる。
会社の急成長と重なって、効果抜群だ!
グルは妻のスジャータに新車を見せる。何と、超高級ベンツだ!
 
 
ポリエステルの取引で成功したグルは、工場を作ってポリエステルを生産すると言い出す。
しかし、グルの友人でスジャータの弟のジーグネスは、
「車を買ったからといって工場を夢見るなど、とんでもないことだ」と反対する。
しかし、グルは言い放つ。「夢が持てないなら、イダル村に帰れ!」
「資金はどうするんだ」とジーグネス。
 
グルは言う。
「株を公開して工場を建てる。
10 ルピー払えば、誰もが会社のオーナーだ。
工場が儲かれば、皆も豊かになれる」
 
この映画のモデルとされるディルバイ・アンバニも株式を公開し、5 万人以上の出資者を集めた。アンバニは、人絹(レーヨン)の光沢がサリーに合うと確信し、日本から大量に人絹を仕入れて大儲けしたんだって。知ってた?
 
ジーグネスは、自分の意見も少しは聞いてくれと言うが、グルは聞く耳を持たない。
「こんな奴とはやってられない」と、ジーグネスは外へ飛び出す。
後を追うスジャータとグル。
 
ジーグネスは、スジャータに向かって言う。
「こいつには金しかない。なぜこいつが姉さんと結婚したと思う?
持参金目当てだ。こいつは事業を立ち上げたかった。
こいつにとって、姉さんは資金に過ぎない」
あ~あ、それを言っちゃ~。
 
「嘘でしょ。本当なの?」とスジャータ。
何も答えられないグル。
2 人の間に路面電車が割って入る。何か不自然だけど、雰囲気は出ている。
 
ジーグネスとスジャータは、グルを残して故郷のイダル村に帰る。
流れる曲は、「Tere Bina」(君なしでは)。
 
 
君なしでは 少しも楽しくない
君のいない夜は 本当に味気ない
夜は乾ききり 寂しさに包まれる
君のいない夜は 本当に味気ない
 
グルは、スジャータを迎えに行く。
「私とじゃなく、世界と戦って」とスジャータ。
「君が側にいてくれたら、世界と戦える」とグル。
 
そして、工場の起工式。工場が完成し、会社はさらに急成長。
グルは、インドのビジネスキングと呼ばれるまでになる。
 
しかし、グルの急成長を快く思わない連中がいる。新参者を叩き潰せ。
日本もインドも同じだ。出る杭は打たれる。
 
英語では Contractor と言ってるので、土建屋の親玉か、それても業界のボスか? そいつがグルに白紙小切手を差し出して、次のように言う。
「白紙小切手だ。好きな数字を書いてくれ。グル君、どんな物にも 値段がある。
君がここまで大きくなるとは驚きだ。
君は 独自の道を作った。素晴らしい。
しかし 、その道はここで終わりだ」
 
う~む、よく分からんが、好きなだけ金をやるから、この業界から手を引け、さっさと出て行けと言ってるんだよな、多分。旧態依然とした抵抗勢力が、若者の改革を妨害するといった構図だ。
 
グルは新聞社に Contractor の暴露記事を書かせ、徹底的に叩かせる。
映画では、この部分の描写が弱い。
グルは、やった。新聞記者への賄賂だ。買収だ!
 
一連の記事を見たマニークは、グルの仕業だとすぐに気が付く。
自社の記者が買収されてグルの都合の良い記事を書いたと知ったマニークは、シャーム・サクセナーとグルを呼ぶ。
 
マニークの部屋を訪れたサクセナー、グル、そしてメヌーの 3 人。
なぜ、メヌーまで来るのかよく分からないが、、、
 
そこで、マニークはサクセナーにグルをどう思うかと聞く。
「正直に言ってくれ」とマニーク。
「正直に言うと、この人は刑務所に閉じ込めて、鍵を排水溝に投げ捨てるべき害虫です。
この人は堂々と法を破り、それを覆い隠した後、その上に花や噴水のある美しい公園を作る。
少し時間が経つと人々は、そこで不正が行われたことを忘れてしまう」
 
これは、マニークの宣戦布告だった。グルの不正を徹底的に暴け!
これが、サクセナーに下された命令だった。
 
ええっ、これからどうなるんだ!!!
  
 
さあ、休憩だ。 トイレ、トイレ。
 
 

2013年11月24日日曜日

インド映画 『Guru』 (グル)-- その 2

ムンバイで、グルは糸の取引市場へ行ってトレーダーを始めようとするが、組合の会員にならなければ仕事はできないと言われる。組合の理事長はアルザーンだと教えられ、グルはアルザーンがプレーしているゴルフ場に行く。

グルは、アルザーンに糸市場の会員になることを認めてほしいと頼み込む。
「ゴルフはするか?」とアルザーン。
クラブを渡して言う。
「このボールをあそこに入れたら会員にしてやる」

グルは、クラブで打たずに、ボールを持って穴のそばに行き、手でボールを穴に入れる。ほとんど、一休さんだ。アルザーンは、グルを会員にしてやると約束する。

ところが、アルザーンはグルの会員申請を認めようとしない。
それどころか、申請書を破り捨ててしまう。
もう商売はできない。
一緒にムンバイに出てきたグルの友人、ジーグネスは言う。
「荷物をまとめて村へ帰ろう」

だが、グルは諦めない。アルザーンの住む高層マンションへ行き、朝からマンションを見つめている。はらわたが煮えくり返っている。

そこへ、犬を連れた初老の男性が現れ、グルに話しかける。
その男性はマニーク・ダス・グプタ、社会党の幹部だ。アルザーンと同じマンションに住んでいるらしい。グルがマニークに会うのを計算していたのか、偶然なのか、定かではないが、犬の散歩は、同じ時間、同じコースをたどるので、恐らくはグルの計算だったのだろう。

グルは、マニークに言う。 「ボンベイは糞だ!」
マニークは、「ボンベイに腹を立てる。素晴らしい」

「ボンベイじゃない、ある男に怒っている。殴ってやりたい」とグル。
「アルザーンは俺を会員にすると 4 カ月前に約束したのに、俺の申請書を破り捨てた」

マニークは、「後で事務所に来なさい、君の声が届くようにしてやる」
「私は、スワタン・サマチャール新聞のオーナーだ。君の言うことが本当なら、君と一緒に闘う」

こうして、アルザーンの横暴が新聞に大々的に掲載されることに。


アルザーンは辞任に追い込まれ、グルは取引所の会員になる。
事務所を開設し、いよいよ仕事を開始、、、、、と、字幕の翻訳が終わったのはここまで。
面白くなるのは、ここから。
しかし、続きの翻訳がいつになることやら。頑張ってはみるが、今年中に終われるかどうか。
じゃあ、またな!

2013年11月23日土曜日

インド映画 『Guru』 (グル) -- その 1

仕事のない日に映画の字幕の翻訳をする。最近、仕事が増えてきた(といっても大したことないけど)。仕事のせいにしてはいけない。増えたのは酒量だ。お陰で、字幕の翻訳が遅々として進まない。

あまりに時間が開いたものだから、ストーリーがわからなくなってきた。
まだ、開始から約 50 分のところだが、ここまでの映画の内容をまとめてみる。

この映画『Guru』(グル)は、2007 年に公開された映画で、この物語の主役、グルカーン・デサーイ(通称グル)を演じるのは、インド映画の神様アミタブ・バッチャンの息子、アビシェーク・バッチャン!

グルの妻スジャータ役は、アビシェーク・バッチャンの実際の妻、アイシュワリヤー・ラーイ。

アビシェークも、親が偉大すぎて苦労が多いことだろうが、Dhoom シリーズで見せた筋肉ムキムキのアクション俳優から Bunty Aur Babli のコミカルな演技、そして今回のシリアスな役柄と、芸域が広い。

アイシュは、相変わらずの美しさだ。今回は娘時代から老人になるまでのスジャータを演じる。アイシュの老け役は、滅多に見られない。老けてもきれいだね、この人。

さて、映画だが、裸一貫から出発し、タタ財閥、ビルラ財閥と並ぶインド 3 大財閥の 1 つ、リライアンス財閥を一代で築き上げたディルバイ・アンバニがモデルとされるインド版サクセス ストーリーだ。


映画は、1951 年のグジャラート州イダル村から始まる。

1 人の少年が父に向かって言う。 「ガンシャン・ダスのように、トルコで働く」
少年の名は、グル。

ガンシャン・ダスと言えば、ビルラ ファミリーの 3 代目ガンシャン・ダス・ビルラが思い浮かぶ。
ビルラ財閥の事実上の創始者だ。

この映画に出てくるガンシャン・ダスは、ビルラ財閥のガンシャン・ダスとは無関係。
トルコの会社から派遣されてインドの若者をスカウトに来たインド人担当者。
後に、グルが作ったシャクティー ファミリの石油化学工場の責任者になる。

グルの父親は学校の先生。
少年に付き添っている年配の女性と、人の良さそうな青年。
グルの義理の母親と、義理の兄だ。

2 人もグルのトルコ行きに大賛成だ。
グルは父親に内緒で町へ面接に行き、採用されてトルコでの仕事が決まっている。
既に、パスポートまで用意してある。
ところが、勉強は苦手らしく、学校の成績は落第。

グルは言う。「トルコでの仕事が決まりました。落第など 問題じゃありません」
父親は、「馬鹿者! 村中の笑い者だ」
「教師の息子が落第とは! お前など 成功するものか」
「勝手にしろ! どこへでも行け」

それを聞いた 3 人は、父親の許しが出たと大喜び。

こうして、イスタンブールに渡ったグル。
就いた仕事は、ガソリンの販売。
赤い服を着、赤い帽子をかぶって、ガソリンの缶を配達する。
よく見ると、缶には「SHELL」と書いてある。

なるほど、イスタンブールのシェル石油関連の会社に勤めたようだ。
実際のアンバニは、英領アデン(現在のイエメン)でシェル石油の販売を担当したとのこと。
ガソリンスタンドの給油係からスタートし、やがて近隣諸国やアデンのイギリス軍への販売を担当する営業責任者となった。

一方、グルは石油の仕事を続けながら、香辛料の取引業者となって稼ぎ始める。
そして、この映画一番の印象的な曲「Mayya」(マイヤ)が流れる。
歌っているのはエジプト人の歌手なのかな? グルの成功の象徴とも言える曲だ。
エロエロのダンスを披露してくれるのは、インドのセクシー女優 マリカ・シェラワト。


あなたは青い海、私は浜辺の砂
お願い抱きしめて、私、喉が渇いているの

上のような内容の歌詞だ。

香辛料の取引で稼いだグルは、上の動画にもあるような高級店にも出入りできるようになり、商品の取引に興味を持ち始める。

そして、MADRAS TALKIES (マドラストーキーズ: 映画会社の名前)がパラパラ漫画風に表示された後、GURU の文字。凝ったクレジットタイトル表示だ。

イスタンブールへ来て 7 年。石油の仕事でも頭角を現したグルは、英国人の上司から営業主任への昇格を告げられる。しかし、グルは「これ以上、白人のために仕事をしたくない。これからは、自分のために仕事をする」と言って、故郷のインドへ帰ってしまう。


イスタンブールを離れるグル。背景は本物のイスタンブール。
わずかな時間のために海外ロケを敢行。やるじゃない、インド映画!

ここで、いきなり「な~れ~、な~れ~」と、女性の歌声が聞こえてくる。


雲よ、雨を降らせて
泥で家を作りましょう
雲から雷鳴が轟き
誰もが農作業に精を出す
牛のベルが鳴り続けている
私は河を泳いで渡る
私は向こう岸にたどり着く

意味深長な歌詞だ。 な~れ~、な~れ~、なんなんな~れ、な~れ~
スジャータが歌う曲は「Barso Re」 (バルソーレ:雨を降らせて)。

スジャータは、置手紙をして家を出る。
「お父様、私は出て行きます。私は恋人を見つけました。 私が幸せになれるよう祈っていてください」

スジャータは駅に着くが、相手の男が来ていない。 代わりに手紙を預かったという少年がいる。
手紙には、「駆け落ちする勇気がありません、許してください」と書いてある。
自分を探して追って来た人々から逃げるように夜行列車に乗り込んだスジャータ。
その列車にたまたま乗り合わせていたのが、故郷の村へ帰る途中のグル。

故郷の村へ帰ったグルは、父親に自分の事業を立ち上げたいと伝える。
グルの父親は、昔、商売をして失敗した経験がある。
自分が失敗しただけに、グルが成功するとは思えない。
父親の心配は、理解できる。
ただ、この父親の偉いところは、グルの進路を邪魔しないこと。
心配はするものの、息子を信じている一面も感じさせる。

グルは友人に話す。 「今 1 万 5000 ある。 もう 1 万 5000 必要だ」
事業資金だ。
友人は答える。 「親父は投資しない。俺の姉の結婚のために置いてある」
「持参金か」
「そうだ」
「いくら?」
「2 万 5000」

それを聞いて、グルは言う。
「俺が結婚する」
驚く友人に向かって、グルは続ける。
「俺は決めた。お前の姉さんと結婚する。 そして、俺たちは共同経営者だ。 5 分と 5 分」
「お前が持参金を受け取り、俺が共同経営者になるのか?」
「お前も、持参金の一部だ」

グルは、友人の姉と結婚することに決め、友人の父親に会いに行く。
そこに居たのは、、、、 当然、分かるよね。

夜行列車で知り合ったスジャータ。
話し出来すぎ。そこは映画だ、許そう。

スジャータの父親に向かって、グルは言う。
「あなたは、私の父のバターの店を潰し、牛もすべて取り上げた」
「お前、カーンティアの息子か? あいつには商才がなかった。 しかし、私のお陰で、今は校長だ」

グルは、商売を始めたいと切り出す。
「どんな商売?」
「外国には、新しいものがたくさんあります。それらを輸入して、ここで売ります」
「君の親父さんは、どう言ってる?」
「絶対に失敗すると」
「それなら儲けられる。間違いない。 しかし、金は貸せない。娘を結婚させなければならない」
「私がお嬢さんと結婚します。お嬢さんを大切にします」とグル。

男と駆け落ちすると言って家出をした娘だ。
当然、評判は悪い。 しかし、グルは近所の評判など気にしない。

こうして、グルとスジャータはめでたく結婚することに。
結婚式の背景に流れるのは「Ay Hairathe Aashiqui」(素晴らしい愛)。
ここまでで、既に 3 曲。 この映画、こんなペースで曲を流して大丈夫か?


グルとスジャータは、事業を始めるために故郷の村を出て大都会ムンバイへ。

長くなりすぎて疲れてきた。今日はここで終了。続きは明日な。

2013年11月12日火曜日

Guru (グル) -- 予告

久々のブログ更新。

Sholay(ショーレイ)を終えてから、すぐに Guru(グル)の字幕翻訳に取り掛かったものの、遅々として進んでいない。2 週間以上もたつというのに、まだ開始から 30 分くらいのところをウロウロしている。

まとまった時間が欲しい。
2 週間ほど、ヒマにならんものか。

「酒ばっかり飲んでないで、サッサと字幕の翻訳をやらんかい!」
そんな声が聞こえてきそう。

しかし、つくづく思う。
商売にしてなくてよかった。締め切りに追われなくてすむモンネ。
サボってても誰も文句言わないし、、、やっぱ趣味でやってってよかった。

2013年10月27日日曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その8

Sholay(ショーレイ)の日本語字幕が完成。
字幕の出来、残念ながら自分でも、あまり良いとは思えない。

日本語字幕付きで通しで見たが、忙しい現代感覚からすると、テンポが遅いように思う。
30 数年前の映画。のんびりしていた時代の映画だろうか。上映時間 3 時間 20 分超は長すぎる。2 時間前後に切り縮められないものか。字幕の翻訳に時間がかかってしょうがない。

アクションの要素あり、ラブストーリーの要素あり、コメディーの要素ありと、面白さテンコ盛りなのだが、もう少し絞り込んで全体をスリムにしてほしかった。どこをカットするかとなると極めて難しいと思うが。

インド映画の名作中の名作なのだが、俺的には少し物足りない気がした。改めて映画を見た結果、評価は B としたい。

2013年10月21日月曜日

インド人の平均寿命

世界保健機関(WHO)の「世界保健統計2012」によると、インド人の平均寿命は 65 歳。ちなみに、日本は 83 歳で世界トップ。

つい最近、インドの女性の 37 歳の誕生日を祝ったんだけど、彼女が言うには「自分の人生はもう半分も残っていない」だって。 彼女、10 代で結婚し、37 歳だというのに、息子も娘も既に立派な大人。
お父さんも、おじいさんも 50 歳代で死んで、自分も 60 歳まで生きれるかな、、、などと言う。

60 歳になる前にで死んでどうする。日本なら年金の掛け損だぞ!

そうか、インドの人は 30 歳代半ばで人生の半分生きたと感じるんだ。
インド映画を見るときも、そういう感覚で見なきゃならないんだ。

俺なんぞ、永久に生きられるものだと思っていたが、、、
そうじゃ、ないんだよな、、、

2013年10月17日木曜日

タタ財閥 -- ミルクと砂糖

タタ財閥の当主はゾロアスター教。
ゾロアスター教は、大昔に歴史の授業で習ったような気がする。

注: 以下、どこかからパクってきた情報ばかり。文末が「らしい」とか「かも知れない」だと思って読んで欲しい。

ゾロアスター教と言えば、その昔はペルシャ(今のイランあたり)の大半の人が信仰していた世界で最も古い宗教の 1 つだ。

覚えているか? 教科書に書いてあっただろ、 ササン朝ペルシャ。
西暦 226年~651年にかけて、イラン高原、アナトリア、アルメニア、アフガニスタン周辺までを支配した中東の巨大帝国だ。 ササン朝ペルシャの国教がゾロアスター教。 最後のゾロアスター教国家だ。

隆盛を誇ったササン朝ペルシャも、アラビア半島に勃興したイスラム軍との戦いに敗れて滅亡する。これによって、ペルシャ人の多くはイスラムに改宗するが、ササン朝ペルシャの中核にいた神官クラスの人々や、高い地位に着いていた人々は、簡単に改宗することもできなかったようだ。
イスラムは、ゾロアスター教の信者に強制改宗を迫ることはなかったようだが、異教徒のみに高額の人頭税を課すなど、差別的に扱った。こうしたことから、ゾロアスター教徒の一部は、ペルシャを脱出して、インドに渡ることになる。

伝承では、ペルシャから 4 隻または 5 隻の船に乗ってインドのグジャラート州南部のサンジャーンに辿り着いたとある。西暦 716 年とか、936 年とか、時代ははっきりしない。いずれにしても、イスラムの支配下で、ずいぶん苦労したようだ。インドに渡った人数も不明。仮に 300 人乗りの船だったら 1200 ~ 1500 人くらいか。

グジャラートに辿り着いたゾロアスター教徒は、現地のマハラジャと定住交渉を行う。
マハラジャは言う。「この土地には、あなた方を受け入れる余裕はない」
ゾロアスター教徒の代表は、溢れそうなまでミルクをコップに注いだ後、スプーン 1 杯の砂糖を加える。もちろん、ミルクは 1 滴もこぼれない。
「私たちはこのように、この地に溶け込み、この地を甘くすることができます」

この言葉を聞いたマハラジャは、新たな布教を行わないことを条件に、ゾロアスター教徒の定住を受け入れる。

こうしてインドへ渡ったペルシャのゾロアスター教徒は、「パールシー」(ペルシャ人)と呼ばれる集団を形成して、今に至っている。ペルシャからインドへ渡った人々は、百済から倭国に渡った人々と同じように、国家の中枢近くにいた比較的豊かな人々ではなかったろうかと思う(俺の想像)。

パールシーは、当初は農業を営んでいたようだが、英国がインドに進出すると、英国と結びついて商工業に進出した。英国は、インドの大部分を占めるヒンズー教徒と対立させようとしてパールシーを優遇した。英国得意の分離分割支配だ。豊かになったパールシーの多くは、グジャラートからムンバイに移住する。

東インド会社は、中国にアヘンを持ち込んで莫大な利益を上げた。それに協力したのがパールシーといわれる。英国がアヘン貿易で中国から追放された後は、パールシーがアヘン貿易を継続した。もちろん、背後に英国がいたことは言うまでもない。

タタ財閥の創始者、インド産業の父と呼ばれるジャムシェトジー・タタ(Jamshetji Nusserwanji Tata)は、1839年3月3日、パールシーの一家に生まれた。日本の天保時代、江戸末期である。

ジャムシェトジー・タタが精錬高潔の士だったかどうかは知らない。ただ、先祖がグジャラートで定住許可をもらったときのミルクに砂糖の話しではないが、地域に貢献できない企業に存在価値はないと考えていたことは確かなようだ。

ジャムシェトジー・タタは、1868 年に貿易会社を設立。その後、事業は急拡大し、繊維産業、ホテル産業、鉄鋼産業等へ進出していくのだが、1893 年(54歳)に来日し、綿花の直接取引を実現している。

当初は、インドの綿花を英国が購入し、それを日本の紡績工場に持ち込んでいた。英国が暴利をむさぼっていたのだ。英国を外して、インドから綿花を直接購入することができれば、日本とインドの双方に利益がある。当時、インドと日本の間で綿花を運んでいたのは、英国のビーオー汽船。これに代わって、設立間もない日本郵船がインドから日本に綿花を輸送することになった。

当時は、アジアが欧米列強に押されまくっていた時代。インドは完全に英国の植民地。そんな中で、ジャムシェトジー・タタは日本と組んで英国に対抗しようとした。

こうして、神戸ボンベイ航路が始まるのだが、ビーオー汽船も黙ってはいない。破格の値下げに始まって、様々な妨害工作が行われる。簡単に書いているが、色々あったのだろう。それに耐えて、タタと日本郵船は事業を継続していくのだが、こうした歴史も映画にしてくれないものか。俺をはじめとして大半の日本人はそんな歴史を知らないのだから。

こんなことで、タタは親日家ということになっている。
旧日本軍が占領した地域、特に朝鮮、満州、北支では、反日感情が非常に強い。
インドは旧日本軍が占領しなかったせいか、親日家が多いようだ。

ミルクと砂糖の話し、地域に貢献できなければ企業の存在価値はない、、、
日本の企業にも当てはめて考えてみたい。
利益を追求するばかりが企業ではない、、、と思うのだが。

2013年10月10日木曜日

タタ財閥 -- プロローグ

2005 年に公開された「Bunty aur Babli」(バンティとバブリ)を思い出してほしい。
都会に出て大金持ちになることを夢見ているラケッシュと、同じく都会に出てスーパー モデルになることを夢見ているビンミーが、2 人組みの詐欺師になって騒動を巻き起こす実に楽しい映画だ。

田舎から、街に出てきた 2 人。ラクナウでもカンプールでも、うまく行かない。
ラケッシュが言う。
「こんな小さいクソのような町で、バカ正直にやっても無駄だ」
「それで...」とビンミー。
「ムンバイ」とラケッシュ。
「道端から出発して、宮殿に辿り着ける唯一の都市。そこでは、熱意と努力が正当に評価される」
「本当に、そう思う?」
「もちろん! ディルバイ・アンバニやラタン・タタやビルラがラクナウやカンプールにいたら、アンバニ雑貨店やタタ製粉所やビルラたばこ店でハエ退治をしていたはずだ。ムンバイだから彼らは正当に評価された」

ラケッシュの台詞に出てくるディルバイ・アンバニ、ラタン・タタ、ビルラは、いずれもインド 3 大財閥の当主だ。
今回、ディルバイ・アンバニをモデルにして制作されたとされる「Guru」(グル、2007 年公開)の DVD が手に入ったので、良い機会だと思ってインドの財閥のことを調べてみた。

タタ財閥 -- 1868年にジャムシェトジー・タタがムンバイで創業した綿貿易会社に始まる。ペルシャのゾロアスター教徒の子孫。ラタン・タタは創業家 5 代目当主。親日家でもあり、昨年(1912 年)4 月には英国のメージャー首相とともに、日本政府から旭日大綬章を授章している。インドでは汚職や贈収賄が蔓延しているといわれるが、タタ財閥はインドで最も清廉で善良な企業グループとして尊敬を集めている。

ビルラ財閥 -- バールデーオダース・ビルラーが第 1 次世界大戦中に投機で得た利益を元手に繊維産業に進出したことに始まる。カースト的には商人階級。近江商人やユダヤ商人などと同様に、「ガメツイ」のが特徴。インド独立の父ガンジーを経済的に支えたことで有名。ガンジーが暗殺されたのは、ニューデリーのビルラ邸の裏庭。相続争いによって分裂を繰り返し、かつての勢いを失っている。

リライアンス財閥 -- Guru のモデルとされるディルバイ・アンバニが、 1 代で築き上げた新興財閥。豊臣秀吉、松下幸之助、本田宗一郎などに匹敵する立志伝だ。日本の財閥でいえば、戦前に三井物産と渡り合った鈴木商店が思い浮かぶ。リライアンス財閥は、アンバニ亡き後、2 人の息子が相続争いをした挙句、母親の仲介で財閥を 2 分した。ビルラ財閥と同様、「田分け」をやってしまったわけだ。一説によると、2 人の息子は腹違いとのこと。映画で言えば、Housefull2 (ハウスフル2)のタブーとチントゥーのような関係か。兄弟仲がずいぶん悪いらしい。

ディルバイ・アンバニにも興味あるが、それ以上に興味をそそられるのは、タタ財閥である。
「社会が貧しいのは大企業の責任である」
「企業の利益は社会に還元すべきである」
といった同財閥の経営理念は、世界中で勢いを増している強欲資本主義に対抗する経営理念として大いに注目される。

今後もう少し、タタ財閥のことを調べてみたい。
何か新しい価値観を見つけられそうな気がする。

2013年10月3日木曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その7

逃げろ、バサンティー! 頑張れ、ダンノー!
必死で逃げるものの、結局はガッバルの手下に捕まってしまう。

ビルーは連れ去られたバサンティーの後を追うが、待ち伏せていたガッバルの手下に捕まってしまう。

ガッバルの前に引き出されたバサンティー。
手下の 1 人が言う。
「去年のジャムナダースの娘の結婚式を覚えていますか?
その女、そこで素晴らしい踊りを披露していました」
「焼け付くような情熱的な踊りだろうな」とガッバル。
「俺たちにも見せてくれ」

そこへ、ガッバルの手下に捕まったビルーが連れて来られる。
2 本の柱の間に縛り付けられたビルー。

ガッバルはバサンティーに言う。
「お前の恋人を助けたければ、俺たちに踊りを見せろ」

ガッバルの手下が銃を構えてビルーを狙う。
「あいつが生きていられるのは、お前が踊り続けている間だけだ。
お前の足が止まったら、あの銃が火を噴く」

この映画最大の見所、血まみれのダンス シーンだ。


Haan, jab tak hai jaan jaane jahan
は~ じゃ た け じゃ~ん じゃ~に~ じゃは~ん
Yes, as long as I have life, oh lover
命ある限り

Main naachoongi
め~ な~ちゅんぎ~
I will dance
私は踊る

踊るバサンティーの足元にガラスビンが投げつけられ、それが割れる。足元にガラスの破片。それを見て、ニヤリと笑うガッバル。何という悪い奴だ!

すまん、感情移入しているところを台無しにするが、このダンスシーンを見て思った。
映画を見ている俺たちには、音楽が聞こえているが、ガッバルやその手下には、音楽は聞こえてないんだよな。音楽なしで、これだけ踊れるものか? 見ているガッバルも、音なしで楽しいのか、、、などと思ってしまうのであった!

さて、ビルーを助けるために、踊り続けるバサンティー。
ガラスの破片で傷付いた足からは血が流れ、徐々に体力がなくなっていく。

踊り続けられない、もうダメだ、、、そう思ったとき、1 発の銃声が響き、ビルーを銃で狙っていた手下が倒れる。ジェイが助けに来たのだ。
「少しでも動いた奴は殺す」
高台で銃を構えるジェイ。
「ガッバル シン!銃を置くよう 手下に言え!」

こうして、ジェイとバサンティーを救出して逃走したものの、ガッバルの手下が追ってくる。
橋にさしかかるところでジェイの馬が打たれてしまう。
ジェイも負傷。3 人は、岩陰に隠れて応戦することになる。
「ビルー、1 頭の馬で 3 人逃げるのは不可能だ。
バサンティーを村に連れて行き、すぐ戻ってきてくれ」とジェイ。
「お前を 1 人残せない」とビルー。
ジェイは言う。
「よし、コイントスで決めよう。表なら俺が残る、裏なら お前が残れ」

コイントスの結果は表。ビルーはバサンティーを連れて村に。

ジェイは 1 人で奮戦するが、弾が尽きてしまう。
「残り 1 発!」

ジェイはよたよたと橋のところに出て行く。敵がバンバン撃ってきて、ジェイは弾を受ける。
ジェイは拳銃の狙いを定めて、敵が橋の上に落したダイナマイトを撃つ。
見事、ダイナマイトが爆発し、敵は逃げ去ってしまう。

ビルーが戻ってくる。ジェイは瀕死の重症。
「俺はもうダメだ」
「そんなことはない、村へ帰ろう。何もかもうまくいく」
「すまない。お前の子供たちに話しをしてやれなくなった」
「ジェイ、大丈夫だ。お前が死ぬわけがない」
「お前が子供たちに、俺たちの友情と武勇伝を話すんだ」

いつの間にか、村人が来ている。ラーダの姿も見える。
「できなかったことが、もう 1 つある。夢を見たが、実現できなかった」とジェイ。
そして、ジェイが力尽きる。

タークルの胸に顔をうずめて涙するラーダ。
しかし、両腕のないタークルは、抱きしめてやることもできない。
バックに、Yeh Dosti (イェ ドスティ: この友情)の悲しみバージョンが流れる。


ふと、ビルーがジェイの手に握られていたコインを見ると、どちらも表。
「ジェイ、俺の命を救うために騙したのか!」

「お前が流した血にかけて誓う! 奴らを 1 人残らず殺す!
ガッバル シン、覚悟しろ!」

親友ジェイの仇を取るために、ガッバルのアジトに向かうビルー。
最早ガッバルの手下など、ビルーの敵ではない。

「ガッバル、出て来い。男らしく勝負しろ」

で、下のようになる。


まさにガッバルを殺そうとするとき、タークルの声。
「ビルー、ガッバルを私に引き渡せ」
「いやだ、タークル。こいつは俺が殺す」
「約束を忘れるな!」
「約束など知るか! こいつは俺の親友を殺したんだ!」
「私に約束したのは、その親友だ。そいつを放せ」
「俺が約束していれば、破ってやったのに!」
そう言って、ビルーはガッバルを放す。

ガッバルとタークルの 1 対 1 の決闘が始まる。
タークルは、底に鉄の鋲を何本も打ち込んだ特注の靴を履いている。

ガッバルは、タークルに向かって言う。
「俺と戦うことはできないぞ! 両腕を切り落としてやったからな!」
「ヘビを殺すのに手はいらない。足があれば十分だ、ガッバル!」とタークル。

でもって、この映画の 2 つの結末に至る。
1 つは復習編、もう 1 つは正義の裁き編だ。
復習編では、タークルがガッバルを殺して本懐を遂げる。
正義の裁き編では、殺す寸前に警官隊が現れ、ガッバルを司法の手に委ねる。

後は映画を見てくれ。残り 5 分もない。

気になるだろ?
ビルーは村に残るのか?
ビルーとバサンティーが、その後どうなるか。


字幕の翻訳完了。今の時点での評価は A。
不朽の名作ではあるが、S には届かず。

通しで見たら、また感想も変わるだろう。

まだ英語字幕を日本語に翻訳しただけなので、日本人が作成した日本語字幕としては不満だらけだ。これから、日本語字幕として完成させる作業がある。完成まで、もう一頑張り!

んじゃ~、またな。



2013年10月2日水曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その6

さて、いよいよガッバルとの全面戦争かと思ったら、さらに箸休め。
前回はビルーとバサンティのエピソードだったが、今回はジェイとラーダのエピソード。

ラーダというのは、タークルの次男の妻。タークル一家がガッバルに皆殺しにされたとき、使用人のラムラールと一緒に寺に行ってたお陰で助かり、今は未亡人としてタークルの家で寂しく暮らしている。

この映画、実に素晴らしい映画なのだが、難点があるとすれば、今回紹介するジェイとラーダのエピソードではないだろうか。エピソード全体が冗長で退屈なのだ。

ジェイは、いつも寂しげにしているラーダに心を寄せる。
使用人のラムラールの思い出として語られる結婚前のラーダ。
タークルが結婚話しで、ラーダの父親の家を訪れるシーンだ。
ちょうど、ホーリー祭の時期。例の色粉をかけ合う祭りだ。
無邪気に騒ぐラーダが映し出される。
昔の明るさと、今の寂しげな姿を対比させたいのだろうが、、、冗長だ。

しかし、ラーダ役のジャヤ・バードリーとジェイ役のアミタブ・バッチャンは、実生活でも夫婦。結婚したのは 1973 年だから、この映画の撮影中は、まだ新婚だったんだ。そう思ってみると、冗長で退屈なこのエピソードも見る価値ありかな。

ちなみに、ビルー役のダルメンドラとバサンティ役のヘマ・マリニは、この映画が公開された 5 年後の 1980 年に結婚してるんだよね。そういう意味では、この映画のチームワークはバッチリ!

さて、ジェイはラーダとの結婚を決意し、タークルがラーダの父親にジェイとの結婚話しを持ち込む。
ラーダの父親は、今ではラーダはタークルの娘なので、タークルにすべてを任せると 2 人の結婚を承諾。

ビルーとジェイは、犯罪から足を洗って、この村に落ち着こうと話し合っている。
「ビルー、すべてが うまくいったら、この村に 落ち着かないか?」
「俺も そう思ってたところだ」
「金を手に入れたら、ここに落ち着こう」
「土地を買って、農民になろう」

ジェイと話しているうちに、ビルーはバサンティと湖で会う約束をしていたことを思い出す。

湖では、バサンティが 1 人でビルーを待っている。
そこへガッバルの手下。


「行くわよ、ダンノー!」 (ダンノー ってのは、バサンティーの馬車を引く馬の名前)
バサンティーは、悪者たちの間を駆け抜け、馬車で逃げる。
追いかける悪者たち。

バサンティーが馬車で逃げるシーンは必見!
この映画の見所の 1 つだ。
この映画の最初の列車強盗のシーンと同じくらい迫力がある。


ハラハラ、ドキドキの素晴らしいシーン。
逃げろ! バサンティー!!

(続く)

2013年10月1日火曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その5

ガッバルに両腕を切り落とされたタークル。
その話しを聞いて、ビルーとジェイは、タークルから受け取った金を返す。
しかし、ガッバルを生け捕りにしろというタークルの依頼は断らない。

「ガッバルを生け捕りにして、私に引き渡せ。約束しろ! 奴を生け捕りにすると!」
「分かった、約束する。しかし この金は返す」

こりゃ、高倉健の任侠の世界にも通じるものがある。
インドにも、こういう精神文化があるんだね。

そんなところに知らせが入る。
ジプシーのキャンプで、ガッバルが武器商人と会うという。

でもって、ジプシーのキャンプ。ガッバルと武器商人の前で繰り広げられるジプシーのダンス。
流れる曲は、「Mehbooba」(メヘブーバ: 愛する人)。


歌詞は別にどうってことない。
「好きや、好きや、好きでんねん、恋人よ」ってな感じだ。

ところで、ジプシーって、インド起源なんだってね。
ハンガリーとか、その辺が発祥かと思ってた。
今でもジプシーいるのかね、インドに。

キャンプのテントに忍び込んだビルーとジェイ。
突然、大爆発! ビルーとジェイが、武器弾薬を爆破したのだ。
ガッバルには逃げられたものの、先制攻撃は大成功。

ここからは、料理で言えば箸休め。
盲目の老人イマムサハーブに、ジャパルプールの親戚から手紙が届く。老人の息子アーメドの就職先が決まったから、すぐに寄こしてほしいという内容。郵便屋の眼鏡を拾ったバサンティーが、手紙を届けた郵便屋に眼鏡を届け、郵便屋が手紙を読むのを聞いている。
相変わらず、よくしゃべるバサンティ。
「私、お寺へ行く途中で、この人の眼鏡を拾ったの。今 思い出したわ!」

バサンティーがシバ神の像の前で願い事をしていると、、、
シバ神の像の後ろに隠れているビルーが、筒を口に当てて神様の真似。

「どうか、私が女王のように振舞える家族に嫁がせてください!」
「若い娘よ...」
「誰なの?」
「私だ」
「神様! あなたなの!信じられない!」


「娘よ、私はお前の相手を見つけた。男の名前は ビルーだ」
「ビルー? 私の人生がかかっています!神様、お急ぎになる必要はありません!
あの人、見かけはいいですが、最低の馬鹿男です」
「私の言うことに逆らえば、一生結婚はできんぞ!」

そんなバサンティーを神様の像の後ろに、こっそり案内するジェイ。


「お前が彼を喜ばせるなら、私も喜ぶ!
お前が彼を怒らせるなら、私も怒るであろう!」
「そうなの?」
「えっ? つまり、その、、、」
「田舎者だと思って、馬鹿にしているのね!」

怒るバサンティ。そんなバサンティが大好きなジェイ。
流れる曲は、「Koi Haseena Jab」(コイ ハシナ ジャブ)。


「君が怒ると、一段と美しくなる」としつこく迫って、最後は仲良しに。

Koi haseena jab rooth jaati hai to
こい はしな じゃぶ る~てぃ じゃ~てぃ~ へ と
When any beautiful girl sulks
美人が怒ると


Aur bhi haseen ho jaati hai
ある び はし~ん ほ~ じゃてぃ へ~
She becomes even more beautiful
一段と美しくなる


ビルーは、ジェイに頼む。
「バサンティーの叔母さんを説得して、俺たちの結婚を納得させてほしい」

ジェイは仕方なく説得に出かけるが、あえなく断られてしまう。
やけになったビルーは、ヘベレケに酔って、村の高い建物(水のタンクじゃないよな?)に上る。
バサンティと結婚できなければ飛び降りると大騒ぎ。
無理やり、結婚を認めてもらう。

さて、就職が決まったという手紙を貰ったアーメドは就職先の会社がある街に行くために駅に向かうが、途中でガッバルの手下に捕らえられてしまう。
無残に殺されてしまったアーメドが、村に送り返されて来る。

ガッバルの手紙には、「命が惜しければ、タークルの仲間の 2 人を差し出せ」と書いてある。
震え上がる村人。
しかし、アーメドの父である盲目の老人は言う。
自分は息子を殺されたが、服従はしない。屈辱の下で生きるくらいなら、名誉ある死を選ぶ。

手紙に書かれた場所で、村人が殺して差し出したように、うつ伏せで死んだ振りのビルーとジェイ。
ガッバルの手下がやってきて、2 人の上に置かれた手紙に気が付く。

「ガッバルよ、村人 1 人を殺せば、お前の手下 4 人を殺す」

突然、ビルーとジェイが寝返りを打って仰向けになり、拳銃で手下どもを撃つ。
生き残った手下が、ガッバルに、その手紙を届ける。

「面白い!」とガッバル。
「これで、ランガルー村の連中も終わりだ。
実に面白い」

いよいよ、ガッバルとの全面戦争!
これから、どうなるのやら、、、、
楽しみだ!!!

(続く)

2013年9月25日水曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その4

今日は、歌と踊りで盛り上がっている平和な村に、ガッバル自らが乗り込んでくるところから。

ところで、色粉を撒き散らして大盛り上がりのこの村祭り、ホーリー祭なんだよね。
3 月に行われる春を告げる祭りだ。

ここで流れる『Holi Ke Din』(ホーリー)という曲、「ほり~け でぃん でぃる♪ でぃる じゃ~てぃ~へ~♪ 」なんて歌ってるけど、ヒンディー語が分かればねぇ~!

バサンティー役のヘマ・マリニ、この人、踊りうまい。
インドには、美人でかわいくて踊りのうまい人がいっぱいいる!
もちろん、男前で格好良くて踊りのうまい人もいっぱいいる。
やっぱりインド映画は最高だわ!

さて、ホーリー祭を楽しんでいる村に、ガッバルが手下を従えて乗り込んでくる。
馬に乗った山賊が村を蹂躙する。逃げ惑う村人たち。
こ、こ、これは、七人の侍か!

ビルーとジェイも必死で戦うが弾が尽きてしまう。
その戦いを立ったまま動かずに見続けているタークル。
足元に銃が落ちているが、タークルは拾おうとしない。

ガッバルの前に引き出されたビルーとジェイ。
ガッバルはビルーとジェイに、村人の前で自分の足元に平伏して許しを請えと要求する。
ガッバルに土下座するのか! ジェイは、ガッバルに近づいていく。
そして、ガッバルの前に跪くと見せかけて、ガッバルの足元にあった色粉をガッバルに投げつける。

バサンティーが馬車を走らせ 2 人を助ける。まさに、危機一髪!
その後は、ビルーとジェイの大活躍。山賊を見事追い払う。

戦いの後、ビルーはタークルに詰め寄る。
「目の前に落ちている銃も拾えないような臆病者のために、ここに来たんじゃない」

タークルは、銃を拾わなかった理由を語り始める。
「ベラプール警察に赴任していたときのことだ。
我々は、ガッバルがハリプール村を襲うという情報を得た。
その時間に警察が奇襲し、奴らは 逃走した。
私は ガッバルを追った」
 
そして、ガッバルを捕らえて強烈なスリーパーホールド!
 
 
「放せ... 放せ... 放しやがれ、この野郎!」
「ガッバル シン! これは腕ではない! 死刑台のロープだ!」
 
捕らえられたガッバルは、懲役 20 年の刑に処されるが、タークルに向かって、
「いつか脱獄して後悔させてやる。代償は高くつくぞ、タークル!」
 
その後、タークルは休暇を取って家族の待つランガルー村に帰ることにする。
そこへ、ガッバルが脱獄したという知らせ。
 
タークルの家族は、2 人の息子と、それぞれの息子の妻。長男夫婦の子供、つまりタークルの孫。そして、タークルの妹だ。次男の妻は、あっ、あの未亡人!
 
タークルが帰ってくるというので、タークルの孫は駅へ迎えに行きたいと母親にせがんでいる。
次男の妻と使用人は寺へ出かける。
 
そこへガッバルが現れ、タークルの家族を皆殺しにする。助かったのは、寺へ出かけていた次男の妻と使用人だけ。
 
故郷の村に帰り着いたタークルは、無残に殺された家族の遺体を前にする。
頭に来たタークルはガッバルのアジトに向かうが、待ち伏せていたガッバルにあえなく捕らえられてしまう。
 
ガッバルは、タークルに言う。
「俺に言ったことを覚えているか? これは腕ではない! 死刑台のロープだ!
いいか! そのロープを断ち切ってやる!」
 
振り下ろされる 2 本の蛮刀! 両腕を失ったタークル。
タークルは、足元の銃を拾いたくても拾えなかったのだ。
 
何という過去! 何という遺恨! そうだったのか!
と、ここで、、、
 
 
ほえ~、まだ半分!
しかし、この映画、メチャ面白い。
 
(続く)
 
 

2013年9月18日水曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その3

タークルの依頼を引き受けることにしたビルーとジェイの 2 人が駅に降り立つ。
駅舎を出たところで若い女性に声を掛けられる。

「お兄さんたち、どこへ行くの?」
「ここは田舎。自動車なんてないわ。
あるのは、バサンティーの馬車だけ」

このバサンティー、いわば駅前タクシーの営業。
口から先に生まれたと言わんばかりに、よくしゃべる。

ビルーとジェイは馬車に乗って、タークルのいるランガルー村に向かうことに。
料金は、1.5 ルピー。
何だかんだと話しながら、楽しい馬車の旅。
ビルーはバサンティーを気に入った様子。


やがて、ランガルー村のタークルの家に到着。
タークルは約束の 5000 ルピーを金庫から取り出して 2 人に渡す。
そして、「疲れただろう、少し休め」と言って、使用人に 2 人を部屋へと案内させる。

タークルが金庫から金を取り出すのを見ていた 2 人。
「金庫に金が詰まっていた!」
「どうする?」
「今夜、奴の金庫を空にして逃げようぜ。どうだ?」

そんな話しをしながら自分たちの部屋に入った 2 人。
いきなり、何人かの男が襲ってくる。

2 人が、男たちを撃退したところにタークルが現れる。
「お前たちに まだ勇気と強さがあるか、確かめさせてもらった」
「それで、どうだった?」
「お前たちを ここに連れてきたのは、間違いではなかったようだ」

タークルが去った後、
「俺たちを連れてきたのは、タークル、お前の間違いだ」と 2 人。

その夜、2 人がタークルの家に忍び込んで金庫をこじ開けようとしていると、
1 人の寂しげな女性が現れる。
「金庫の鍵です」
そう言って、鍵を差し出す。


「金庫には、私には役に立たない装飾品が入っています。
未亡人の私には、もう必要ありません。
お金も いくらか入っています。どうぞ お持ちになってください。
タークルの 叶わない希望など、消えてなくなればいいんです。
あの人は 自分の希望を、あなたたちに託したんです」
 
これは、重要な台詞。後で効いてくる。
しかし、英語字幕で見ていると、こういう大事な台詞が理解できないまま映画が進んでしまう。
 
夜中に人の家に侵入して、金庫をこじ開けているところに鍵を持ってこられたのでは、
そのまま盗んで逃げるわけにもいかない。
 
次の日、ジェイは昨夜の女性に金庫の鍵を返す。
この女性のことが気にかかる様子のジェイ。
 
平和な村。
ビルーは、バサンティーに拳銃の撃ち方を教えるのを口実に、
バサンティーに抱きつこうとして怒られたりしている。
 
そんな平和なランガルー村に、盗賊の手下 3 人が現れる。
盗賊に穀物を差し出そうとする村人。
そこへタークルが現れて言う。
「俺が生きている限り、この村で略奪はできないとガッバルに言っておけ」
 
盗賊が周りを見回すと、ビルーとジェイが遠くから銃で狙っている。
「2 人、それだけか?」
「お前らには それで十分だ」
 
盗賊が銃に手を掛けようとした瞬間、ビルーとジェイの銃が火を噴く。
盗賊は、捨て台詞を残してあっけなく退散。
 
3 人の手下が盗賊のアジトの岩山に帰る。
待ってました! ガッバル登場。
こりゃ、マカロニ ウエスタンの悪役そのものだ。
 
 
逃げ帰ってきた子分 3 人を前に言う。
「相手は たった 2 人、お前らは 3 人だ。なのにお前らは、手ぶらで帰ってきた。
恥を知れ!」
3 人の子分を容赦なく撃ち殺してしまうガッバル。
 
一方、盗賊を追い払った村では何かの祭り。
色粉を撒き散らしながら歌っている。
何と、観覧車やメリーゴーランドまである!
 
 
残念ながら英語の歌詞が見つからなかったので歌詞を訳すことができないが、喜びの歌ってことは確か。
 
喜びに溢れる村に、今度はガッバル自らが乗り込んでくる。
 
(続きは次回)
 

2013年9月12日木曜日

インド映画『Sholay』 (ショーレイ) -- その2

男の友情を歌い上げたビルーとジェイの 2 人は、強欲な薪売りの親方スールマ ボパリのところにやってくる。この映画、ここからコミカル モードに入る。

スールマは言う。
「あんたらには 2000 ルピーの懸賞金が掛けられている。
こんなところを誰かに見られたら面倒だ。
さっさと出て行ってくれ」

「俺たちは、お前に逮捕されに来た」と 2 人。
刑務所から出たときに、自分たちに懸けられている懸賞金の半分の 1000 ルピーを寄こせと言うのだ。

こうして刑務所に入った 2 人。
看守長(刑務所長?)は、ほとんどチャップリン。ここからは、完全にコントだ。


看守長は、囚人を前に言う。
「私が お前たちのことを、何も知らないと思うな!
この刑務所には至る所にスパイがいる。
私は 逐一報告を受けている」
 
スパイは、散髪屋のハリーラム。
ビルーとジェイは、姿を隠したまま、わざとハリーラムに聞こえるように、
「どこからトンネルを掘る?」
「9 号棟からだ」
「看守長には知られるな!」
「誰も聞いていないさ。ワッ ハッ ハ~」
 
当然、看守長に伝わるが、、、、
 
このあたり、爆笑ネタが満載。
ぜひ、映画を見て欲しい! 絶対に面白い!
 
そして、、、
「今度は大丈夫か?」
「ピストルが手に入った」
「こいつがあれば、看守長とスパイは、、、ズッギュ~ン。
ヘッ ヘッ ヘ~」
 
散髪屋のハリーラムから報告を受けて驚く看守長。
囚人を集め、部下にピストルを探させる。
 
「お前らはこっち」
半分の部下が、言われた方向に。
「お前らはこっち」
残りの半分の部下が、言われた方向に。
「残りは、私に付いて来い」
部下は、誰もいない。
 
このネタ、2010年の大ヒット映画 Dabangg (ダバン)にあったやんけ!
なるへそ、ここからのパクリか。
知らんかった。
 
部下が誰もいないとも気が付かずに、囚人を 1 人 1 人調べる看守長。
そこで、ビルーは看守長の背中に短い棒を突きつけて、
「ピストルはここだ」
 
ビビリまくる看守長。
ビルーとジェイの 2 人は、看守長に扉を開けさせ、まんまと脱獄に成功する。
 
2 人はスールマのところに戻り、1000 ルピーを受け取ったものの、待ち構えていた警官たちに捕まってしまう。今度は、囚人として石割りをさせられる破目に。
 
そんなところを、タークルに依頼された男が 2 人を発見。
2 人が釈放されて刑務所の門を出ると、そこにタークルが待っている。
 
タークルは 2 人に言う。
「お前たちに本当に勇気があるなら、引き受けてもらいたい仕事がある」
「仕事を引き受けるのは、金のためだけだ」
「いくら欲しい」
「仕事は何だ」
「勇気があるなら、なぜそんなことを気にする?
金額を言え。払ってやる」
 
仕事というのは、ガッバル シンという悪名高い強盗を生きたまま捕らえて、タークルに引き渡すこと。ガッバル シンには 5 万ルピーの懸賞金が懸かっているが、それも 2 人にやるという。
「俺が欲しいのは、ガッバルだけだ」
「昔の遺恨か?」
「お前たちには関係ない」
 
手付けとして 5000 ルピーが渡される。
「ランガルーに来たら、さらに 5000 ルピー。
残りは 仕事を終えてからだ」
 
タークルの依頼を引き受けるか、引き受けないか、、、
コイントスで決めることに。
「表なら行く、裏なら行かない」
 
結果は、、、
 
 
そして、この映画の冒頭のシーンで登場した駅に汽車が着く。
駅に降り立ったビルーとジェイ。
 
さあ、これから物語はどう展開するのか。
乞うご期待!
 
 

2013年9月11日水曜日

Yeh Dosti (この友情) -- Sholay (1975)

タークルがビルーとジェイの 2 人を探すよう依頼していた頃、当の 2 人はサイドカー付きのオートバイを盗んでご機嫌。

ビートのきいた曲を聞き慣れている現代人の耳には少し古めかしく感じるが、美しい二重唱が印象的な「Yeh Dosti」(この友情)が流れる。

映画では歌の部分に字幕はついていない。
しかし、ネット上には英訳した歌詞が公開されているので、それを頼りに訳してみた。

何度も繰り返し聞いているうちに、最初感じた古臭さが次第に薄れ、いい曲だと思えるようになる。男同士の友情を歌い上げた名曲といえるのではないだろうか。


Yeh dosti hum nahin todenge
いぇ~ ど~すてぃ~ はむ なひ~ん と~れんげ~
This Friendship we will not break
この友情は 決して壊れない

Todenge dam magar tera saath na chhodenge
と~れんげ~ だん まがる~ て~ら さ~つ な ちょ~れんげ~
I will die but will not leave your company or side
死んでも お前の側を離れない

Yeh dosti hum nahin todenge
いぇ~ ど~すてぃ~ はむ なひ~ん と~れんげ~
This Friendship we will not break
この友情は 決して壊れない

Todenge dam magar tera saath na chhodenge
と~れんげ~ だん まがる~ て~ら さ~つ な ちょ~れんげ~
I will die but will not leave your company or side
死んでも お前の側を離れない


Ae meri jeet teri jeet, teri haar meri haar
あえ めり じ~と てり じ~と てり は~る めり は~る
My Victory is your victory, Your defeat is my defeat
俺の勝利はお前の勝利 お前の敗北は俺の敗北

Sun ae mere yaar
すん あえ め~れ や~る
Listen oh my friend
聞いてくれ友よ

Tera gham mera gham, meri jaan teri jaan
てら がん めら がん めり じゃ~ん てり じゃ~ん
Your pain or sadness is my pain and sadness, my life is your life
お前の悲しみは俺の悲しみ 俺の人生はお前の人生

Aisa apna pyaar
え~さ~ あぷな ぴゃーる
That is how our love is
これが俺たちの絆

Jaan pe bhi khelenge, tere liye le lenge
じゃ~ぬ ぺ び けれんげ てれ りえ れ れんげ~
I will even face the death for you I will
お前のためなら 死もいとわない

Jaan pe bhi khelenge, tere liye le lenge
じゃ~ぬ ぺ び けれんげ てれ りえ れ れんげ~
I will even face the death for you I will
お前のためなら 死もいとわない

Sab se dushmani
さぶ せ~ どしゅまに~
will become enemy of everyone
皆を敵にまわしてもかまわない

Yeh dosti hum nahin todenge
いぇ~ ど~すてぃ~ はむ なひ~ん と~れんげ~
This Friendship we will not break
この友情は 決して壊れない

Todenge dam magar Tera saath na chhodenge
と~れんげ~ だん まがる~ て~ら さ~つ な ちょ~れんげ~
I will die but will not leave your company or side
死んでも お前の側を離れない


Logon ko aate hain do nazar hum magar
ろご こ~ あて へ~ ど なざ~る は まが~る
people see us as two but we
人は俺たちが 2 人に見える

Dekho do nahin
で~こ~ ど~ なひ~ん
Look we are not two
しかし 俺たちは 2 人じゃない

Arre ho judaa ya khafa ae khuda hai dua
あれ ほ じゅだ~ や はさ へふだ へどあ
Oh we separate or become angree oh God we pray
俺たちが離れ離れになるなど

Aisa ho nahin
え~さ~ ほ~ なひ~ん
That should not happen ever
決してありえない

Khaana peena saath hai
はな ぴな さ~と へ~
We eat and drink together
一緒に食べ 一緒に飲む

Marna jeena saath hai
まるな じ~な さ~と へ~
We will live and die together
一緒に生き 一緒に死ぬ

Khaana peena saath hai
はな ぴな さ~と へ~
We eat and drink together
一緒に食べ 一緒に飲む

Marna jeena saath hai
まるな じ~な さ~と へ~
We will live and die together
一緒に生き 一緒に死ぬ

Saari zindagi
さ~り~ じんだぎ~
Our whole life or lives
それが俺たちの人生

Yeh dosti hum nahin todenge
いぇ~ ど~すてぃ~ はむ なひ~ん と~れんげ~
This Friendship we will not break
この友情は 決して壊れない

Todenge dam magar tera saath na chhodenge
と~れんげ~ だん まがる~ て~ら さ~つ な ちょ~れんげ~
I will die but will not leave your company
死んでも お前の側を離れない

Yeh dosti hum nahin todenge
いぇ~ ど~すてぃ~ はむ なひ~ん と~れんげ~
This Friendship we will not break
この友情は 決して壊れない

Todenge dam magar tera saath na chhodenge
と~れんげ~ だん まがる~ て~ら さ~つ な ちょ~れんげ~
I will die but will not leave your company
死んでも お前の側を離れない